酸化銅(T) : Cu2O

・Cu2O=143.1

・酸化第一銅ともいう。

・暗赤色または橙赤色の結晶性粉末。色の相違は粒子の大きさによる。

・天然には赤銅鉱として産出する。

・フェーリング液またはベネジクト液に、ブドウ糖を加えて加熱すると、酸化銅(T)の赤色沈殿が生じる。

・乾燥空気中では安定、湿った空気中で徐々に酸化銅(U)に変わる。

・水に溶けない。塩酸には少し溶ける。



酸化銅(U) : CuO

・CuO=79.5

・酸化第二銅ともいう。

・黒色粉末

・天然には黒銅鉱として産出する。

・水素を通じながら加熱すると、容易に金属銅に還元される。
  CuO + H2 → Cu + H2O

・炭素粉末や砂糖などの有機物と混合して加熱しても、還元されて金属銅になる。

・水に溶けない。

・酸に溶ける。たとえば、うすい硫酸に溶けて硫酸銅(U)になる。
  CuO + H2SO4 → CuSO4 + H2O