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平成16年 5月20日

  校長通信 平成16年度第2号をお届けいたします。

 今回は、5月15日(土)に行われたPTA総会での挨拶の中で、少し詳しく「本年度の学校の様子」について話しましたので、その内容の概略をあらためて紹介します。
PTA総会

1.生徒の様子
  3年のみとなって、校内が静かになった感じは否めません。しかし、学年団を中心とした指導が昨年度より引き続き行われ、遅刻等は少ないといえます。基本的生活習慣が学習及ぼす影響は大きいので、引き続き指導を行います。  4月15日に「私のしごと館」での研修、5月7日に校外学習をすませ、13日には第一回の進路説明会を行いました。この説明会は、進路希望先ごとに分かれて、それに応じた説明を行いました。21日より中間考査となります。  春の部活動関係では、野球部がベスト8,サッカー部は2回戦でした。ソフトテニスは現在勝ち進んでおり、30日に近畿大会出場をかけた大会があります。
2.教員体制
 常勤の教職員が30名となりました。生徒数は231名ですので、7.7人に1人の教職員となります。ちなみに昨年は512名の生徒に対し、46名の教職員でしたので、11.3人に1人の割合でした。文部科学省の基準では、教諭定数は15名ですが、4名の加配をいただき、19名の教諭が配置されています。非常勤講師は4名で、家庭 音楽 生物 体育を担当してもらっています。3年生は選択授業が多いので、実質的に少人数授業となっている教科科目が多いのですが、先ほどの加配を生かして、英語、数学、情報で少人数授業もしくはチームティーチングを行い、手厚い指導体制をとっています。
3.施設について
  生徒数が少なくなっているので、全体に余裕があります。普通教室棟の4階は安全対策上から、閉鎖いたしました。これにより授業に影響が出ることはありません。 6月よりクーラーが使用できます。クラス数より1教室分多く設置しているので、選択授業等でも活用できると思っています。食堂は、メニューを変更して営業しています。経営的には大変無理をお願いしていますが、年度途中で撤退されることはありません。メニューは、弁当類、パン、コロッケ、唐揚げ、カツ丼、玉子丼、ラーメン、カップ麺等です。5月から少し内容が充実しました。購買は、非常に利用者が少なかったので、残念ながら撤退されました。模試等の申し込みはコンビニを利用して行います。また美術等の授業で必要な時は、随時連絡して、授業に影響の出ない体制をとっています。
4.進路実績について
  この3月の卒業生の進路は、4年制大学132名(うち国公立大学7名)、短期大学26名、専門学校等68名、就職6名、その他(浪人等)40名でした。推薦入試での合格者は国立1名、4年制大学86名、短期大学52名でした。本年の大きな特徴は、4年制大学への進学率が、昨年に比して10%以上上昇したこと(37.8%→48.5%)です。逆に短期大学への希望者は大きく減少しています。4年制大学では、立命館大学や関西大学、京都女子大学等、本校生にとって進学希望者が多い大学の指定校推薦の数も大きく増加しました。専門学校等への進学希望者は例年通りほぼ4分の1で、医療系や衛生系が中心となっています。就職は大変厳しい状態が続いていますが、幸い、本校では希望者全員の就職先が決まりました。  生徒諸君の希望進路実現のための、進学講習会も始めています。希望進路の実現は、なかなか厳しいものです。中途半端な学習では実現できません。日常の地道な粘り強い努力があって初めて可能となるものです。昨年の秋の実力テストでは、国語、数学、英語で兵庫県下一斉学力テストを採用しました。その結果では、30期生の英語の平均点は全参加者の平均を上回る成績をおさめました。先生方の平素の地道な指導とそれに答えようとした生徒諸君の努力の象徴ではないかと思っています。
5.高槻南の伝統と母校への想いの継承
  本校の足跡を後生へ残すための取り組みが始まっています。その中には、形として残すことを考えなければならないものや、母校への想いや気持ちを強めるためのものがあります。本校の足跡を残すための事業としては、本校を記念する庭を槻の木高校内へ設置する事業があります。「たかなん広場」と名付け、記念事業委員会で構想を練っています。「たかなん広場」には、新たな校歌碑(29期生と30期生の卒業記念品として製作)設置や10周年記念碑の移設、記念ウォール等を考えています。また、本年の芸術鑑賞は、劇団四季の「美女と野獣」を鑑賞します。最後の生徒の思い出づくりに、平素の芸術鑑賞では実施することのできない企画を採用いたしました。進路意識醸成のために4月に行った「私のしごと館」での研修とともに、記念事業委員会を通じての生徒への支援です。  本校の大きな伝統である国際交流については、本年はトゥーンバ高校への短期留学実施の年となっています。槻の木高校の希望者とともに、7月27日から8月8日の13日間で、語学研修をメインとして実施する予定です。  槻の木高校との連携では、先日同校において部活動の説明会を行いました。さらに、部活動での連携が進むことを期待しています。槻の木高校が本校と島上高校との後継校であることについて、生徒間の意識を醸成するために3校合同の球技大会を7月14日に予定しています。高槻市の体育館と高槻南高校の体育館を利用して行います。  同窓生の皆さんには、10月以降に本校の開放日を何日か設ける予定です。具体的な予定日は近々決定します。同期会、クラス、クラブ等でご利用ください。なお、本年の体育祭は9月3日(金)、文化祭は9月17日(金)、18日(土)の予定です。  同窓生の皆さんのみならず、近隣の小中学校や幼稚園、地域住民の皆さんから、本校の最後の年だとして熱い思いが寄せられています。今後、何らかの形でその思いに応える必要があると思っています。
 本年のPTA総会では、昨年の大阪府立八尾南高等学校の校長先生であられた横山正美先生(現大阪府立旭高等学校長)に「ラスト1年!輝く学校とは…」と題して、ご講演いただきました。学校や保護者が最後の生徒のために何ができるか、どんなことをしたかをお話しいただいたものです。大変興味深い話が多く、保護者の皆さんも随分熱心でした。  本校PTAの皆さんも、昨年にも増して熱心に学校を、生徒を応援しようと思っていただいています。それに応え、全員の生徒が「高南に来てよかった、高南を卒業してよかった」といえるよう、最後の1年の教育に取り組まなければならないという決意をあらためて強くいたしました。

平成16年5月20日

           高槻南高等学校長 中村 清一