|
デッサンの用具・材料について
- 描画用具の種類
| 主に、鉛筆・木炭がある。他には、コンテ・チョウク・ペン筆・パステル・色鉛筆・透明水彩絵具などがある。 |
- 支持体(用紙)の種類
| 主に、画用紙・ケント紙・木炭紙。他には、和紙・水彩画紙・パステル紙・カルトン(ボード紙)・クラフト半紙がある。また、紙類を1つにとじた携帯に便利なスケッチブック・クロッキーブックなどがある。 |
- 消し具の種類
- 上に書いた以外の用具と説明
- イーゼル
| 野外用イーゼルと室内用イーゼルがある。木製またはアルミ製のものがあり、構造が簡単で軽く、堅くて丈夫なものが良いと思われる。そしてこれは、カルトンを乗せる受け台である。 |
- カルトン
| これは、デッサンをする時に画用紙や木炭紙などの紙を支える画板として使う。また、作品を保管したり、持ち歩くための紙ばさみとして使用するものである。カルトンは一般的に、土張りが施された厚いボール紙を2枚とじ合わせており、長辺の1辺は、布テープで固定されており、後の3辺はひもでとじる様式になっている。カルトンの本来の意味は、厚紙、ダンボール紙のことであり、そこにデッサンをしたりする描画支持体としても用いられる。 |
- クリップ・画鋲
| カルトンに紙をのせ、クリップ2個で固定する。木炭紙の下部がめくれやすい場合は、画鋲2個で固定すると良い。 |
- 擦筆
| 軟質の紙を鉛筆状の形にしたもので、主にパステル・コンテ・鉛筆などに使用する。木炭デッサンの場合も擦筆によって、木炭粉を軽くのばし、微妙な調子のグラデーションを表現したり、調子を木炭紙にしっかりつけたいときなどに使用する。 |
- フキサチーフ
| デッサンの完成後、画面に吹き付けて、粉が落ちないように定着させるもの。使用時の注意は、フキサチーフは、樹脂などのアルコール溶剤に溶解した物で、木炭紙への定着度は優れているが、吹きつけ加減の度合いを測るのが難しいので、はじめはあまりかけすぎないように状態を見ながら吹き付ける。後、換気には気をつけること。フキサチーフは、市販には、スプレー式のものや瓶入りのものを霧吹きでかけるタイプのものがある。 |
- 鉛筆
| デッサンでは、2H〜6Bくらいを使用する(6Hくらいまで売っている)。モチーフによって使用される鉛筆は様々である。 |
- 鉛筆ホルダー
- カッターナイフ
- 羽ぼうき
| 紙に残った消しかすを、きれいにはらい落とすときに使用するもの。 |
デッサンの用紙について
鉛筆は、アート紙のように表面が滑らかな紙を除き、ほとんどの用紙に描くことができる。
- 木炭紙・画用紙・水彩紙
| 用紙の目に凹凸があり、鉛筆の粒子を凹部と凸部両方につけることができるので、鉛筆の階調が出しやすく、デッサン用紙として適している。 |
- ケント紙
| 画用紙とは逆に、紙の目に凹凸がなく、鉛筆の粒子を重ねるように描く。階調は出しにくいが丹念に調子つける精密デッサンに適している。 |
| 画用紙 |
ケント紙 |
| 紙の目に凸凹がある |
紙の目に凸凹が無い |
 |
 |
| 軽く調子をのせる |
調子をつける |
| 紙の表面の部分にのみ鉛筆の調子がのる |
紙の表面に粒子がのる |
 |
 |
| 指でこする |
鉛筆の調子を重ねる |
| 紙の凹部に鉛筆の粒子が入る |
鉛筆の粒子の上に更に粒子がのる |
鉛筆について
- 鉛筆を削る
| 芯を削るのにサウンドペーパーがありますが、これは製図で特殊な芯の形が必要なとき、よく用いられるもの。特別な場合を除いてカッターナイフで自由自在に削ることができる。要領は、芯の出始めに先を思うように加工し、それから芯出しをすることだ。芯を長く出してから削ると、折れやすく、思いどおりに削ることができない芯の中心は、ナイフを軽くあてて、力を入れずに削ると、きれいに先端とつながる。木部は強く、芯は軽く削るのがこつだ。 鉛筆をうまく削るには、右手を固定し、左手に力を入れて、手前に引くようにすれば楽に削ることができる。この時、左手の親指でカッターの背をしっかり押さえること。右手とカッターに力が入りすぎると思うように削ることができない。 |
