大阪府立天王寺高等学校

「天高アカデメイア」宣言   (抜粋) 

大阪府から進学指導特色校に指定され、また文部科学省からスーパー・サイエンス・ハイスクールに選ばれている天王寺高校では、これまで「先端科学ゼミナール」や「集中セミナー」、公開研究授業、ブリティッシュ・カウンシル連携事業、文系高大連携講座など、大学の先生方・留学生・企業研究員の方々による年間30回にも及ぶ講演会が開かれてきました。
 生徒たちは最新の科学技術や研究活動、それぞれの研究者の意欲や使命感に身近に触れることができ、勉学意欲の向上や進路実現にも大きな成果を上げてきたところです。
           (中略)
 これまで受講対象は理数科の生徒と理数分野が中心でしたが、今後は広く普通科・文系志望者にも呼びかけ「アカデメイア」が真にダイナミックな知の殿堂たるべく、「本物に接し、学ぶ」という天高教育のモットーの実践を企図しています。向学心に燃える生徒たちが知的体験を共有できる空間、そして教育目標である「日本や国際社会で活躍するリーダーの育成」に寄与する試み、それが「天高アカデメイア」だと考えています。

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 ■第3回天高アカデメイア
   「新しい生命像〜ゲノムの新大陸とは〜」
 

                                
大阪大学蛋白質研究所 古川 貴久先生


 平成29年9月13日(水)、大阪大学蛋白質研究所の古川貴久先生に「新しい生命像〜ゲノムの新大陸とは〜」という演題でご講義いただいた。前半は、生物で学習しているmRNAとは違う、非コードRNAが生命現象に重要な働きをしているということを、後半は研究の楽しみ、海外留学の意義などを教授していただいた。志望大学や将来の夢が明確になってきた3年生だけでなく、1年生にとっても進路選択の参考になる大変貴重な時間となった。

【生徒感想】
・現代技術はすごく発達していると思った。一人一人のゲノムを解読できるようになって個人に合った治療ができることはすごいことだと思った。しかしゲノムで自分の子どもの性質を知ったり、それで自分の特技がわかってしまうかもしれないことは悲しいことだと思う。科学技術が発達することは役に立つし、良いことだと思うが発達しすぎると人間らしい生き方ができなくなる気がして怖いと感じた。
・今まで知っていたものはmRNAやrRNA、tRNAくらいで、より小さいマイクロRNAのたった20塩基くらいで大きな差がでるのには驚いた。30億の中のたった20で個性は変えられている。将来、遺伝子を調べるだけで自分が向いているものとか苦手なこと、病気の可能性を知ることができるかもしれない。高確率で病気を予防できる時代が来たら、医学は大きく変わると思う。
・世界にはいろんな人がいて、自分には知らない世界があった。今後、遺伝子解析の技術が進んだら、自分の遺伝子を調べて医療に利用したいと思う。役に立つと思わないけど、研究しているというのがすごいと思う。それが役に立つ日が来るかもしれないというのも良いと思った。
・私たちが教科書で当たり前のように習っていることを初めて見つけた人がいるのだということを改めて感じた。誰も知らないことを自分が知っている、未来の当たり前を自分がつくるということにすごくワクワクした。でもゲノムを解読して自分が将来かかる病気や寿命を知るということは自然に逆らうことになると思う。
 
 

 ■第2回天高アカデメイア
   「住まいのものづくり」 


               
武庫川女子大学生活環境学部建築学科 教授 田ア 祐生 先生(天高27期)


 平成29年6月12日(月)アカデメイア建築/芸術・2年創知コンテンツ(ものづくり)選択者対象
 武庫川女子大学生活環境学部建築学科田ア祐生教授をお招きし、「住まいのものづくり」と題し住まいの建築的な意味について、東アフリカの農耕民の伝統的住まいの研究や精神科病院の建築計画を事例とし、ものをつくることとの関わりからご講演いただきました。
 「無い」空間を「作る」、「壁」が外界と自分のいる空間を「つなぐ」境界であって欲しいといった言葉からは、自分たちが今まで考えていた見方とは異なる視点や哲学を感じ、「壁」というものは自分と他者を隔てるものではなくつながるためにあったのかなどと気づかされ様々な学びのきっかけを得たようです。また、「考えるためにものを作る」という言葉からは、ものづくりの姿勢やものを通して考えることの大切さについて考えさせられたようでした。
 狭義での建築に限らず、哲学・風土等多岐にわたる内容で、建築に興味のある生徒だけでなく様々なきっかけから今回参加した生徒らにとっても非常に興味深く有意義なものとなった様子でした。


 ■第1回天高アカデメイア
   
農学・生命科学系大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス
           ―大学・学部・学科の選択が君の人生を変える―」

               東北大学大学院生命科学研究科 教授 渡辺 正夫 先生


 平成29年5月30日(火) キャリア教育講演会(2年生対象)
 東北大学大学院生命科学研究科 渡辺正夫教授をお招きし、「農学・生命科学系大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス」と題した講演をしていただきました。
 最近話題になっていることや身近なことからお話しいただき、グレーゾーンへのチャレンジ、人との相性を大事にし、相談内容によってどの人に相談するかを考えて、積極的に相談することの重要性についてお話いただきました。
 最初は、渡辺先生の問いかけに少し消極的だった生徒たちでしたが、最後の質疑応答では、時間が足りなくなるほど質問をし、講演内容に大変刺激を受けた様子でした。