大阪府立天王寺高等学校

「天高アカデメイア」宣言   (抜粋) 

大阪府から進学指導特色校に指定され、また文部科学省からスーパー・サイエンス・ハイスクールに選ばれている天王寺高校では、これまで「先端科学ゼミナール」や「集中セミナー」、公開研究授業、ブリティッシュ・カウンシル連携事業、文系高大連携講座など、大学の先生方・留学生・企業研究員の方々による年間30回にも及ぶ講演会が開かれてきました。
 生徒たちは最新の科学技術や研究活動、それぞれの研究者の意欲や使命感に身近に触れることができ、勉学意欲の向上や進路実現にも大きな成果を上げてきたところです。
           (中略)
 これまで受講対象は理数科の生徒と理数分野が中心でしたが、今後は広く普通科・文系志望者にも呼びかけ「アカデメイア」が真にダイナミックな知の殿堂たるべく、「本物に接し、学ぶ」という天高教育のモットーの実践を企図しています。向学心に燃える生徒たちが知的体験を共有できる空間、そして教育目標である「日本や国際社会で活躍するリーダーの育成」に寄与する試み、それが「天高アカデメイア」だと考えています。

 昨年度のアカデメイアはこちら >>> 
 

 ■第18回 天高アカデメイア
   「リモートセンシング技術③」

                    大阪市立大学工学研究科教授 ベンガッシュラガワン 先生
   

 令和3年2月1日(月)
 今年度最後のアカデメイアは人数を限って対面での実施となりました。今年度は初めてZoomを用いての講演を実施し多くのメリットを感じましたが、目の前でお話をしていただけるというありがたさも感じることができました。リモートセンシングの内容は難解な部分も多く1度で理解できるものではありませんでしたが、同じテーマを3人の先生にお話ししていただくことで理解が深まったと思います。今後も同一テーマシリーズを検討していきます。今年度お世話になりました先生方に深くお礼申し上げます。

【生徒感想抜粋】
・英語をしっかり聞いて、わからないところは日本語も交えてくださって理解ができた。リモートセンシングについてのイメージがもて、前回の講演の内容とつなげることができた。また、画像処理では様々な工夫があり、データから情報に変換することの無限の可能性を感じた。
・リモートセンシングではただ電磁波を照射してデータをとっているだけかと思っていたが、雲の有無や目的にによって竃磁波の波長を変えたりするなどの新しい発見があり、興味が湧いた。また次もリモートセンシングの講演があれば参加したい。


 ■第17回 天高アカデメイア
   「リモートセンシング技術②」

                      千葉大学環境リモートセンシング研究センター教授
                     ヨサファット テトオコ スリ スマンティヨ 先生
   

 令和3年1月19日(火)
 ヨサファット先生はインドネシアで科学技術に特化した高校の設立に関わり、ぜひ天王寺高校と交流しましょうと声をかけてくださった。そのせいか、天王寺高校の生徒(特に今回参加した生徒)は日本のエリート中のエリートの
ように勘違い?されていたような気がする。非常に難解な内容(複素数平面、OO微分、行列…)などを英語でパワフルにご講義いただいた。どのタイミングで「rmsorrytob。thery。uJと言おうかと迷っていた
ら開始から45分が経過。ここで質問タイムをとっていただき、日本語に変えていただいた。「一緒に研究しましょう」「学会で発表できます」「特許をとったほうがいいです」と高校生を高校生として扱わないところが新鮮でと
ても刺激を受けた回だった。

【生徒感想抜粋】
英語での講演でわからない部分もあったがスライドなどで理解するように努めた。とても良い経験だったと思う。複数のデータを組み合わせて様々な情報を得るという、SARの活用が興味深かった。雲などにも影響されず用いることができるので今後さらに活用されていくと思う。


 ■第16回 天高アカデメイア
   「リモートセンシング技術①」

                         東京大学生産技術研究所教授 竹内 渉 先生
   

 令和3年1月7日(木)
 竹内先生の研究室は日本以外に9か国の出身の方が所属されており、全員が修士以上である。リモートセンシングとは何かを竹内先生にご講義いただき、中国からの留学生とタイからの留学生のお二人にも研究内容をご紹介いただいた。竹内先生からは高校生の進路選択についての助言もいただけた。

