教諭からの寄稿

Contributions from teachers

「25期生の思い出」

25期教諭 岩田 良

 私が日根野高校に異動して初めて担任した生徒たちが25期生です。25期生が入学した平成23年は3月11日あの東日本大震災が発生し東日本に甚大な被害をもたらした年です。大阪府の高校入試では、普通科総合選択制の高校への受験が前期入試から後期入試に変わった年で、受験生にとっては例年になく不安が大きかったに違いないと思います。そのような中で本校を選択して受験し入学してきてくれたのが25期生の生徒たちである。

まずは入学して少しでも早く高校生活に馴染んでほしいと1年生の校外学習では和歌山県の日高川町に行ってバーベキューとレクリエーションを楽しみました。みんなが協力して楽しむ行事でしたので、はじめは少し緊張気味で静かだったクラスの雰囲気が、レクリエーションを終える頃には明るく賑やかになっていました。その後、体育祭・文化祭等の学校行事が実施されるごとにそれぞれのクラスの色(特徴)ができていったように思います。文化祭での4組のモザイクアート展示への取り組み等、今も記憶に残っています。また、進路HRでは、R-CAP(キャリア教育支援ツール)を利用して生徒自身の興味・価値観・志向の特徴から職業適性や学問適正を考え、自分の将来について考える授業をしました。最終日にクラスの皆の前で行った「自分の将来について」のスピーチは、普段では見られないクラスメイトの様子が見られ、クラス全員で聴き入りました。

高校生活で一番大きな行事である2年生の修学旅行は、沖縄本島での東村での民泊(農業体験)を入れた旅行で、農業体験を通して地元農家の方々の温かい人情に触れ、人と人とのつながりの大切さを感じることができました。そのほか「むら咲きむら」での沖縄文化の体験や美ら海水族館・首里城。道の駅「かでな」等を見学して沖縄の美しい自然や地域の歴史について学びました。また、ホテルの夕食後の修学旅行委員によるレクリエーション・ゲームは全員が盛り上がって楽しむことができました。

3年生になり、クラスメートや友人との関係もしっかりしてきて、自分の進路決定に向けて受験勉強や講習、就職試験等で忙しくなる時期ではあるが、高校生活で最後の学校行事ということで、文化祭・体育祭・・クラスマッチ等各クラスとも団結して一生懸命取り組んでくれました。特に文化祭では各クラスが劇やダンス・食品バザー等それぞれの部門でクラス全員が積極的に取り組んで見応えのあるものが多く、生徒たちの成長を感じることができました。

高校生にとって高校の3年間は人間として大きく成長する大切な時期です。それ故に個々の生徒は成績や進路のこと、人間関係や自分の環境のことなどいろいろなことで悩みます。25期生は全体人数は少なかったですが「素直で優しい生徒」が多くいたように思います。教員による指導だけでなく、生徒が互いに仲間・友人を支え合いながらみんなで卒業してくれた学年です。ですから高校時代の友人をずっと大切にしてほしいと思っています。私は現在、進路指導の仕事を担当していますが、卒業生の活躍を聞くときほど嬉しいときはありません。日根野高校の卒業生が健康に留意して各分野で活躍されることを願っています。