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50周年校長挨拶


創立50周年の歴史をバネに大きくはばたこう


 −開校時の熱い思いを忘れない−50周年記念誌から

校 長  吉 岡  旦

 昭和25年に吹田市に初めての府立高校として開校いたしました本校は、創立50周年の記念すべき年を迎えました。創立の際しましては、吹田市の人口の増加、学区制の導入などで進学希望者の入学困難が予想されるに及び「吹田市に府立高校を!」との招致運動が起こり、地域の方々の切実な請願の結果、開校が実現いたしました。

 本誌に掲載されています座談会「草創期の思い出」からも開校時の教員・生徒さんたちの熱い思い出の一端がうかがえます。仮校舎から現在の校舎に移転するのに、生徒たちが山を越えて机や椅子を担いで何度も往復したこと、当時は修学旅行に参加するのに米を持っていったこと、音楽部やバスケット部を作ったこと、そして初代生徒会長は「義務を果たしてから権利を主張しよう」と呼びかけたこと、戦後の復興期でもありましたが、新しい学校を作っていこうという意気に燃えていました。 爾来、50年、19427人の卒業生を世に送り出し、現在に至っています。

 学校はともすれば、閉鎖的になりがちですが、本校では平成8年に生徒指導のあり方や、学校運営の将来像について話し合い、「吹田高校は地域に開かれた学校を目指す」ということを全教員が確認しました。

 具体的に着手したのは、「授業公開」の実施です。ありのままの授業を本校の保護者だけでなく、地元中学の保護者の方や、先生方、また広く地域の人々にも見ていただくというものです。現在も、そこから寄せられた忌憚のない意見を授業改善や生活指導などの学校運営に活かしております。 さらに、平成11年に地元中学生を対象に「体験授業」を企画し、好評を博しました。実験を中心とした化学の授業、AET(外国青年英語実習助手)による英会話の授業、そしてLAN教室でのコンピュ−タ−の授業、これら三つの講座にたくさんの参加がありました。特にコンピュ−タ−は希望者が多く、二度に分けてやっと全員に実施することができました。授業の様子は、吹田ケ−ブルテレビでも放送していただき多くの方にアピ−ルする事ができました。

 これらのことがどのように評価されたのかわかりませんが、平成12年度の入学志願者がとても多かったのは喜ばしいことだと思っています。 今後はさらに「開かれた学校」を進めるとともに、これからの変化の激しい社会でたくましく「生きる力」をはぐくみ、一人一人の個性を生かした教育改革を実現するために、地域や生徒の実態を分析し、創意工夫を凝らし、積極的に教育活動の充実を図っていきたいと考えています。

 ひとつの方向としてますます進む情報社会に対応できるよう「コンピュ−タ−を使った情報教育」を一層推進していきたいと思っています。本校は意欲的で高い指導力のある教員が多く、設備も非常に整っています。また人に優しい性格の持ち主の多い本校生には「福祉」の方面にも進むことのできるようなカリキュラムも必要だと考えています。そしてなにより、心身共に健康でたくましく、社会に有為な人材を送り出していきたいと強く思っています。

 来年はいよいよ21世紀になります。開校時の熱い思い出をいつまでも忘れないで、吹田高校は生徒と教職員が一丸となり、創立50周年の歴史をバネにして大きくはばたいていきたいと念願しています。

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