- 用途に応じた芯の形
- 一般的なもの
- 画面全体に大きく調子をつけたいとき
- 最も太い線を引くとき
- 精密画に向いている
- ラフスケッチに向いている
- 鉛筆を持つ
| 鉛筆の持ち方は、文字を書くときとは全く違い、画面になるべく手をつけないことが最良なのであるが、それでは思うように引けない。だから、小指や薬指などで手を支え、画面を汚さないようにする。 |
- 持ち方の種類
- 小指で画面を支える鉛筆デッサンの典型的な持ち方。
- 精密画や仕上げのときは、薬指か小指で支える。
- 全体に大きく調子をつけるときは、薬指で支える。
- イーゼルで描くときの典型的な持ち方。
- 鉛筆の大まかな使い方
- 寝かせて使う
- 立てて使う
- 鉛筆の先を持つ
- 軽く持つ
消し具について
鉛筆デッサンでは、消しゴム、練りゴムを消し具として扱うだけでなく、調子をつける画材としてつかわれる。鉛筆だけでは表せない微妙な調子や用紙の目を生かし、ハイライトを抜くときに有効な画材である。
- 練りゴムについて
| 練りゴムは、デッサン用消しゴムであり、かなり柔軟性があり、指先で練るとどんな形にもなるので、細かい部分にも使うことができ、便利であるが、あまり力を入れて使いすぎると、油分が用紙に残り、その上から描いたとき、しみ状・ムラ状になってしまう場合がある。 |
- 食パン
| 食パンは、練りゴムと同じように使用され、木炭デッサンの場合は練りゴムより、食パンのほうがねばらず紙を痛めないので適している。それから、食パンはそのまま放置すると、乾燥して役に立たなくなる。だから、使用するときは、小さくちぎって手の平に握っておき、残りはビニール袋の中に保存する。パンはすぐ汚れるので、その都度新しく代えた方が良い。 |
- 練りゴムと食パン、両方に言えること
| 修正や、余分な部分を消し去るときには、十分の配慮が必要である。用紙の目は、かなりデリケートなので、力まかせに食パンや練りゴムでゴシゴシすると、用紙の凹凸がくずれてしまい、その後の作業、すなわち調子づけが難しくなったりもする。しかも、ひどい時には、2度目からの調子にムラが生じる原因にもなる。これらを使用するにあたっては、指先で軽く練り、形を整えて、あくまでも柔らかく慎重に使うべきなのである。 |
- 布(ガーゼ)
| 布はよく洗ったガーゼか白木綿のハンカチ大のものを使用する。木灰粉を消す場合、調子を整える場合、全体の修正を施す場合などにガーゼを使用する。強くこすったり、乱雑にぬぐったり必要以上のところを消去してしまわないように注意する、大きな調子を整えたい時には、ガーゼを手の平の中にほとんど入れ、先端を使い軽く押す感じで使う、微妙な調子や、細かい部分を整えたい時には、ガーゼを人差し指に巻き付けてその先端を使う。全体的に、あるいは部分的に修正をしなければならない時には、ガーゼを一端握って軽くはたくようにする。ガーゼは、木灰粉末を吸い込みやすく、すぐに黒っぽくなってしまうので、その旅に洗って常に清潔なものを使用する。 |
光源の中のモチーフ(石膏像)
石膏像は白い色で、さまざまな形態を持つ立体である。そこにある一定の光源が与えられると、光の中におかれた石膏像は微妙な陰影の変化をともなう。立体である石膏像は、は(ママ)当たる光の方向によって、その量感や形態の様相はさまざまな変化を浮かびあがらせる。
次に上げる例は、同一の石膏像に1.全光、2.逆光、3.自然光(明るい面70%、暗い面30%あるいはその逆)、4.自然光線のある一方向からの光などの採り入れ方を示したものである。
- 全光
モデルの全面から光が光たって(ママ)いる。像の細かい部分を像の細かい部分を含めた全体が明確に見えることと形の外郭線が見えやすい。反面、陰影が少ないため量感をつかみづらく、立体感をとらえにくい。 |
