水酸化ナトリウム : NaOH

・NaOH=40.0  《医薬用外劇物》

・カセイソーダともいう。

・無色の固体で、強アルカリ性の物質。市販のものは粒状が多い。

・水によく溶け、次のように電離する。
  NaOH → Na+ + OH-

・水に溶けるとき、多量の熱が発生する。冷水で冷やしながらよくかき混ぜて溶かすこと。混ぜないと器壁に結晶が付着して、溶解速度が遅くなる。 また、溶解の際に生じる霧は、鼻や粘膜を刺激するので吸気しないこと。

・潮解性(湿気を吸収して溶ける)があるので、密栓して保管する。

・たんぱく質を侵すので、直接手で触れないこと。誤って触れた場合は、直ちによく水洗すること。うすい水溶液といえども、目や口に入らないように注意する。

・アルミニウムと反応して水素を発生させる。アルミニウム板との反応は15%程度、アルミニウム箔との反応には 8%程度がよい。
  2Al + 2NaOH + 6H2O → 2NaAl(OH)4 + 3H2↑

・中和熱の実験や塩の生成の実験には5〜8%程度がよい。

・中和点を見い出す実験には、0.4 %程度で、リトマス試験紙で調べるとよい。BTB液で調べる場合、BTB液は酸・アルカリに鋭敏に反応するので、もっとうすい濃度がよい。

・理科の準備室に、常時 8%程度の水溶液を用意しておくと便利である。