平成28年度 大阪府立高津高等学校 第2回学校協議会 記録
○日 時:平成28年12月22日(木) 18時30分〜19時30分
○場 所:大阪府立高津高校 校長室
○出席者(敬称略、委員は50音順)
委員
高尾 千秋(神戸大学発達科学部非常勤講師)
竹村 伍郎(地域情報誌「うえまち」編集局長)
中川 哲也(本校前PTA会長)
前園 幸 (本校PTA会長)
事務局
村田 徹(校長)、上田 信雄(教頭)、山口 優(首席)
菅 康之(企画広報部長)、徳谷 幸之助(企画広報部・記録係)
【会議概要】
1.校長挨拶
2.学校からの説明
(1)平成28年度学校経営計画及び学校評価について
※ 学校経営計画における到達目標について、多くの項目で成果指標としている「学
校教育自己診断」を12月上旬に実施し、現在、集計を行っている。最終的な結果
は、第3回の本会で報告することとし、今回は、現時点での計画の進捗状況を中
心に報告する。
○「本年度の重点目標」について
・文理学科の課題研究講座の充実
大学等外部機関との連携事業の参加者数について、今年度は11月2日現在で1,239
人に達しており、年度末には、昨年度の総計1,388人を上回り、1,400人を超える見込み。
AEコースを立ち上げ、TOEFLへの対応を進める中、英語・語学研修の参加者数に
ついて多少の減少が見られるが、大阪市立大学文学部・理学部の特別講義や、大
阪大学情報科学研・レーザー研の見学に、多数の生徒が参加したことが、全体数
の増加につながっている。
・土曜講習や補習等の内容の充実
第70期生に続き、第71期生についても土曜講習を全員に必修としており、第71
期生については、生徒からの要望に応え、後期から自習の選択も可とするなど、
高津生の実態に応じた「より良い形」を追求しており、さらに充実させたい。
・教員の教科指導力の向上
生徒授業アンケート全質問の平均値について、7月実施の第1回分では目標の
3.2以上を達成。12月上旬に第2回を実施した。近日中に集計完了の見込み。
・ミドルリーダーや経験の少ない教員の育成
4つのPT(プロジェクトチーム)を設置し、ミドルリーダーを中心に精力的に取り組んでいる。
とりわけ、経験年数3年以下の教員が、11月に職員会議でプレゼンテーションを行い、ICTのさらなる有効活用・効果的な情報共有や行事の見直し、スクラップ&ビルドの必要性が提言された。これらの意見を柔軟に反映させ、その実現に向けて学校全体で進んでいきたい。
・年間の遅刻者総数を平成29年度までに2,000件以下とし、維持する。
11月末現在、今年度の遅刻者総数は、昨年度の同時期と比較して、第1学年:
−85件、第2学年:+16件、第3学年:+199件 となっている。
増加している要因の一つとして、いわゆる課題を抱えている生徒が増加している
ことが考えられるが、今後も遅刻者数の減少に努めていく。
(2)平成29年度記念祭について
・例年9月に実施してきた体育祭において、熱中症とみられる症状により救護を
受けた生徒が30人以上にのぼり、うち1人は、現在は元気に活動してくれてい
るが、3日間の入院、1日の自宅静養が必要となる事態が生起した。
・熱中症の予防に向け、テント・ミスト発生機の設置、1人につき飲料2本の配
付、空調設備のある記念館を休憩室として開放、肉体的負荷が大きいと考えら
れる競技を比較的低気温である午前に実施する等のプログラムの工夫、保健の授
業において事前に熱中症予防の啓発を行うなど、学校としては考えられる最大限
の備えを行ってきたつもりだが、それでもこのような事態が起こった。
この事実を踏まえ、生徒の安全面を考慮した結果、体育祭の9月実施は続行不可
能と判断し、来年度については6月に体育祭、9月に文化祭という形で記念祭を
実施し、新たな伝統のスタートと位置付けることとした。
(3)創立100周年に向けて
・おかげさまで、順調に募金金額が伸びている。年明けには、4つの組織(同窓会、PTA、校風クラブ、学校)の代表者が集まり、今後の進め方や、クリエイト・ラボをはじめ、これまで積み上げてきている計画の進捗状況の共有を行う予定をしている。
・クリエイト・ラボにおいては、学校として、昼休み・放課後のみでなく、正課科
目内での活用も行う。また、同窓会での使用や、卒業生による在校生向けの講演
を行うなど、卒業生の関与を深めた活動を行う。加えて、地域の人々と生徒・同
窓生の交流の場等としての活用もめざしていきたい。
(4)その他
○全校一斉退庁・ノークラブデーについて
・教職員の「働き方改革」や、生徒も含めた健康管理の観点から、長時間勤務の縮減を図るべく、遅くとも午後7時までに全員が退庁する「全校一斉退庁日」を週1回(平日)設定するよう、12月7日付で教育長から各校に通達があった。
