入学式式辞
平成22年4月8日(木)第65回入学式の校長式辞
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桜の花びらが風に舞う今日のよき日に、今宮高校は240名の新入生を迎えて平成22年度の入学式を挙行できますことを嬉しく思いますとともに、本校を見守り、支えて頂いている皆様に感謝の気持ちで一杯です。
そして、夢と期待に胸を膨らませた新入生の晴れの入学式に際し、PTA副会長並びにご来賓、保護者の皆様方多数のご臨席を賜り、高いところからではございますが、心よりお礼を申し上げます。
さて、新入生の皆さん。入学おめでとうございます。皆さんの入学を教職員一同、心より歓迎いたします。あなた方は、今日から今宮高校生としての高校生活がスタートします。その第一歩がこの入学式です。
しかし、この入学式は単に皆さんを歓迎するだけの場ではありません。いうまでもなく、高校は入学することが目的ではなく、ここでしっかりと学んで、力をつけて、自分の希望する進路を実現して卒業することが目的です。この入学式は、このことを、今この場にいる240名の新入生のみなさん、保護者の皆さん、そして私たち今宮高校の教職員が同じ思いと目的をもって、頑張っていこうという決意を新たにする場でもあります。
そこで、これからの高校生活を意義あるものにするために、皆さんに大切にしてほしいことをお話したいと思います。
まず、時間を大切にしてください。
本校の中庭の桜も見事な花を咲かせていました。それはまるでこの間、高校受験という厳しい冬の季節を乗り越えて、見事に高校に合格して、入学式という晴れの舞台に立つ皆さんを精一杯の美しさで祝福してくれているかのようです。しかし、桜の花は来週には散ってしまうことでしょう。あっという間に桜の木はその花びらを落としてしまいます。私はそこに受け取らなければならない桜の木からの大切なメッセージがあると思います。それは、全てには終わりがあると言うことです。そしてその事をしっかりと意識して生きていかなければならないと言うことです。
人生終わりがないのであれば、私たちに時間が無限にあたえられているのならば、毎日何もせずだらだらと過ごしたり、また、楽しいこと、楽なことばかりで、時間を浪費して生きても構わないでしょう。しかし、何事にも終りがあります。終わりを意識することによって、私たちは今の大切さを実感することが出来ます。終わりを意識できない人は今の大切さにきづくことなく、だらだらと時間を浪費してしまいます。私たちに与えられた時間は限られているのです。だからこそ、一日一日を一時間、一分、一秒を大切にしなければならないのです。
そうした限られた貴重な時間の中で、皆さんは高校で学ぶという機会が与えられました。しかし、それは三年間という限られた時間です。この時間を決して無駄にはしてほしくありません。桜の木は花を咲かして皆さんを祝福するとともに、その花を直ぐに散らすことによってそのことを私たちに教えてくれています。
次に、感謝の気持ちを忘れないでください。人は一人では生きていけません。今、皆さんがこの場に来るまでには保護者の皆さんを始めとして様々な人があなた方を支え、育ててくれました。そして今年度から公立高校の授業料は無償となりました。このことは何を意味するのでしょう。それは皆さんが高校で学ぶことを社会全体で支援していこう、応援していこうということです。ということはあなた方は一生懸命高校で学ぶことで、社会に責任を果たさなければなりません。学校で学べるということは本当にありがたいことである、幸せなことである、そしてこのことを社会全体で支えてもらっているという自覚と感謝の気持ちを大切にして、これから始まる高校生活を大切に過ごしてください。
最後に、今宮高校での出会いを豊かなものにし、多くの困難を乗り越えるために、心を柔らかくしてください。やわらかい心というのは、お互いの違いを受け入れる事が出きる心です。ここにいる二四0人は、それぞれの生い立ちも違えば、家庭環境、生活背景も違いますまた、中にはさまざまな困難やハンディを抱えている人もいます。あるいはこれからそうした壁にぶつかっていく人もいるでしょう。当然、一人一人が違う個性を持っています。そうした二四0名が一緒に学校生活を送るわけですから、時には摩擦が生じる事もあります。一人一人がごつごつとした四角くて、とがった心のままだと、お互いを傷つけ合う毎日になってしまいます。
いろいろなことをやわらかな心で受け止めて、時には、やわらかな力で押し返していきましょう。やわらかい心こそが強い心だと思います。
ではどうすれば心を柔らかく、暖かくできるでしょう。それは如何なる時も笑顔を忘れないことです。そして「おはよう」、「こんにち」はといった挨拶、「ありがとう」という感謝の気持ちを素直に表して下さい。笑顔と挨拶、そして感謝の気持ちは周囲の人だけでなく、自分の心もやわらかく、そして温かく、元気にしてくれます。
これからの三年間、いかなる状況の中でも頑張っていくことのできる自分に対して誇りを持ち、また、そうした仲間が共に学んでいる今宮高校の生徒であることに誇りを持って毎日を過ごしてほしいと思います。
最後になりましたが、保護者の皆さん、本日は本当におめでとうございます。子育ての毎日は、本当にご苦労の連続であったと思いますが、皆様の愛情のもとで暖かく育まれてきた子どもたちが、今日から高校生としての第一歩を踏み出します。そこで、保護者の皆様に一言、お願い申し上げます。これからの3年間は子どもたちにとって大人へと脱皮していくための悩みや不安で、今まで以上に難しい時期であり、大切な時期でもあります。優しいだけや厳しいだけでは子どもたちを教育することはできません。今宮高校の教職員は全力をあげて「やさしさをもった厳しさ」と「厳しさをもったやさしさ」で生徒の皆さんを教育してまいりますが、家庭の協力がなければ教育の効果はあがりません。是非、本校の教育方針、教育内容にご理解を賜り、ご支援、ご協力いただきたいと存じます。また、お子様のことで心配なことがございましたら、遠慮せず、学校にご相談して下さい。保護者の方々と学校が子どもの状況について密接に情報を交換し、一体となって育てていくことが何よりも大切かと存じます。三年後の卒業の際、今宮高校に入学して本当に良かったと思っていただけるように私たち教職員一同は努力いたしますことをお約束して式辞といたします。
平成22年 4月8日
大阪府立今宮高等学校 校長 糀 秀章