【生徒感想抜粋】
今回の講演を聞くまでリモートセンシングについて何も知りませんでした。私たちはそのしくみを知らないまま完成品だけを手に入れていることが多くあると思います。例えば、パソコンですが、なぜボタンを押すと入力されて画面にでて、様々な操作ができるのか、どうやって作られているのかはほとんどの人は知らないと思います。リモートセンシングでいえば天気予報やGPSなどの技術のもとだと思うので、これもまた私たちの知らないところで発達し、支えてくださっているとわかりました。またこの技術は目に見えるような部分ではなく、宇宙から広く情報をとるという面で今まで私が持っていた研究のイメージを超えていました。留学生の方がリモートセンシングに興味をもつということは今後世界的に活用される技術なんだと思います。


 ■第15回 天高アカデメイア
   「A small Does of the NMU Clinical English Programme」

                         奈良県立医科大学准教授 ポールマシソン 先生
   

 令和2年12月17日(木)
 ミニディスカッションを通して、意見を出し合ったりどんな学問にも使える、科学的な研究方法を教えていただいた。研究を行うときには、観察、仮説、研究、分析・結論、共有、そしてさらに観察…のサイクルと、柔軟な想像力や偏見のない心が大事である。

【生徒感想抜粋】
医学の学位が多くの職業で必要であるということを知り驚いた。英語を学ぶときには英語を使いながら薬や歴史などもともに学ぶという教育方法が増えていると聞き、私も英語新聞などを読んでみようと思った。研究におけるサイクルを知ることができた。講義内で日常生活の中から疑問に思うことを見つけて問いを立てるという活動をしたが、あまり問いが出てこなかったので、自分が日ごろどれだけぼんやりして過ごしているかということを痛感した。日ごろからまわりをよく観察して、よく考える習慣をつけ、柔軟な思考ができるようにしたいと思った。


 ■第14回 天高アカデメイア
   「宇宙を翔ける技術 はやぶさを支えたイオンエンジン」

                         防衛大学校システム工学群 中山 宣典 先生
   

 令和2年12月14日(月)
 約100年前に構想されたイオンエンジンはエネルギー効率が非常に高く、高寿命で約25年前から実用化され始め、現在は広く活用され今後の搭載計画も増加している。

【生徒感想抜粋】
最後に中山先生は「できないこともいつかはできる」とおっしゃっていたが、本当にその通りだと思う。現在私たちが当たり前に使っている技術も昔は想像もしなかったり、SFの中のものでしかなかったのだろうから。イオンエンジンもその1つであると学んだ。この技術はこれからほとんどの衛星に搭載され、その有用性を発揮していくと思う。これが資源の節約、長期間の使用という利点を持っていることを知ったが、その仕組みは私にはよくわからなかった。イオン、電位差、小さな多数の穴、などの単語しか頭に入ってこなかった。この仕組みを考え付いた人たちがすごいのだなということだけわかった。またイオンエンジン以外にも宇宙についての新しい発見があった。太陽光圧というものがはたらくということ。宇宙空間にも空気が微量に存在すること。またそれらのせいで衛星の位置がずれていくこと。国家プロジェクトほど注目されていない気もするが、民間企業が続々と宇宙産業へ進出していること。無限に広がる宇宙について少しでも新しいことを学ぶことができて有意義だった。


 ■第13回 天高アカデメイア
   「焼畑で森林がなくなるの?環境と暮らしの持続性をアフリカ農村から考える」

                         弘前大学人文社会学部教授 杉山 祐子 先生
   

 令和2年12月12日(土)
 杉山先生がアフリ力農村研究の道に進んだのは、大学のとき「アフリカに行くか?」の声掛けがきっかけだったそうです。あまり深く考えず「はあ(肯定の意)」と答えたことにより、杉山先生はアフリカの地へ。講演の中の、「深く考えて結論を出すことも大切だけど、深く考えずに結論を出すこともときには必要」という言葉に重みを感じました。ちなみに「アフリカに行くか?」の無茶ぶりをした恩師は、天王寺高校の大先輩だそうです。

