平成31(2019)年度 1学期始業式 新校長のあいさつ

みなさん、おはようございます。

この4月から、かわち野高校の校長に着任した、徳谷 です。

皆さんが「かわち野に通ってよかった」と思える、「心に潤いを感じる」、そんな学校を教職員が一丸となって、皆さんと一緒に作っていきたいと思っています。

どうぞよろしくお願いします。

さて、4月1日に新しい元号が発表されて、5月1日からは「平成」にかわって「令和」の時代になりますね。

少し、「令和」にまつわるお話をします。

新元号の「令和」は、1200年余り前の奈良時代に完成した日本で最も古い歌集「万葉集」の中からとられています。大伴旅人(おおとものたびと)という人が、北九州の大宰府で、庭に咲いている梅の花を見ながら歌を詠み比べるという宴会を開きました。そのときに詠まれた梅の歌シリーズが「万葉集」巻五に載っています。その序文の中に「令」と「和」が出てくるのです。

現代の言葉になおすと、「初春のよい月に、気は良く風はやわらか」というフレーズがあって、「令」は「よい」とか「うつくしい」という意味、「和」は「やわらかい」「なごやか」「仲が良い」「互いに相手を大切にし、協力し合う関係」という意味の漢字です。

外国の人にもわかりやすいように、「令和」という言葉を英語にすると、「Beautiful Harmony」になるのだそうです。「美しい調和」という意味ですね。

「バランスがとれた美しさ」とか、「みんな仲良く平和であることの美しさ」という意味にもとれそうですね。

「厳しい寒さの冬に別れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そんな国でありたいとの願いを込め、『令和』に決定した」と、安部首相が談話の中で述べています。

同じように、みなさん一人ひとりにとって、かわち野高校が、明日への希望とともにそれぞれの花を大きく咲かせられる、そんな学校にしたいな、と思うのです。

そのためには「美しい調和」と「他者を思いやる優しさ」が大切でしょう。

学校生活の中で、毎日の授業を大切にして、これからの時代を生き抜くための知識や技能をしっかりと身に着けるとともに、体を鍛えたり、友達と一緒に行事や部活動を頑張ったり、笑ったり、苦しんだり、時には涙を流したり、美しいものに触れて感動したり。

一つのことに偏らず、いろんな体験をいっぱいしてほしいと思います。

それと、仲間を思いやる優しい気持ちを忘れないこと。

かわち野の校歌の4番にも「思いやる心優しさが鋼(はがね)なり」と歌われていますね。「優しさ」は鋼のように強く、そして最も美しい心のありようなのですね。

新しい時代を生きるみなさんが、ここ「かわち野」で、美しく調和のとれた高校生活を送ってほしい。そんな願いを込めて、一昨日、家からバラを一鉢持ってきて、玄関前の校歌の石碑の前に置きました。

私はバラの花が大好きで、40鉢ぐらい育てているのですが、その中でも、とてもよく咲く丈夫な子を見繕って持ってきました。名前を「ラ ドルチェ ヴィータ」といいます。

イタリア語で「甘い生活」という意味ですが、英語にすると「Good Life」「Happy Life」というぐらいの意味だそうです。「令和」の精神にもぴったりだと思いませんか?

ゴールデンウィークぐらいには、たぶんたくさん花をつけてくれることでしょう。どんな花が咲くのか、楽しみにしていてください。皆さんと出会えた記念に、一緒に楽しみましょう。

それではこれで、始業式の挨拶を終わります。

皆さんの授業の様子、部活動の様子などを見せてもらいに行くので、校内で出会ったら、気軽に声をかけてくれるとうれしいです。

これからよろしくお願いします。

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