21期生が入学したのは、高槻南高校がオーストラリアのツゥーンバ高校と姉妹校提携の調印をした年の春でした。前年にはNETとしてオーストラリアからジョン・マッケンナ先生を迎え、また、その前々年にはゴルバチョフ大統領のメッセージを携えたソビエト総領事館の書記官が来校するなど国際交流の雰囲気が満ちていました。そして迎えた21期生は、礼儀正しく優しい性格を持った生徒たちが多いという印象を持ちました。
1年次の宿泊行事は、広島県のみろくの里で行い、進路研修、クラスレク、全体レク、カッター訓練など盛り沢山のメニューでしたが、生徒は活発に活動しました。雨のため、全体レクのファイアーは中止になりましたが、雨上がりの夜空に花火を打ち上げることができ、生徒も教員もその美しさに暫し時の経つのも忘れました。秋には、ツゥーンバ高校から13名の生徒が短期留学のために来校し、大半の生徒は21期生のクラスに入りました。言葉は不十分ながらも、学校生活の中での体験を通してお互いに気持ちが通じるようになりました。
2年次の夏休みには18名の21期生を含む南高の最初の短期留学生がツゥーンバ高校を訪れ、参加しない南高生にも国際交流を強く感じさせました。修学旅行は、白馬乗鞍でのスキー旅行でしたが、スキーだけでは単調になるので、雪上運動会や花火大会も行い、夜のゲレンデを松明をかかげて滑ってくる代表の生徒の姿や夜空に上がった花火はたいへん感動的でした。
3年になると、21期生も体育祭や文化祭において後輩を指導し南高をさらに発展させるんだという意気込みを感じさせました。特に、文化祭では「中夜祭」を企画し、ツゥーンバ高校の生徒も参加して夕暮れの中で一層国際交流の輪を広げることができました。そして、卒業式では終了時間の瞬間一斉にネクタイを投げ上げ、自らの卒業式を祝福した姿は印象的でした。 |