今年は8クラス募集だろう、と思っていたのに、発表された生徒募集は思いがけない7クラス。担任会でも、主任を含めて8名という少なさになかなか慣れず、みんなで「ほんとにこれで全員?」と確かめあったものです。
入学当初のあわただしさも、蒜山高原への宿泊オリエンテーションを終えた頃にはやっと落ち着き、高校生活も軌道にのって、2学期を迎えようとしていたあの暑い夏の日、私たちは「再編整備計画」を知らされました。29期の生徒達が3年生になったときには、もう新入生はいないのだという事実は、あまりにも衝撃的でした。クラブ活動の保障、行事の展開、選択教科の開講保障など頭の中をさまざまな問題がかけめぐり、何があっても生徒たちの教育条件が不利にならないように、この学校を選んだことを後悔させないように、そのために担任団として何ができるのか、何をしなければならないのかと自問自答の毎日が始まりました。
「先輩、ごめんなさい。まだ私は先輩たちほどこの学校に強い愛情を持っていません。でも、先輩たちを見ていて、そんなにもこの学校はすばらしいのだと知りました。私も上級生になったときには、そんなふうにこの学校を好きになりたいです。」これは、その9月に、29期生が書いた文章ですが、わずか5ヶ月しか本校の生徒としての経験を持たぬ子どもたちが、2、3年生の先輩たちの熱い反対運動をじっと見つめていた様子を私は忘れることができません。
2年生になり、完全週5日制の開始に伴って月曜日の7時間目も始まりました。学年で始めた「土曜クラブ」と銘打った勉強会も定着し、テスト前には百人を越す2年生が、3階を走り回って各教科の補習をハシゴで受けています。教師が願うほど勉強はしてくれませんが、元気で明るい29期生は、きっと来年度もがんばって、さまざまなハンディをはねかえしてくれる・・・・・・そんな期待を抱かせる生徒たちです。 |