【生徒感想抜粋】
・焼き畑は自然のサイクルを利用した、循環的な農業である。森林破壊は少なかったが、近年の海外企業の参入によりサイクルが乱れ破壊につながっている。焼き畑をなくすのではなく、利点を取り入れた折衷方式が求められる。
・伝統農業と最新技術の良いところを取り入れていくことが大切だというお話があったが、現行の資本主義の世界で手っ取り早く成長しようと思ったら、伝統的なものから脱却するのは自然であるし、先進国であるアメリカや日本などはそうして豊かになってきた。それなのに成長するのが遅れ、豊かな環境が残されているからという理由で方法が確立されていない伝統と新しい技術の融合を進められるのは少し酷な気がした。現に現地政府は外国企業の開発に賛成しているというお話もあった。やはり、世界全体で成長の仕方の見直しをしなければいけない時がきているのだと感じた。


 ■第12回 天高アカデメイア
   「What is Flute? What is music?」

                       大阪音楽大学外国語教育助手 大曽根 仁美 先生
   

 令和2年12月10日(木)
 フルートは1285年にはじめて登場し、様々な歴史を経て今のかたちに至る。最初は指で押さえるホールだけだったが形態が変わっていく中でホールよりも大きいカバーがつくことになり、より多彩な音楽表現ができるようになった。音楽とは一体何か、という問いに対し、昔の音楽家はmusic is lifeと答え大曽根先生はmusic is power of lifeと答えられた。

【生徒感想抜粋】
・普段当たり前のように目にしている楽器ですが、歴史を少し知っただけでも現代を生きている私がはるか昔の人と同じ楽器に触れているというのはとてもロマンティックで素敵なことだと思いました。
・どの楽器にも歴史があって、受け継がれてきた楽器へのより発展させたいという思いで今まで進化してきたんだと実感できた。オーケストラの一部であるものからもっと昇華させ、ソロで吹く楽曲を作成した作曲者の楽器、音楽への熱意は一般の人とは比ぺることができないくらい多大なものだっただろうと想像した。音楽の知識を手に入れたときはただ知った、というだけだったが、これからは知識を得たうえで自分が吹くときにも楽譜の意図を考えるようにしていきたいと思った。表現方法や演奏方法を周りの吹いている人だけでなく、身の回りの音楽から学び取って自分の音楽の表現技術を常に意識して向上させていきたい。


 ■第11回 天高アカデメイア
   「オートファジー 病気と老化に対抗する細胞の守護者」

                         大阪大学医学系研究科教授 吉森 保 先生
   

 令和2年11月29日(日)
 60分間の講義時間ではとてもおさまることのないお話だった。オートファジーの基礎から今後の発展性、ノーベル賞授賞式の様子、研究における日本の問題点、科学は文化などトピック満載で4部作くらいで実施すべきだったと思う。
 【生徒の100字要約】
オートファジーは細胞の中の不要物や細菌を回収し分解するはたらきがある。病気のもとになる病原体なども分解するが、近年そのはたらきを妨害するルビコンというタンパク質がみつかった。ルビコンを抑制する薬を開発することで人間が年をとっても健康でいられるように取り組みが進められている。

【生徒感想抜粋】
・まず感じたのは少し子供っぽいですが、「すごい、面自い1」ということでした。オートファジーはこんなにもすごいはたらきをしているんだ、どうしてこんなことがあるんだろう、と驚きと面白さがたくさんつまっていました。オートファジーは自食作用や細胞の中身の入れかえや有害物質の除去の良い面を持っている一方、ルビコンによって加齢の原因となっているなど、少し悪いこともあるというのは不思議だった。もしルビコンを取り除いたら生物はどのようになるのか気になった。
・基礎研究の実用化と文化として側面のバランスの難しさを知った。ノーベル賞のニュースを見て何の役にたつのだろうと思うことがあった。しかしサグラダファミリアの例を聞いて役に立つことがすべてではなく科学という1つの城の一部がたまたま人の役にたっただけだと思った。「役に立つこと」を思って研究することは少ないのだろう。自分の知的好奇心を大切にしたいと思った。


