研修風景
中学校「理科」実験・観察研修

 

理科第一分野(物理領域)             
 第3学年で扱うこととなる「様々なエネルギーとその変換」に関して、熱の伝わり方を含めて、実験を通して理解する方法について実習しました。 熱力学の基本法則についての理解を深め、スターリングエンジンを作製して、熱の仕事への変換を体験しました。また、音のエネルギーでLEDを点灯させたり、ペルチェ素子用いて温度差で発電してみました。
   
  
理科第一分野(化学領域)             
 新学習指導要領で扱うこととなる「原子とイオン」に関して、実験を通して理解する方法について実習を行いました。
 電子の軌道について理解するために炎色反応のスペクトルの観察を行った他、原子とイオン全般を、イオン結合、水溶液や融解液の導電性の確認、電気分解、電池の構造と作製など、様々な実験を実施しました。写真は食塩を強熱して融解液の導電性を確かめています。


理科第二分野(生物領域)
 第1学年で扱う「種子をつくらない植物のなかま」に関して、観察を通してシダ・コケ植物の特徴を理解し、種子植物と比較することにより植物の多様性に関する理解を深めました。
 さらに、前葉体や胞子の顕微鏡観察実習に加えデジタルカメラによる顕微鏡写真撮影の実習を行いました。
理科第二分野(地学領域)
 
第3学年で扱う「月の運動と見え方」及び「惑星と恒星」について、大阪教育大学 松本 桂 講師 による講義を中心として、天体観測の方法や教材作成について実習を行い理解を深めました。
 さらに、Webカメラを用いたコンピュータシミュレーションやインターネット情報の活用に関して理解を深めました。

 
 
探究学習を実現するためのエッセンス
 
新学習指導要領において目的の一つに掲げられている「科学的に探究する能力の基礎と態度を育てる」ために、京都教育大学 村上 忠幸 教授を講師として、探究学習を体験的に習得するための実験実習を行いました。
・紙と糊…紙に水糊をつけると、でこぼこになるのはなぜかという実験を通して「前仮説段階」について説明がありました。
・梅干しから塩…様々な質問から梅干しについての知識を聞き出し、梅干しに含まれる塩(塩化ナトリウム)を取り出す課題を与えてそれらの知識を活用して正しい梅干しから塩を取り出す方法に至る体験をしました。
・ブルーボトル反応…メチレンブルーの着色反応について、反応機構を解き明かす探究的な実験を通してグルコース、水酸化ナトリウム等の酸化剤・還元剤・触媒について理解しました。
 また、探究学習においては仮説に至る試行錯誤や見通し、興味・関心の発生などを企図した学習者の主体的な学びのための授業デザインが必要であることについて、仮説に至る自由試行を有効に機能させる具体的な方法について、いくつかの探究プロセスを体験やビデオによる授業観察等を通じて実践的・理論的に習得しました。
 

             

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