- 逆光
モデルの後方から光が当っている。こい陰影が表出され、全体にくらい部部が多くなり、その陰影の変化や照り返しの光などを描き分ける難しさともなう。それゆえに、暗い部分の描写の練習には都合が良い。しかし、これも理想的な光線とは言えない。 |
- 自然光
モデルの斜め上から当が光たっている。像の形をしっかりを見せる。明るい部分とくらい部分のバランスが自然に見え、量をつかみやすい。デッサンにもっとも適した光線である。 |
- 人工光線
一方向からだけ強い光が当たっている。例えば蛍光灯の下、人工光線が真横から当たるところなどにおく場合だ。明るい部分と暗い部分とがわりあい単純に分けられるので、描きやすいのだが、反面トーンの変化には乏しいものである。とりわけ暗部が単調になり、微妙なトーンを見失いがちになってしまうので、そのことを理解した上で光源と像に位置に工夫した方が良いだろう。 |
線とタッチ
表現の基本は線である。鉛筆の線は、鉛筆の光度、筆圧、速度によって変化がつけられる。また複数の線によるタッチは、対象を立体的にとらえる面の調子でと発展する。 これらの線は、使用する紙によっても変化する。また、消し具としての練りゴムも、調子を補助的要素として使う。
- 鉛筆の使い分け
- 硬い鉛筆(2H・H)
| 硬い鉛筆は紙も痛めやすいので、最初から使用しないで、最後の明るい調子の描きこみに使用する。また、線を整える時にも使用する。線は細かく、速度があり、筆圧にも強い。 |
- 中ぐらいの鉛筆(HB・B)
| 最初から最後まで、最も多用される鉛筆で、大きく形・面をとらえるのにし使用する。同じ硬さの鉛筆でも、形の描きこみは鉛筆を立てて使用し大きな調子の流れは、鉛筆の側面を使って描くなどと、使い方を変えることも大切である。 |
- 軟らかい鉛筆(2B〜4B)
| 暗い調子を大きく見る必要がある最初の段階で使用する鉛筆で、描きこみには適しない。紙との滑りがよいので、筆圧の弱い、速度ある線を引いたときに使用するとよい。軟らかな鉛筆は、暗い調子の基本色を側面で描き、その上に、それより少し硬い鉛筆を使用して描きこむと画面があう。 |
- タッチの種類
 |
 |
 |
| 縦の直線 |
横の直線 |
曲線 |
 |
 |
|
| ダッシュ |
スティプリング |
|
 |
 |
 |
ハッチング
クロスハッチング |
鉛筆の芯の側面によるタッチ |
芯の側面による調子の上にハッチング |
- 練りゴムによる調子の補助
 |
 |
| 先を尖らせた場合 |
丸めて押し付けた場合 |
| ここにあるように、様々な線のタッチや練りゴムの調子のつけ方によって、モチーフの質感を出し足すことが出来る。そして、描く人、それぞれの見方によって表現は違い、その人独自のデッサンが出来るのだろう。 |
質感の表現
描くものには、硬い、軟らかい、光沢のあるなし、ツルツル、ザラザラなど対象それぞれの質感の違いは、調子のコントラストの差となって表れる。ガラスや金属などの硬い物は、調子の明暗対比が激しくなるが、布や人の肌など柔らかいものは調子の変化はなだらかになる。質感を表すコツは、ハイライトや陰影の変わり目を的確にとらえ、硬い鉛筆と柔かい鉛筆の使い分け、筆圧の差で描き分けることにある。
※コントラストというのは、取合わせた二つのものの対比・対象。また、明暗の調子および明暗の度合。
★グラデーション→明るい色から暗い色へのトーンの段階変化のことを意味する。
- 金属
| 明暗の変化が極端なので、硬い鉛筆(2H、H)と軟らかい鉛筆(4B)を使い分け、シャープなハイライトと周囲の映り込みを描き込むことがコツ。 |
- コンクリート
| 石やコンクリートは光を吸収するため周囲に影響されず、調子の変化は鈍い。調子の大半を2BでつけてからHBでエッジの調子をつける。 |
- 木材
| 木質を表現するには、ベースになる調子を軟らかい鉛筆(2B)を使い、タッチの間隔を空けぎみにつける。 |