 ■第10回 天高アカデメイア
   「気候変動と再生可能エネルギー ミドリムシ由来バイオ燃料の研究を中心に」

                    大阪府立大学生命環境科学研究科講師 中澤 昌美 先生
   

 令和2年11月28日(土)
 「2040年から2055年にはゼロカーボンを達成し、気温上昇を1.5℃未満に抑えるということは意識しなければ簡単に失敗してしまう目標である。しかし、難しいが目指さなければならない、そして達成しなければならない目標だ」と中澤先生はおっしゃた。この目標を達成するため中澤先生は高い二酸化炭素濃度でも固定できるミドリムシを用いてパイ才燃料の生産の研究をされており、その内容ををご紹介いただいた。それに加えて、なぜミドリムシに出会ったのか、という経験をお話ししていただき、「偶然との出会い」の大切さを伝えていただいた。

【生徒感想抜粋】
・英語の授業でミドリムシが燃料や食料になるという文章を教材に学習しているので、実際にミドリムシの研究がどのように行われているのか知れて興味がわいた。ミドリムシに限らず、ほかの微生物が人間の役に立つ可能性を秘めているのではないかと思い、強い関心を持っている。大学で研究する楽しみが一層強まった。
・「偶然を楽しむ」という言葉がとても印象に残っている。偶然からちょっとした興味につながったり、新しい何かを得られたりすると思うので、偶然を大切にしようと思った。またそのためには様々なことに挑戦し、経験することで偶然に気づき、受け止めることができる。


 ■第9回 天高アカデメイア
   「宇宙を支配する数式」

                    大阪大学理学部研究科物理学専攻教授 橋本 幸士 先生
   

 令和2年11月22日(日)
 「次元の違うものが同じ」「事実として宇宙を支配する数式がある」「事実として宇宙は素粒子でできている」というお話から講演はスタートしました。途中で橋本先生もおっしゃっていましたが、画面をオフにしているとわかっているのか、ポカンとしているのかがわからないのです。ほぼ全員がポカンとしていたのでしょうが、そのポカンを見れなかったのは残念でした。しかし、やはりすごい子はいるものでチャットで適宜質問を投げかけ最後の質疑応答ではさらに質問をかさねていました。  

【生徒感想抜粋】
まず宇宙を支配する数式があると知って驚きました。この数式によって宇宙で起きているすべての現象を表すことができると聞いたときは本当にそんなものがあるのかと耳を疑いました。人間がしている行動も何もかも数式で表せてしまえるなんて無理だと思いました。それにこの長い式は私にとって意味不明でした。それでも橋本先生の講演を受講したのはこの式に少なからず興味をもったからです。確かに一つ一つの現象が物理で予言されていなかったら科学も発展していないと聞いて少しは納得しました。超ひも理論は私には難しすぎましたが、もし素粒子がひもでできているなら、人間もひもの集合体であることになると思うとおもしろかったです。未来予知はできるのかという質問で人間の初期状態がわからないのでできないと答えられていたけど、裏を返せば、これから未来に人間の初期状態が解明され、もっと科学が進歩すればそんなことも可能になるのではないかと思いました。


 ■第8回 天高アカデメイア
   「代数方程式の解の存在」

                        大阪市立大学理学部准教授 濱野 佐知子 先生
   

 令和2年11月15日(日)
 濱野先生は大学時代に課題として「直交座標と極座標の関係を作図する」という問題に取り組んだそうです。時間をかけて作図していく中で問題を明らかにしていった感動を追体験する内容となりました。Zoomでの開催でしたが、生徒の書いた作図もしっかり映像で映すことができ、濱野先生に添削していただくこともできました。生徒にとって数学を研究するということは未知のことだったかもしれませんが、濱野先生が終始笑顔で解説してくださっている様子をみて何か気づくところがあったかもしれません。

