塩酸 : HCl
・→ 塩化水素
・塩化水素の水溶液をいう。
・10%以上は《医薬用外劇物》に指定されている。
・市販の濃塩酸は、濃度約35〜37%で、比重約1.18である。
・水溶液中で次のように電離し、強い酸性を示す。 HCl → H+ + Cl-
・また、電離しているから、電気をよく導く。
・マグネシウム、鉄、亜鉛など、多くの金属を溶かすが、金、銀、銅のような金属は溶かせない。
・水溶液からは塩化水素のガスが常に蒸発しているので、きちんとふたをして保管する必要がある。
・人の胃液には0.3〜0.4%ほど含まれている。したがって、胃の中は酸性に保たれている。
・さまざまな実験に塩酸を使うときは、次の濃度が適している。
@ アルミニウム板と反応させて水素を発生させる約 20 %
A アルミニウム箔と反応させて水素を発生させる約 7 %
B 亜鉛と反応させて水素を発生させる約 13 %
C 石灰石と反応させて二酸化炭素を発生させる約 7〜13%
D 水酸化ナトリウムとの中和実験約 4〜7 %
E 電流が流れているかどうかを調べる実験約 4 %
・廃棄するときは、アルカリで中和してから、多量の水とともに流す。
塩化水素 : HCl
・HCl=36.5 《医薬用外劇物》
・無色の気体で、刺激臭が強い。
・水に非常によく溶ける。水溶液が塩酸である。
・丸底フラスコに塩化水素を満たして、噴水実験ができる。
・実験室での製法
@ 塩化ナトリウムに濃硫酸を加えてつくる。
NaCl + H2SO4 → NaHSO4 + HCl↑
A 濃塩酸を加熱する。加熱には沸騰石を忘れないこと。
・ 保存中に気体が発生するので密栓して保存する。