- ガラス
| 透明感を表すには、最初に底や奥の形をしっかり描くこと。ハイライトの部分は奥に透けて見えないが、陰の部分は、底や奥が透けて見える。 |
- 土
| 黒く鈍い土は光を吸収するので調子の変化が少ない。軟らかい鉛筆を使い、黒のなかのポイントになる調子を探し変化をつける。 |
- 紙
| 白さや硬さを表すため、筆圧を弱めて滑らかな調子をつける。明部は硬い鉛筆(H)、暗部は(B、2B)を使用。 |
基本形体の形と構造
- 『立方体』
| デッサンを勉強する上で、いちばん基本となるのが立方体である。デッサンの場合、多くは3面の見え方で表現が決まる。また、面と面の境界線が作り出す角度で、ものの奥行きも暗示できる。身のまわりには、立方体が基礎となっている対象物が多く、調子もいちばん基本的な現われ方なので、デッサンの基本要素を勉強するのにつごうがよいモチーフである。 |
- 立方体にできる調子の変化
| 立方体をデッサンする場合は、まず、3つの面が見えるように置く。そして、『明るい・中間・暗い』3つの大まかな調子に分ける。 |
- 明るい面
- 中間の面
| 直接符仮が中っている部分もあるが、上の面よりは暗く、明暗の調子は微妙に変化する。 |
- 暗い面
| 光が遮られた暗い陰の面。下がりの反射を受けて、微妙に明るくなる部分もある。 |
※面と面を分ける教会を稜線という。
| 稜線を境に直接光りと陰の領域に分かれる。陰の領域には、さらに微妙な調子に加えると、立体感がさらに強くなり、完成度も上がるだろう。 |
- 『球』
| 球も身のまわりに多い基本形態である。球の輪郭はどこから見ても円であり、その断面も円になる。断面の円は見かけ上は楕円ですが、球体の構造を理解するためには、隠されている円が手掛かりになる。丸い膨みを表す線や調子、あるいは光の影響を受けて明るい直接光の領域に表れるハイライトを入れることで、立体感のある球体を描くことができる。 |
- 球体のハイライト
| 光源に直角に当たる面は、最も明るいハイライトになる。そこから微妙に調子が変化して、光を遮る稜線があらわれるのだ。その稜線を基準に想定した楕円の中心から、光源に対して直角方向に引いた線と曲線が交わる部分がハイライトになる。 |
 |
| 球体のハイライトは、稜線を基準に想定した楕円の中心に対して直角に突き刺さる位置に表れる。 |
私が調べた『デッサン』はここまでだが、これは、ほんの一部であり、もっともっと奥深い物なのである、それは、これからも続けていくことで理解していきたいと私は思う。
最後に
これまで、デッサンの研究をしてきて、多くのことを感じ、知ることができた。それはデッサンの一言の中に、奥深い意味があるということだ。1つは、描くということを取り組むことであったり、他には、物を観るということであったりする。デッサンというのは、まずは、観ることだと私は思うのだが、その次に、どれだけ悩み考えるかによって、デッサンの完成度も変わってくるだろう。そのようにして、技術が身についてくると、あとは、自分の個性を出すことができたる、楽しむこともできるのだと思う。デッサンというのは物を良く観ることであったり、その性質を知ることであったりと、大変集中力のいることであり、それは、基準もなく闇雲に取り組めば、解からないことも多くなり、不安も増える一方だということを、私は知った。デッサンをするときには、気持ちを楽にして取り組むことが必要なのであろう。また、このようなデッサンをすることによって、物を描く力、観る力、考える力を身につけたいというのは目的であるのだから当然のことだが、デッサンをすることによって、物に限らず、例えば、人に関することや、物事に関することなどと様々な点において、観る力、考える力をつけることができらば、より良いことだと思う。
このような、デッサンを、楽しんでみたい人は、ぜひ、試してみてほしいと思う。そして、今まで気づかなかった自分みをつけることができるかもしれない。
|