校長通信

4月8日(木) 入学式
大阪府立金剛高等学校
第31回入学式  式辞


 校門の満開の桜が惜しみなく花びらを降り注いで言祝ぐ今日、金剛高校第31回入学式を挙行いたしましたところ、来賓のみなさま方、並びに多くの保護者のみなさま方のご臨席を賜りました。高いところからではございますが、厚くお礼申し上げます。
 本日ここに、入学を許可いたしました280名の新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。金剛高校は、「みんなが仲間と共に通える学校を」という地元の熱い思いを受けて、昭和55年(1980)に誕生しました。平成16年には、それまでの特色ある学校づくりを発展させる中で普通科総合選択制に改編し、人文、国際、情報、理数科学、生命科学、生活文化という六つのエリアを開設、学びへの興味関心を、確かな進路実現へと繋ぐ取組みで着実な成果を上げてまいりました。そして、昨年、創立30周年を迎え、更なる飛躍に向けて新たな一歩を踏み出したところです。その栄えある31期生として入学したみなさんを、私たちは心から歓迎します。
 さて、金剛高校ではみなさんにぜひとも身につけてほしいと思っている力が二つあります。それは、非常にきびしい状況にある今の社会を生きぬいていくために必要な力であると共に、どんなに時代が変わっても必要な力でもあります。 ひとつは、しっかりと継続して学び続ける力です。変化の激しい「知識基盤社会」といわれる現在を生きるために知識は何よりたいせつです。希望の進路を実現するために、(少しずつでもかまいません)今から目標をたててがんばってください。勉強することを通して身につけた「自分を鍛え続ける力」は、一生の財産となり、これからの人生に何度も訪れるであろう困難を乗り越える力になるはずです。学校としても、講習や土曜セミナー等さまざまなサポートをしていきます。
 もうひとつは、人とつながる力(コミュニケーション力)です。しっかりと他者に向き合い、心を通わせていくこと、それは仕事をしていく上で絶対に必要な力であるとともに、生きていく上での喜びでもあります。部活動やクラスでの行事等、共に困難を乗り越え、喜びを分かち合う中で育つ力です。金剛高校では、今年度から新しいクラスの始まりに「クラススタートアップ」という時間を設けました。みんなが一日も早く打ち解けて、安心して自分の思いを語り、受け止められるクラスになるようにという思いで作った時間です。  主役は君たち自身です。どうかこの三年間で二つの力をしっかりと身につけてください。

 「不壊(ふえ)の金剛高校磨かずば、叡智の光さらになし」−
 これは、金剛高校の校歌の三番の歌詞です。「不壊(ふえ)」とはけっしてこわれることのない、「金剛」とは金剛石、ダイヤモンドのことです。最も堅い鉱物であるダイヤモンド、そのダイヤモンドでさえ、磨かなければあのすばらしい輝きを放つことはありません。ただの石ころと見分けもつきません。
 みなさんはみなそれぞれ自分の中にダイヤモンドの原石を持っています。金剛高校には、中学校の時には、考えられないくらいの力をつけて、希望の進路を実現していった先輩がたくさんいます。せっかくの原石を石ころのまま終わらせるか、ダイヤモンドに磨き上げるのか、それはこれから始まる日々にかかっています。たいせつなのは、自分の価値を信じ、自分の未来とその未来に繋がる今を大事だと思うことのできる心です。これから始まる高校での三年ほど、皆さんの人生を大きく変える時期はありません。この三年間の過し方で人生はどんなふうにも変わります。限度を越えた携帯電話の使用料金や流行のものを手に入れるためにするアルバイトと自分の未来を引き替えにしてよいわけがありません。何物にも変えがたい青春の貴重な時間とエネルギーを、そのようなことに奪われてしまうのではなく、どうか自分を磨くことのために使ってください。みなさんは、かけがえのない存在なのですから。
 最後に、私が創立30周年記念の式典でした話の一部を、晴れて金剛高校生となったのみなさんにもしておきたいと思います。
 私には、忘れることのできない光景があります。それはまだ、金剛高校創設から3、4年目の頃だったと思います。当時、他の高校に勤務する駆け出しの教員であった私は、毎朝、一緒に登校してくる金剛高校生の一団と道ですれちがいました。自転車を押している子、徒歩の子、ゆっくりと進むその集団の真中に、車椅子の生徒がいました。雨の日も、風の日も彼らは実に楽しそうに、いきいきと坂道を登ってきました。
 今回入学した31期生にも、車いすで行動する仲間がいます。「繋がろうとする心」「関わろうとする心」「共に生きようとする心」それは、金剛高校の創設時、多くの生徒が「仲間とともに」というスローガンの中に抱いていた思いです。その思いがあれば、違った個性の人が加わることで、集団は豊かに繋がり、プラスの力を生み出していくものだと私は思っています。31期は、きっとすばらしい学年になります。
 最後になりましたが、保護者の皆様には、今日まで、ご苦労を重ねつつ、慈しんでこられた、お子様のご入学を、心よりお祝い申し上げます。私たちが大切に考えるのは、お子様のかけがえのない未来です。教職員一同、保護者のみなさまと心をあわせ、真の愛情を持って、きびしく取り組んでまいりたいと思います。このことにつきまして、何卒ご理解・ご協力のほどお願い申し上げます。また、お子様について少しでもご心配なことがありましたら、どうぞ遠慮なくご相談下さい。
新入生の皆さんには、今日の気持ちを忘れず、勉強に部活動に三年間で、存分に自分を伸ばし、たくましく未来を切り拓いてくれることを願い、式辞といたします。

平成22年4月8日    
金剛高等学校校長    前 比呂子
宣誓

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