『夜桜キャンディーズ』が語る〜「夜桜の今」〜

 梅雨の盛りの6月29日(土)、大池コミュニティプラザにて「大池成人講座」が開かれ、本校定時制課程(通称夜桜)に通う86歳の木村かずこさん、80歳の寺内トシ子さん、70歳の今井昌代さん(夜桜キャンディーズと紹介)が、夜桜での学校生活について話をされました。

 通常は20人ほどの参加者の「大池成人講座」ですが、今回ポスターやチラシなどを見て興味をもたれた市民の方40名ほどが参加されました。

 本校藤下教諭がパワーポイントを使い、彼女たちの学校生活を織り交ぜての学校概要の紹介の後、3人へのインタビュー形式で講座が進められました。

 「高校に入学した理由」「高校で勉強して良かったこと」などの質問への回答には、今までの人生経験の積み重ねから滲み出る重厚さがあり、「わからなかったことがわかる」学習への喜びに満ち溢れていました。寺内さんは「世界のニュースが理解できるようになったので、卒業までに英語で新聞を読めるようになりたい。」今井さんは「先生も同級生もみんな優しい。今からでも勉強したい人は定時制へ。」と話をされました。参加者から「今後の夢は?」との質問に、木村さんは「大学に進学して、更に学び続けたいです。」と答えられ、会場中が「おぉー」という讃嘆の声で包まれました。

 予定されていた90分間はあっという間に過ぎ、聴衆みんなが「何かを始めるのに年齢は関係ない、意欲を常に持ち続けて、チャレンジしていくことの大切さ」を熱く学んだ講座となりました。

 過日には、「夜桜キャンディーズ」の皆さんが、勉強したくても出来なかった悔しい思いや、学びへの情熱がビンビン伝わり、私も改めて頑張ろう!と思いました、とのお礼状も届きました。

 参加した教員達にも「学ぶこと」の教育の原点に立ち返りながら、「夜桜キャンディーズ」の飽くなき向上心に負けないように、日々一層生徒のために尽力していくことを肝に銘じた日となりました。