化石と古生物

(作成：大阪府教育センター　大橋邦宏）

• 化石（Fossil）とは
• 地質時代の生命の記録即ち過去の生物の遺骸と遺跡・生痕を一般に「化石」と言います。
• 地質時代＝＝今から１万年程度より古い時代を一般に「地質時代」と言います。
• 固くなくても化石
• 日本などで用いる「化石」という言葉には「石化（化石化）した」という意味を含みますが、「化石」という言葉の基になっているラテン語系の「Fossil」という言葉は、元来「掘り出されたもの」の意味ですから、必ずしも石化したものである必要はないのです。
• 例えば、シベリアの永久凍土の中に凍り漬けとなって残されていたマンモスの遺体も化石です。
• また、過去の生命の記録が形態として自然の作用によって保存されている限り、それが印象（地層・岩石につけられた型）だけであっても、化石として扱います。
• もちろん、その構成物質が他の物質によって全く置き換えられていても、化石です。
• 化石の形態
• 生物の遺骸----個体・器官・組織・細胞・生物構成物質（タンパク質など）などで、内骨格、皮骨（歯・鱗など）、外骨格（背甲・貝殻など）、木材などが多い。
• 生物の遺跡----穴居、巣、足跡、這い跡、糞など →特に「生痕」と言うこともあります。
• 生物の生産物質----天然ガス、石油、燐鉱など

• 示準化石
• その化石を含んでいる地層の時代を決定したり、他の地域の地層との同時性や上下関係を知ったりするのに役立つ化石。
• 生存期間が短く（又は、進化による変異が早く）、分布の広いものがよい。
• 三葉虫、紡錘虫、アンモナイト、ビカリア、貨幣石などが代表例。

• 示相化石
• その化石を含んでいる地層の堆積当時の環境を知るのに役立つ化石。
• 生存期間が長く（できれば、現在も生存していて）、あまり進化していなくて、分布範囲が狭い（生息環境が限られている）ものがよい。
• 植物の花粉、珊瑚（特に造礁珊瑚）などが代表例。

• 小学校教科書（６年の上または下）に出てくる化石・古生物



○　６社の小学校教科書に何らかのかたちで用いられているものです。 ○　出現頻度に関係なく挙げてあります。

• 頭足類−−−アンモナイト
• 哺乳類−−−オオツノジカ
• 甲殻類−−−カニ
• 三葉虫類−−サンヨウチュウ
• 恐竜類−−−アロサウルス、カガリュウ、サウロロフス、ステゴサウルス、ディプロドクス、ティラノサウルス、トリケラトプス、フクイリュウ、ブラキオサウルス、プロトケラトプス、恐竜の足跡
• 鰐類−−−−マチカネワニ
• 巻貝類
• 二枚貝類−−ホタテガイ、二枚貝を主にした化石床
• 軟骨魚類−−サメ
  
• 硬骨魚類−−シーラカンス、ニシンの仲間
• 被子植物
• その他−−−セイムリア？、ヒトデ

化石・古生物一覧表