平成23年度 1学期終業式メッセージ

        平成23721

 

 いよいよ夏休みが始まります。それぞれに胸に期するものがあることと思います。いかに過ごすかについては、担任の先生からいろいろ注意があったと思うので、私からくどくど言うつもりはありません。ただ、どのように過ごすかは君たち自身が決めることです。やるもやらぬもすべて君たちの責任です。学校も先生方も頑張る君たちを近くで応援するだけです。

 

 先日、テレビで福沢諭吉の『学問のすすめ』を取り上げた番組を見ました。例の、『天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず』といへり、で始まる名著です。1872年に出版され、人は生まれながらにして平等であるというのがその主旨と思いきや、実は、学問の力があるかないかで、その人の人生が決まるのだと、厳しい競争原理を説いた本のようです。

 

 この本が世に出たのは、明治になって間もないころで、幕府が崩壊し、廃藩置県によって武士が大量に失業し、また一方で、西洋の列強の植民地政策に対抗しなければならないという危機感の中で、激動の時代をどう生き抜くかを教える本だったのです。

 

 考えてみれば、現在の日本が置かれている状況によく似ています。新興国の台頭で国際競争力を失い、不景気で新卒の就職も厳しい状況です。また、グローバル時代にあって、地球規模で人・物・金が忙しく動いています。私たちも、『学問のすすめ』にあるように、人生の設計図は、他人に頼らず、自分の手で描き上げていかなければなりません。

 

 学ぶと学ばざるが人生の成否を決するというのが福沢の教えです。『学ぶ』とは、知識を習得し、人とつながり、社会に適応する生き方を学ぶということです。やるもやらぬもすべて君たちの責任です。現在の自分を未来に投影して、将来こうなりたい自分をイメージし、そうありたいと粘り強く努力を続ける者だけが、将来に物語を作り、希望を見つけることができるのです。No guts, no glory. 『ガッツのない者に栄光なし』です。No guts, no glory. 憶えておいてください。

 

 それでは、健康と安全に気をつけて、有意義で楽しい夏休みを過ごしてください。

 

以上