A.  岩石鉱物の顕微鏡写真(拡大写真は図をクリック)
(各々の写真のaはクロスニコル、bはオープンニコル。スケールは横幅が約3mm)

1a,1b, 2a, 2b. かこう岩

  クロスニコルで有彩色は、黒雲母と白雲母。そのうち、オープンニコルで茶色は黒雲母、色が消えるのが白雲母。 そのほかは石英や長石類。とくに縞模様(双晶)があるのは、斜長石。等粒状組織。愛知県岡崎市。

 1a               1b               

 2a               2b

3a, b.かこう斑岩 

  高槻市摂津峡。大きな結晶とそれらの間を埋める等粒状の細かい結晶との二つに分かれる斑状組織。幅500m程度の貫入岩。

 3a               3b

4a, b.閃緑岩 

  有色鉱物は角閃石(オープンニコルで緑)、黒雲母(茶)、輝石(角閃石中に核として取り囲まれている淡緑色の部分、クロスニコルではここでは紫に見える部分など)。岩手県釜石市。

 4a               4b

5a, b.はんれい岩
  
  生駒山山頂部のいわゆる生駒石。有色鉱物はほとんど角閃石(オープンニコルで緑褐色)で、角閃石はんれい岩。

 5a               5b

6a, b.玄武岩

  大きな結晶(斑晶)と、間隙を埋める細粒の結晶あるいはガラス(石基)とからなる斑状組織。斑晶はほとんどかんらん石。クロスニコルではあざやかな色合い(干渉色)だが、オープンニコルでは無色。静岡市。

 6a               6b 

7a, b.安山岩

  二上山の輝石安山岩。斑晶は普通輝石(オープンニコルで淡黄色)と斜長石。

 7a               7b

8a, b.安山岩 

  二上山のざくろ石安山岩。ざくろ石は真ん中の結晶で、クロスニコルでは黒、オープンニコルでは無色。そのほかの斑晶は黒雲母と斜長石。

 8a               8b

9a.サヌカイト

  二上山の無斑晶質紫蘇輝石安山岩(サヌキトイド)。斜長石や紫蘇輝石の針状小結晶を含む、無斑晶でガラスが主体の安山岩。

 9a

10 a, b.安山岩 

  高槻市摂津峡の安山岩岩脈。斑晶は斜方輝石と斜長石。

 10a              10b

11 a, b.デイサイト
  
  雲仙普賢岳の1991年に噴出した溶岩。斑晶は角閃石(オープンニコルで緑褐色)、黒雲母(ここには無い)、斜長石、石英。斜長石には年輪状の結晶成長模様がみえる(クロスニコル)。

 11a              11b

12 a.
  流紋岩(石英斑岩)。 斑晶はほとんど石英や長石類からなり、有色鉱物は少ない。

 12a

13 a.かんらん岩 

  マントルの石。秋田県男鹿半島一の目潟。火山噴火に伴ってマントル物質がマグマの中にとりこまれて放出された捕獲岩。かんらん石と輝石からなる。

 13a

14 a, b.片麻岩 

  鉱物が特定の方向にならんでいる(片理)。有色鉱物は主に白雲母(クロスニコルで鮮やか、オープンニコルで無色)と黒雲母(茶)。三重県布引山地。

 14a               14b

15 a, b.結晶片岩

  紅簾石片岩。細かな褶曲がみられる。白雲母、紅簾石(オープンニコルで赤い粒状)緑簾石(黄色い粒状)などからなる。

 15a               15b

16 a, b.隕石:コンドライト

  右下に丸い粒(コンドリュール)がみられる。主に、Fe-Ni金属相、トロイライト(FeS)(前2者はオープンとクロスニコルでともに黒)、および、かんらん石、輝石(クロスニコルで鮮やかでオープンニコルで無色または淡黄色)からなる。

 16a               16b

17.フズリナ  岐阜県赤坂石灰岩。写真の幅約15 mm。

18.サファイア 

  二上山の安山岩あるいは凝灰岩などに含まれていたサファイアの実体顕微鏡写真。写真の幅は約7 mm。

19.放散虫  岐阜県犬山のチャートにみられた放散虫や海綿の骨針の実体顕微鏡写真。