24期生、商品開発PBLについての雑感

 昨日のブログで、24期生が取り組んでいるPBLについての紹介をしました。そのことについての雑感を述べたいと思います。3組のチームが、連携企業であるシンシアの候補に挙がっていました。3組のチームのプレゼンを見ていて、私が興味をひかれたのは、「EcoBag」のチームでした。なぜ、Ecobagを商品開発に取り上げたのかという問題意識に、環境問題というのがきちんと位置付けられていたからです。世界のプラスチックごみ廃棄の問題で、日本が決して優等生ではないこともエビデンスとして示していましたし、プレゼンの最後のコメントもEcobagの重要性、環境への配慮という問題をきちんと訴えていました。SDGsという言葉こそ出てきませんでしたが、SDGsという言葉を使わなくてもきちんとSDGsの精神をわかっていると思いました。

 このSDGsの精神に基づく企業活動というのが、今の日本に求められているという事をご存じですか?今、世界は「脱炭素」に向けて動き出していますが、日本は世界から非難の的になっているのです。化石燃料を大量に消費し二酸化炭素を大量に排出しているため、「化石賞」などという不名誉な賞をいただいている状況です。そして、この脱炭素で最も対応を迫られているのが、自動車産業です。欧米をはじめ中国もガソリン車を全面廃止し、EV車への意向を表明しています。欧米や中国では、このEV車にはハイブリッド車は含まれていません。日本の自動車産業は、ハイブリッド車ではかなり優秀な技術を持っているのですが、ハイブリッド車を主力に考えていると世界から相手にされなくなります。まさに、携帯電話でガラパゴス化してしまった二の舞になってしまいます。日本の産業は、大きな転換点を迎えていると思います。この点については、文芸春秋2月号に大和総研チーフエコノミスト内閣官房参与(経済・金融担当)である熊谷亮丸氏が「『脱炭素』こそポスト新自由主義の本命だ」という寄稿文が掲載されていますから、読んでいただけるとありがたいです。

 こんな論文を読んでいた直後のEcobagのプレゼンを見せていただいたので、「なかなか、いい問題意識を持っているね!」と感じた次第です。

 プレゼン当日の昼休みに、二人の男子生徒が校長室を訪れました。「校長先生、ちょっといいですか?」というので、「全然大丈夫だよ。何かな?」と尋ねると、

「校長先生は、Ecobagを持っていますか?」と。

「持っているよ。いつも弁当を入れているけど、これに入るくらいの買い物ならこれをEcobagに使っているよ。500円で買った安物だけど、結構もつからね」と答えると、

「ありがとうございます、参考になりました」と、彼らは話を終えました。

私は、「商品開発の件かな・・・」と思いましたが、まさか、その日の5時間目にプレゼンをするとは思いませんでした。ところが、プレゼンのエンディングにインタビューした先生の名前に私の名前も掲載されていたので、「これか!」と思いました。

 2年生は、これから自分の進路実現に向けて動き出すと思いますが、どんな進路に向かうにしろ、新型コロナウイルスの件もさることながら、これからの世の中は大きく変わっていく、変わらなければいけないという事を理解してほしいと思います。そして、その変化の方向には、SDGsの精神が道標になると私は思っています。