【生徒感想抜粋】
最後のほうの内容は少し理解できなかったが、自力でグラフの形を見つけ出すことに楽しさを感じた。受験のための数学は似た内容でも単元別に分けられていて、体系的な勉強がしにくいため今回の講義のような学び方はしたことがなかった。今回、体系的に数学を学べて数学の面白さをとても感じた。


 ■第7回 天高アカデメイア
   「新型コロナ感染症に対して統計データから見えること」

                     横浜市立大学データサイエンス学部教授 佐藤 彰洋 先生
   

 令和2年11月2日(月)
 COVID-19などの感染症は飛沫と接触によって広まる。感染抑制活動と経済活動はトレードオフであるが、このジレンマを解消するためには一人ひとりが消毒などの対策を徹底する必要がある。また、COVID-19に限って言えぱ、検査で確認される陽性者数の増加と死亡者数の増加には40日程度の遅れがあるので、情報からこの先何が起こるのかを予見し、見極める能力が必要である。
 
【生徒感想抜粋】
・データから自分の行動を改めて考え直してみようと患った。新型コロナウイルスについてある程度理解しているつもりだったが、そんなことはなかった。改めて感染症や新型コロナウイルスの恐ろしさを知る機会となった、オープンデータなどの情報を自分から探してデータを読み解き、これからの行動を決定していきたい。
・私の家ではホプキンス大学とWHOの発表している感染者数の差がたびたび話題になります。その際、「どちらが正しいの?」という思考をしてしまっていましたが、ご講演を聞いてどちらも絶対的なものではなく、標本調査による1つの指標にすぎないのだと、知ることができました。


 ■第6回 天高アカデメイア
   「ゲノム編集」

                         東京大学医科学研究所教授 真下 知士 先生
   

 令和2年10月31日(土)
 今年のノーベル化学賞受賞テーマの「ゲノム編集」について以前からお世話になっている真下知士先生にご講演いただいた。真下先生から「近いうちに必ずノーベル賞を受賞する内容だ」と伺っていたが、「なぜ化学賞?」という疑問があった。講演では、ゲノム編集技術のしくみからその利用までご説明いただいたあと、新型コロナウイルスの簡便かつ精度の高い検査システムをご紹介いただいた。今回の受賞が生理医学ではなく化学だったのは、ゲノム編集技術は医学のみならず、ほかの産業にも応用可能だからという説明を聞いて納得した。
 
【生徒感想抜粋】
・ゲノム編集技術をどこか遠いところでおこる未来のはなしのように感じていましたが、ご講演の中で鶏卵、トマトなどに利用されている例を知ったことで少し身近に感じるとともに、もう自分たちの生活の近くにあるかもしれない、正しい知識を持っていたいと思うようになりました。


 ■第5回 天高アカデメイア
   「医学研究と腎臓ネフロンろう」

                           京都府立医科大学 中島 由郎 先生
   

 令和2年10月10日(土)
  ネフロンろうという病気は腎臓にのう胞ができ、肥大化する病気である。ネフロンろうの責任遺伝子は20個あり、すべてが一次繊毛に存在し、特にINV、NPHP2、NEK8、ANKS6は一次繊毛の基部に局在する。ネフロンろうはその4つの遺伝子産物の局在が崩れることで発生する。前半部分は中島先生の研究内容をご紹介いただき、後半は医学研究の意義をお話しいただいた。
 
【生徒感想抜粋】
・今回の講義では知らない言葉が多々ありましたが、必死でついていこうと思い、内容をかみ砕いて理解しようと集中しました。日々の授業では経験できないものだったのでとても楽しかったです。自分の知識の薄さに驚きましたが、もっといろいろなことが知りたいと同時に思いました。また質問の時間に同級生が積極的に質問をしていたことが心に残りました。私は質問があったのに勇気が出ず、質問できなかったので、私もできるようになりたいと思いました。
・私は臨床医になりたいと思っていて、基礎研究という言葉を聞いてもあまり気に留めていなかったのですが、今日の講演で臨床と基礎研究のつながりを聞いて、その大切さがわかりました。これからは様々なことに目を向けて疑問をもち研究テーマを見つけたいと思いました。


