スクロースの旋光性の実験
有機化学の学習で光学異性体というものが出てきます。
構造が鏡に映した関係になっていて、光に対する性質が異なる物質です。
乳酸やアミノ酸、糖類などがあります。
そのうち、スクロース(ショ糖)の旋光性(せんこうせい)を観察しました。
光は電磁波で、進行方向に垂直に振動しています。
偏光フィルムを通過させると一平面に振動する平面偏光が得られます。
平面偏光が物質を通過するときにその偏光面を回転させる性質を旋光性(せんこうせい)といい、旋光性をもつ物質を光学活性物質といいます。
偏光フィルムを通過させた平面偏光は、同じ向きの偏光フィルムをそのまま通過できます。
しかし、垂直の向きの偏光フィルムは通過できないので暗くなります。
2枚の偏光フィルムの間に水を置いても同様です。(写真左)
しかし、2枚の偏光フィルムの間に薄いスクロース水溶液(砂糖水)を置くと、光が少し通過してきます(写真中央)。
濃いスクロース水溶液ほど光が多く通過して明るくなります。(写真右)
これは、スクロースには、光の振動面を回転させる性質(旋光性)があるためです。
次に、スクロース水溶液の上の偏光フィルムを少し回転させると、暗くすることができます。
濃いスクロース水溶液の方がたくさん回転させる必要があります。
このことからスクロースが平面偏光を回転させたことがわかります。
↓偏光フィルムの性質が理解できたところで、スクロースの旋光性についての結果はこちら。