3月18日(水)、本校体育館にて、3学期終業式を行いました。私からは、以下のお話をいたしました。
今年度の学校生活を終えようとしています。今、どんな気持ちでここにいますか。ほっとしている人もいれば、「あっという間だったな」と感じている人、思うようにいかなかったことが頭に浮かんでいる人もいるかもしれません。
この一年、私は始業式や終業式のたびに、いくつかの歌を紹介してきました。その時々に、「今のみなさんに、これが合うかな」そう思いながら選んでいただけで、最初から一年分の流れを考えていたわけではありません。でも、今日あらためて振り返ってみると、そこには一本の道のようなものがあった気がします。
1学期の始まりには、新しい環境の中で、まずはやってみようと伝えました。正解がわからなくても、失敗するかもしれなくても、一歩踏み出すことに意味がある、という話でした。
1学期の終わりには、人と人とのつながりについて考えました。自分一人ではなく、誰かと関わる中でこそ、人は支えられ、また誰かを支えているということです。
2学期の始業式では、文化祭を前に、それぞれの役割には意味があるという話をしました。目立つ役だけでなく、見えにくいところでの働きも含めて、世界は成り立っている、という話でした。
2学期の終業式では、言葉の力について触れました。何気ない一言が、誰かを傷つけることもあれば、支えることもある。だからこそ、言葉を大切に使ってほしい、そんな願いを込めました。
そして3学期の始業式では、新しい年を迎えるにあたって、うまくいかないことがあっても、何度でもやり直せばいい、そう伝えました。
こうして並べてみると、みなさんはこの一年、挑戦し、人と関わり、役割を担い、言葉を選び、そして何度も立ち上がってきたことがわかります。それは、派手な成長ではなかったかもしれません。自分では、「成長した」と実感できていない人もいるでしょう。
でも、校長としてみなさんを見ていて、私ははっきりと感じています。みなさんは、この一年で確実に変わりました。
今年度最後の歌として、今日はMrs. GREEN APPLEの「僕のこと」を紹介しようと思います。この歌は、全国高等学校サッカー選手権大会の応援歌として使われたほか、CMソングとしても流れていたので、聞いたことがある人も多いと思います。
ああ なんて素敵な日だ
幸せに悩める今日も
ボロボロになれている今日も
ああ 息をして足宛いている
全て僕のこと
あの日の僕らのこと
僕と君とでは何が違う?
それぞれ見てきた景色がある
僕は僕として、いまを生きてゆく
とても愛しい事だ
これは、誰かと比べて勝つことや、完璧になることを歌った言葉ではありません。迷いながらでも、自分の歩いてきた道を、自分で引き受けていこうとする言葉だと思っています。
成長とは、できることが急に増えることだけではありません。去年の自分なら避けていたことに向き合ったこと。簡単には投げ出さなかったこと。誰かの立場を、少し想像できるようになったこと。
そうした一つ一つが、みなさんの中に、確かな変化として残っています。今日は、新しい目標を決める日ではありません。まずは、この一年を歩いてきた自分自身を、静かに振り返ってみてください。
そして、心の中で一言、「よくやった!」と声をかけてあげてほしいと思います。その言葉が、きっと次の一年の小さな力になります。

