講演授業

2014年1月8日

 1月8日、三重県から具志アンデルソン飛雄馬さんをお迎えして講演授業を行いました。

 具志さんは、23年前に来日した日系3世ブラジル人で、外国人であることを理由に小・中学校を通じていじめ続けられました。ある日、いじめに抵抗するため母親から禁じられていた暴力をふるい、それをきっかけにけんかと非行に明け暮れる日々をすごします。そこからの想像を絶する波乱万丈の人生の中で得たものは、どんな境遇にあっても、自分と向き合い、精一杯生きることの大切さ。現在は、自分の体験をもとに国際化対応教育指導員として三重県内の学校で子どもたちの指導サポートを行う一方、自分と同じような子どもや若者に懸命に生きることの大切さを訴えるため、全国を回っておられます。

 具志さんの講演はもちろんですが、講演を聞く生徒の姿にも感心しました。夜桜に通う生徒たちの中には、具志さんと同じようにいじめを受けてきた生徒もいれば、色々と「しんどい」思いをして夜桜に通ってくる生徒もいます。具志さんの言葉の一つひとつが生徒たちのそれぞれの心に響いているのが、生徒たちの聞く姿を見て、わかりました。具志さんの体験を自分の体験と重ね合わせ、言葉をかみしめ、思いをめぐらし、考えながら聞く様子は、普段の授業ではなかなか見られないものでした。

 この経験が生徒たち一人ひとりの「どんな境遇にあっても、自分に向き合い、精一杯生きていく気持ち」に結びつくことを願ってやまない講演授業となりました。