 ■第4回 天高アカデメイア
   「建築を設計すること 人々良く生きるための器をつくる」

                            元日建設計顧問 林 和久 様
   

 令和2年9月15日(火)
 人数の制約はあったが今年度初の通常どおりのアカデメイアを実施できた。やはり周囲の反応や講師の先生の雰囲気を感じることはZoomでは難しい。建築とは発注者、設計者、施工者が「用」「強」「美」を成り立たせるものであるということを、具体的な事例、中之島フェスティバルタワー、東京スカイツリー、日銀大阪支店などをもとにお話しいただいた。最後には後輩に向けて「高校の今が原点である」とう言葉をいただいた。

【生徒感想抜粋】
・何となく都市開発などの大規模な設計には不安や抵抗感を感じていたが、様々な問題を解決できること、歴史を継承していけることを知り、とても興味を持ちました。
・「建築はそこに生きる人の物語をつくる」という言葉が心に響いた。
・高校では文系、理系と区別して考えがちですが、世の中に出たらみんな同じだし、今の私は区別しすぎていました。今回のアカデメイアは理系だし…、と避けていた私が変わるきっかけになったと思います。
・それぞれの時代や場所の建築物を比べることで、どれだけの人のためにつくっているのかが鮮明にわかると思った。夏の熱を冬の寒いときに使用する案や、ゴムを使用することで美術品を振動から守るようなしくみには感動した。


 ■第3回 天高アカデメイア               都合により不掲載
                          


 ■第2回 天高アカデメイア
   「自家不和合性」

                          東北大学農学部教授 渡辺 正夫 先生
   

 令和2年8月12日(水) 
 今回はあらかじめ1時間の講義動画を渡辺先生に作成していただき、それを好きな時間に視聴し、疑問点や質問したいことを準備する、というプランで実施しました。私はあしび山荘へ向かう車中で勉強させていただき、そのままアカデミックな気分で山登りができました。約3週間の視聴期間を経て、当日はZoomを使って渡辺先生に質問にお答えいただきました。動画の内容をよく理解して生徒たちは質問しており、私が疑問に思ったことも質問してくれました。また、渡辺先生は生徒の質問をうまく広げてくださり、進路選択について考えを促す場面もありました。

【生徒感想抜粋】
・自家不和合性という存在自体を知ることによってこれまでの私の学びがいかに浅いかを思い知らされ、まだまだ私の中にはたくさんの疑問があるかもしれないと感じた。・自家不和合性の内容だけではなく、進路についてもご相談させていただくことができました。理学部、農学部、薬学部で学ぶことの違いなどを丁寧にご説明くださり、将来本当にしたいことは何なのかと考えなおすことができました。大学についても今まで以上に詳しく調べようと思うようになり、前よりも具体的な目標、将来の夢を持つことができました。


 ■第1回 天高アカデメイア
   「コロナウイルスと免疫」

                          大阪大学医学部教授 竹田 潔 先生
   

 令和2年6月20日(土) 10:00~11:00
 コロナウイルスによる休校の影響で今年度予定していた計画を一度白紙に戻しての実施となった。現在の困難をプラスに変えるためにも、今までとは違う試みをしようということで、ZOOMを利用した遠隔のアカデメイアを実施した。生徒たちは自宅から講義を受けた。内容はもちろんコロナウイルスについてである。竹田先生はご自身の研究の傍ら、「次世代のスーパースター」を育成することを目標として掲げており、その熱意が生徒たちに伝わったことを期待する。

【生徒感想抜粋】
・コロナウイルスの重症化の原因など新しい知識を得ることができた。特にサイトカインストームが自己免疫疾患と似た仕組みが働いていることが印象に残った。また生徒の質問に対して「わからない」とおっしゃったことも印象的で、生物学はまだまだ明らかにされていないことがたくさんあるのだと実感し、ますます、生物の謎についての興味、探求心が高まった。
・「歴史に残る感染症は起源をアジアにもつものが多い傾向にあるように思える。なぜですか。」という質問をさせていただいたが、講義後、アジアは温暖な気候のため、より生物種が多く存在し、ウイルスや菌の変異が起こりやすいのではないか、という仮説に至った。