研究倫理


 平成28年3月に、大阪大学・池田光穂教授の若手研究者向け研究倫理教材(web公開中)を高校生向けにアレンジすること、完成した教材を大阪府立高校生に対して活用することについて了解を得たうえで、平成28年7月9日(土)、ケンブリッジ研修に参加するグローバルリーダーズハイスクールの生徒計20名に対し、事前研修の中で研究倫理研修を谷井校長を講師として、1コマ実施しました。上記の「高校生向け研究倫理教材」を用いてグループ学習をし、十分な実験をする時間が不足した、予想外の実験結果が出た、研究発表後に内容にミスが見つかったなどの仮想状況について、よりよい解決方法を模索させました。生徒たちは「誰もが直面する可能性のある悩ましい状況に対して正しく対応しなければならないことを初めて認識した」などの感想を残しました。

 ※研究倫理(高校生向け教材) >>>

【生徒の感想】 研究倫理の講義を受けて
・これから、この研修、そしてそれ以外でも何かを研究、調査していく機会が増えていくだろうと思います。例にあった小保方さんの話のように少しでもやり方、対応を間違えることで大きな騒動になることもあると思うので、そういったことがおこらないように今日のように、良く自分達で考えて最善策を実行していかないといけないと思いました。
・少しくらい実験回数が少なくても大丈夫、例外があっても大丈夫という安易な考えで研究成果を発表してしまうのは、危険な行為だと思った。もし、例外がでてしまったとしたら、その原因をさらに研究することで、もっといい発表ができるんじゃないかと思った。発表の規模が大きくなれば大きくなるほど、自分の言ったことに責任をもち、慎重に研究を行うことが必要だと感じた。
・例えウソを言っていなくても他の人の人生をかえたり、大きな誤解を生んでしまう可能性があるのだと思った。私も今、大学との連携で霊長類研究をしており、一度分析をしたときにきれいな結果をだそうとデータの選択を考えたときもあり、今日みんなで話しあったことをこれからも生かしたいと思った。
・小保方さんのニュースは個人的にもすごく興味がありました。本当にSTAP細胞がないと知った時はすごくショックでした。だけど今、彼女のおかげで私たちは研究倫理の大切さを知ることができました。今回の講義を受けて、ねつ造は本当にあってはならないことだと思ったし、それ以前に実験の段階から、様々なシチュエーションを予想し、それに対処できるようにしなければならないと思いました。そのためにも、事前にたくさんの人の意見を聞き、吟味し、取り入れるべきだと思いました。


平成28年7月23日(土)〜8月1日(月)
 上記20名の生徒がケンブリッジ研修に参加しました。現地の研修の中で、イギリス人大学生と「ドーピング」をテーマにディベートする授業を取り入れました。

平成28年10月8日(土)
 ケンブリッジ研修に参加した20名の生徒を対象に、大阪弁護士会峯本耕治弁護士を招いて研究倫理に関する研修を実施しました。法律家から見た研究不正問題とはどのような事件なのか、研究不正問題が社会や当人に与える影響はどのようなものか、そして研究不正に陥らないためにはどのような準備が必要かについて講義を受けました。生徒たちは「これくらいいいやという一歩目の不正を自ら踏みとどまる力が最も重要だということに気が付いた」などの感想を残しました。


平成29年1月
 ケンブリッジ研修参加生徒に先行実施した研究倫理研修の内容を、本校の全ての1年生に対して実施する予定である。