ヨウ素 : I2

・I2=253.8   《医薬用外劇物》

・常温で紫黒色の固体で、金属光沢のあるウロコ状結晶である。

・昇華性があり、特異な臭気をもつ。その蒸気は紫色で、有害である。

・海藻などに存在する。海藻灰中のヨウ素含有量は、約 0.5%である。

・水にはわずかにしか溶けない。ヨウ化カリウムが溶けている水にはよく溶け、ヨウ素液として用いられる。メタノール、エタノール、エーテルなどの有機溶媒にはよく溶ける。

・溶けたときの色は溶媒によって異なる。四塩化炭素やヘキサンなどには紫色、ベンゼン、トルエンなどには赤色、ヨウ化カリウム水溶液、エタノール、エーテルなどには褐色になる。

・アンモニアはヨウ素と反応して爆発性の窒化ヨウ素を生じる。

・デンプンにヨウ素液を加えると、青紫色を呈する。これは、デンプンのラセン状構造の中にヨウ素分子が入り込んで、包接化合物をつくるために起こる。

・ヨウ素液をヨウ素デンプン反応に用いるときは、ビールの色ぐらいにうすめて用いると好結果が得られる。

・ヨウ素液の調製法
 ヨウ素 0.5 gとヨウ化カリウム 1g に、水を加えて全量を500cm3にする。

・用途:ヨードチンキなどの消毒剤