→ 本校において「全校一斉退庁日」を設定するには、平日午後8時まで開室している自習室の扱いがポイントになる。そこで、これまでの自習室利用者数を調べた結果、金曜日の利用が最も少ないため、金曜日をノー自習室デー、ならびに全校一斉退庁日とする。ただし、本年度に関しては、年度途中でもあり、自習室は従来通り開室し、ノークラブデーについて
平成29年1月から試行し、同4月から完全実施の予定。
○2020年の教育改革に向けて
・アクティブラーニングとカリキュラムマネジメントを2本柱に
→ カリキュラムマネジメントについては、授業だけでなく行事などの位置付けも含めて考える必要がある。そこで、一目見てすぐに理解できる本校独自の「スクールマップ」を作成した。来年以降、学校説明会等で活用していく予定。
3.質疑応答、及びご意見
(1)平成28年度学校経営計画及び学校評価について
・外部連携事業の参加者総数について、現時点では昨年度と比べて149少ないが、今後の増加の見通しはどのようになっているか。
→ 英検(50)、日韓高校生環境フォーラム(10)、マレーササイエンスツア(20)、 GLHS合同発表会(2/12・90)、根岸英一氏講演会(3/5・60)、国内語学研修(5)、九州サイエンスツアー(25)など、未実施の事業が一定あるので、最終的には、昨年度の参加者総数を確実に上回る見込み。*( )内の数は参加予定者概数
(2)平成29年度記念祭について
・来年度は6月に体育祭を実施するとのことだが、その具体的な日程は決定してい
るのか。
→ 現在、来年度の行事予定を作成している途中だが、おおよそ6月初・中旬まで
の実施を考えている。
気温の上昇傾向や、梅雨との兼ね合い、さらには定期考査等も考慮して、生徒
に負担がかかりすぎず、できる限りの充実感が得られるような行事予定を慎重
に決定していきたい。
(3)創立100周年に向けて
・クリエイト・ラボの構想自体は素晴らしいものであり、特に学区が撤廃され大阪府内全域から生徒が集まる中、地域の人々との交流の場として使用することは、高津生としての地元意識を高める上でも有効であると思われる。しかし、一方でそのランニング費用も継続的に必要になると思われるが、シミュレーションはできているか。
→ 厳密には決められていないが、100周年に向け集めていただく基金などを充てる予定。また、活用方針の中で述べたように、卒業生はもとより、地域の皆様にも広く使用していただける場とし、その際に寄付をお願いするなど、地域全体で支えていただける施設になればと考えている。
一方で、タブレットを用いたプレゼンテーションの実施や、テレビ電話を用いた遠隔地との会議の実施など、生徒により良い学びを提供する上では常に最新の優れた機器を備えておくことが大切であり、費用面と設備面の折り合いをどのようにつけていくかが、今後の最大の課題である。
・神戸大学でも本年度当初にラーニング・コモンズを造ったが、6月に配線や機器の関係で作り直しを行わなければならなくなった。機器については買い取りや月単位のリースなど、多様な選択肢を踏まえて十分検討して取り組んでもらいたい。
(4)その他
@防災対策
・近年大きな自然災害が多発しており、大阪においても南海トラフ地震の深刻な被害が予測される中、高津高校の防災体制は十分か。全学区制になり、広範囲から通学している生徒に対して防災意識を高めさせる教育を行うといったことのほか、実際に災害が起こった際には、帰宅困難に陥る生徒が発生する可能性や、一時避難所に指定されている敷地内に、近隣住民が多数詰めかける可能性も考えられる。こうした事態に向けての対策はどうなっているか
→ 避難所としての受け入れ態勢について、天王寺区役所との間で話を進めている。
近辺の一時避難場所は東高津公園であり、本校は指定されているわけではない
が、区役所をはじめ近隣の町内会にも本校の鍵を預けている。飲料水や毛布な
どの備蓄、トイレの使用などについても、生徒だけでなく近隣住民への対応に
向けても体制を整えておくことが必要だろう。
・備蓄水については保存期間のこともあるので、先ほどの体育祭で配布する飲料水を関連させて、保存、配布を計画してはどうか。
・私立高校の方が、この点では進んでいるので、公立高校も府・市・区との連携の上、避難所としての高津高校の役割を明確にしておくとともに、防災についての講演の機会を用意するなどしても良いだろう。
Aスクールマップについて、
他校に類を見ない素晴らしいものとなっているが、文字の配置やフォントなどを工夫すればさらに良いものとなる
B伝統文化の学びについて
能舞台や文楽など高津の近辺では出前講演など行っている。文科省も予算を計上しているので、利用について校内で相談してみてはどうか。
今後の日程(予定)
第3回 平成29年3月下旬