学年規模

９クラス　３５２人

卒業記念品

木製書架　１台
テント　１張

宿泊研修（野外活動）

平成７年

１１月９日〜１０日
三重県　志摩スペイン村

　「高南」ｔａｋａｎａｎ、開放的な「あ」という母音三つと「ん」という力強い響きをもった一つの撥音。響きが実にいい。その響きのいい「タカナン」に赴任して２年目、あの阪神淡路大震災の９日後、主任に選ばれて２３期がスタート。当初は、一旦決った担任団から２名の転勤があったり、主任を含め１０名の担任団の内６名が赴任２年目で、前任校のやり方に拘泥してなにかとギクシャク、更に予約済の広島弥勒の里での年度当初の宿泊研修が、大震災後とあって神戸以西は控えるようにとの府教委の通達で延期になるなど、幸先はあまりよくなかった。

　しかし、学期が深まるにつれ、学年としてのまとまりも出来、１１月には修学旅行の予行を兼ねて志摩スペイン村に１泊研修を実施。学期当初のオリエンテーリングの意味合いはなくなったものの、１１月という時期もあって、クラスの親睦はより深まり、教師と生徒の意思疎通もより滑らかなものになった。２年３学期には山形蔵王での修学旅行。この頃はまだ飛行機利用は出来ず、旅費も厳しい上限があって、その中で従来の信州スキー旅行とは一味違ったものをと工夫した。その結果、蔵王なら雪質もパウダースノーでよいし、スキー不参加者でも蔵王ならではの樹氷が楽しめるということで決定。
　これらの諸行事や普段の学校生活等を通して、２３期生はたくましく成長していったように思う。その出身中学校は４０以上に及び、学力で優秀な者、クラブに熱中する・活躍する生徒、学校行事に能力を発揮する者と互いにその個性を認め合う自由闊達な風があった。時には羽目をはずし過ぎて、１クラスで２０数名の者が飲酒で停学という苦い目に会ったこともあるが、今ではなつかしい思い出の一つとなっている。当時は携帯電話や金髪染髪の問題もなく、時に揶揄される“高槻温泉”も人間的にはやさしくて高校生らしい高校生であることへの賛辞であると密かに信じている次第である。

　２３期生のみなさんお元気ですか。
　私は島上高校と高槻南高校が統合される事を聞き、たいへんな驚きでした。高槻南高校の校舎がなくなるのですね。今はさびしい気持ちでいっぱいです。

　私が高校生の時は生徒会で様々な事をしてきました。私が生徒会に入った時、生徒会室は物置になっていました。「生徒会室は誰でも自由に使える部屋に」をモットーに、大掃除をした覚えがあります。この効果でしょうか、生徒会はよく話し合いもできるようになりました。その話し合いの中でも一番の印象は、まだ普通教室にストーブがなかった時代、生徒の大半はつけて欲しいとの意見でした。生徒会を中心に全生徒に呼びかけ運動をした結果、みんなの努力で設置されるようになりました。

　文化祭では３年１組の教室にジェットコースターを作りました。私は最初、正直できないだろうと考えていました。あまりにも壮大すぎる、資料が少ないため作り方がわからない。この様な状況では無理だろうと思ったからです。しかし、クラスみんなの努力はすばらしいものでした。実現するために、１ヶ月前から放課後も残り、クラス全員でがんばりました。この努力の結果、文化祭１日目は完成しませんでしたが、２日目で完成することができました。ジェットコースターには数百人の人が乗りました。クラスが一つにまとまり、一つの出し物に熱中して作り上げました。この経験は今でも忘れられません。（今では伝説になっているみたいです。）

　２００２年、私は教育実習で高槻南高校に来ました。懐かしい風景、そして同時になくなるというさびしさを感じながら実習をしていました。
　高槻南高校の校舎がなくなっても、２３期生としての思い出、自分自身の思い出は心の中ではなくなりません。
　２３期生のみなさんこれからも身体に気をつけて下さい。