硫酸 : H2SO4

・H2SO4=98.1  《医薬用外劇物》

・無色の液体で、粘性が大きい。水には無限に溶ける。

・市販の濃硫酸は、密度が 1.83 g/cm3、濃度は95%、18mol/dm3である。

・濃度10%以上は《医薬用外劇物》であり、施錠して保管する。

・濃硫酸には脱水作用があるので、可燃物と接触させないこと。

*脱水作用:有機物などから、水素原子と酸素原子を2原子:1原子の割合で水として奪うこと。その際、発熱をともない、炭素が残るので黒くなる。

・濃硫酸には吸湿性があり、デシケータに入れて乾燥剤として用いる。

・水でうすめて希硫酸をつくる場合は、水に硫酸を、かき混ぜながら少しずつ入れていく。発熱が激しいときは、外部から水や氷水で冷やすとよい。

・実験に用いる希硫酸は、次の濃度が適している。

@ 亜鉛や鉄と反応させて水素を発生させる実験 20〜30 %
A 中和の実験   5  %
B 電気伝導度をみる実験   5  %
C 銅と亜鉛のボルタ電池  20  %

・炭酸カルシウム(石灰石)と反応させて二酸化炭素を発生させる実験には硫酸は不適当である。水に溶けない硫酸カルシウムが炭酸カルシウムの表面にでき、反応が進まなくなるからである。

・皮膚につくと炎症を起こす。

・手や衣服についた場合は多量の水で洗い流す。

・廃棄は、中和してから多量の水で流す。