校長、教頭、事務長、委員7名
平成16年度は「キャリア教育の研究と実践」を学校経営の方針に掲げました。
キャリア教育に取り組んだ件数は平成15年度では18件でしたが、平成16年度は37件に増えました。
その中には生徒自身が実習先を探してきて、積極的に実習に取り組んだ例もありますし、聴覚障害のある大学生による体験発表を行ったり、事業所以外にも仕事に関係するいろいろな所に見学に行っています。また、保護者と一緒に上級学校見学にも行った例もあります。
その他、校外学習や宿泊体験学習の際に、仕事調べや働いている方々へのインタビューを行うなど、さまざまな取り組みを行いました。
本年度は10項目の「マニフェスト」を考えました。
特に「遅刻を50%以上削減しよう」という目標については現在、いろんな取り組みをしています。
また、「聴覚障害のある生徒が在籍する高等学校全校を訪問し新校をPRします」という目標に関してですが、府内の全高等学校を調査し、聴覚障害の生徒が200名以上学んでいることがわかりました。新校専攻科のパンフレットを作り、PRのため訪問をしたいと考えています。
生徒には、「学校生活の目標」として「1時間、1時間の授業を真剣に受けよう」「自分にあった運動をしよう」「友達や保護者と将来の職業について話そう」の3項目を決め、2年続けて示しています。
「めりはりのついた学校生活」を意識し、本年度大きく変えました。
1学期に集団づくりをしようと、「高聾祭」を6月に実施するようにしました。11月は大学入試や入社試験の時期と重なり、勉強にも負担がかかるということで変更したわけです。
2学期は勉強に集中する時期、3学期は1年間のまとめの時期と位置づけています。
5月6日「新校整備推進事務室」を本校に設置し、非常に細かい点の検討を始めています。現在、学校名を決定する時期になっており、「新校整備推進事務室」で意見を集めようという取り組みを考えております。
さらに「引越し」と「閉校」という大きな2つのことも、あわせて議論していまして、来年2月4日に「閉校記念式典」を予定しています。
新校校舎は現在工事中でして、特注のエレベーターやプールなど、さまざまな工夫を凝らしています。
遅刻を「50%」減らすという目標ですが、まだ不十分ではないですか。
4月は昨年度の半分に減るなど成果はあがっていますが、まだまだというのが現状です。「1,2回遅刻をすれば信用を失う」というのが社会の常識ですので、粘り強く指導をしていこうと考えています。保護者の方にも常々ご協力をお願いしています。
目覚まし時計の有無にかかわらず、起きられない子は起きられないですね。起きても準備に時間がかかったりして、親としても苦労するところです。
起こすのに1時間くらいかかるというご家庭もあるようです。保護者の方にもプレッシャーがかかっていると思います。
「同じ時刻に寝て同じ時刻に起きる」ことの大切さを全校集会でも話すのですが、生徒の様子を見ておりますと、遅刻しない生徒はいつも遅刻しないですね。それに対して、遅刻してしまう生徒はそれが癖になってしまう傾向があります。
先生方がいろいろと指導をしても生徒が受け付けない場合があり、そうした生徒は大人に対する不信感を非常に根強く持っていますので、それを一枚ずつ薄皮をはがすように働きかけていくことが重要と考えていますが、時間がかかります。
4月から、朝、先生方が通用門に立って「声かけ運動」をしております。そうした小さな努力が大切と考えています。
教職員も「評価・育成システム」の自己申告票において「学校マニフェスト」をふまえた個々人の目標を掲げてくれており、遅刻防止の指導についても多くの先生方が目標としていますので、校長として心強く思っています。
青年期を迎える生徒の心は難しい面もありますが、自分が安心して過ごせる居場所をそれぞれのやり方で探しているのだと思います。クラブ活動や行事など生徒と密にかかわれる機会をとおして、また「声かけ運動」などの取り組みを行う中で、生活面での指導を行っていきたいと思います。勉強の大切さも同時に教えたいと思っています。
生徒の場合、メールのやりとりで夜更かしをしてしまい、それが遅刻の原因になっていることもあると思います。携帯電話の使い方を考える必要があると思います。
最近はゲームやパソコンなどが不規則な生活の原因にもなっており、生活全般を見直す必要がありますね。
ご家庭で注意されましても、帰宅途中に電器店などに寄ってゲームやインターネットに興じ、それで帰宅が遅くなるというケースもあるようです。
「ルールを守る」ということをまず理解しているかどうかが大切です。
会社生活でもっとも大切なルールは「定時出勤」だと思います。「ルールを守る」という考えが徹底している人は遅刻もしませんし、その他のこともきちんとしています。
だから、「遅刻をしない」ということは「決まったことをきちんと守る」ということの基本のような気がしますね。
マニフェストにあげている試験についてですが、従来型のテストではなく、考えさせる定期考査を実施したいと考えています。採点が大変と思うが、年5回あるうちの1回は実施したいです。
生野高聾とは、正門を使わせてもらうなど壁を隔てておつきあいをしています。生徒どうしの直接の交流はないですが、生野聾学校の小学部との活動は30年の実績があります。6年生の生徒なら10回以上の交流を体験しています。高等聾が移転されるということで、本校の関心は運動場が少し広くならないかということです。
跡地の利用については教育委員会が考えていると思いますが、まだ決まっていないようです。
今一番大きな問題となっているのは、閉校後同窓会をどうするのかということです。新校で新しくつくるべきだと思うのですが、堺聾の同窓会をなくして、生野の同窓会を続ければいいという意見もある。集めた資金をどうするのかという問題もある。活動はあまりやっていないのでお金はたくさんありますが、みんなで分けるには配分が難しい。勝手に決めることは出来ないので、卒業生みんなに協力をお願いして解決したいと思っていますが、どうするのですかと聞かれることもあまりないような状態です。
現在の同窓会は、新校の卒業生の同窓会活動を助けてほしいです。
親の会やPTAをどうするのかといった問題を学校でも聞いています。
同窓会についてですが、今は堺聾とのつながりはないのですか?
資金も活動も全く別です。
私どもの会社では、新入社員に3ヶ月間はアドバイザーとして出身校の先輩をつけるのですが、新校の卒業生に関しては難しくなりますね。
来年18年度入学生から本当の意味での新校出身生となりますので、それまでは入学時の学校の先輩をお願いします。
同窓会活動ですが、組織としては1つにして、それぞれの会活動は別々にするしかないのではないですか。
入学した学校と違う学校を卒業する生徒は複雑な思いを持っているだろうなと思います。PTAでもそのつどいろいろなことを話し合っています。新校のはじめには、いろいろな役が2人ずついてややこしい時期があるだろうなと思います。
新年度の会長が決まるまでは、PTA会長が2人いるわけですね。ご指摘ありがとうございます。今後の課題にしたいと思います。
次回の学校協議会は11月ごろの予定です。そのころにはいろいろと決まってしまっていると思います。今日の記録はPTA会員の皆さんにお配りします。
保護者の人が見ることが出来るよう、今日の記録はホームページにも載せて欲しいと思います。
いい考えですね。
時間はかかるかもしれませんが、その方向で考えます。
堺聾にもマニフェストがあると思うので、生野高聾のマニフェストと合わせてより良いところを伸ばすような形で新校に引き継いでください。同窓会の交流は難しいとのことですが、学校同士という点から、早くから歩みをそろえて協力して、いい学校を作っていって欲しいと思います。
本日はありがとうございました。次回は、7月実施予定の学校教育自己診断の結果をお話したいと思いますので、またよろしくお願いします。