5月10日(土)13時から、岸高ホールにおいて保護者進路説明会を開催しました。昨年度同様、多くの保護者の皆様にPTA総会にご参加いただきたいとの思いから、PTA総会に先立ち、実施しました。
保護者進路説明会には、昨年度を上回る490名の参加希望がありました。岸高ホールの定員を超える人数であったため、北選択教室および多目的教室にもオンラインで、岸高ホールでの説明をプロジェクタで映しご視聴いただけるよう準備しました。
お休みの中、ご参加いただいた保護者の皆様、どうもありがとうございました。また、場所移動にご協力いただいた皆様方に感謝申し上げます。
保護者進路説明会では進路指導部長の長谷川教諭から、この春卒業した77期生および過去5年の進路状況について、2か年の主な国公立大学合格者数について、3年生78期生から1年生80期生の各学年の進路希望調査や学力調査の結果、平均学習時間などについて報告しました。その中で、学力調査の結果と平均学習時間との相関を示すデータに基づいて、学習時間を確保することの重要性を訴えていました。
続けて、大学入試制度の仕組み、現3年生が受験する2026(令和8)年度入試、ここ最近の入試の傾向、今後のスケジュールなどについて説明しました。その中で、「逃げないこと」として、苦手科目の克服に時間をかけることや、「入れる大学」を探すのではなく「入りたい大学」を諦めないといった話しがありました。
そして最後に、受験生の保護者として、「合格する生徒とは(現役合格の条件)」や「成功する受験生の保護者の例」などを示しながら、それらを踏まえ、後悔しない受験のために生徒をサポートしていただきたいと話しをしました。
昨年度から3学年同時に保護者進路説明会を開催しています。参加希望が岸高ホールの定員を上回るという課題はありますが、1年生、2年生の保護者の方々にも1年後、2年後をイメージしていただけるという点では、3学年同時開催もよいのではないかと思いながら話しを聞いていました。また、長谷川教諭からの話しは具体的であり、かなりストレートに話しをしていたので、今回の進路説明会で伝えたかったことが十分にご理解いただけたのではないかと感じました。
ただ、様々な情報を1時間弱の時間で話したこともあり、理解しがたい内容もあったかと思います。ご不明な点などがありましたら、遠慮なくお問い合わせいただきますよう、よろしくお願いします。
進路指導部長からの話しの後、私から話しをさせていただきました。本校では「進路資料」として前年度卒業生を含めた過去3年間の進路実績や合格体験記・後輩へのアドバイスなどを掲載した資料を作成し、毎年6月に生徒に配付しています。
今年度版「進路資料」の巻頭言において私が記述した3つの柱「『高い志』を持って~自分がめざす将来像を描こう~」、「『第一志望の進路実現』に向けて~目標を定めて計画的に実行しよう~」、「『時間』を生み出す~限られた時間を有効に活用しよう~」について話しをさせてもらいました。
「自分がめざす将来像を描こう」では、昨年度OB・OG講演会におけるパイロットの方の言葉「未知=不可能」を紹介しました。知らないことが原因で、諦めていることはないのかということです。私自身、パイロットについて初めて知ったことが多く、特に、労働条件のよさには驚き、生まれ変わっても教員になりたいと思っていましたが、心が揺らいだところでした。生徒たちには、自分の興味・関心や能力・適性などを考慮しながら、多くの情報を集め、十分な選択肢の中から、自分の将来像について考えてもらいたいです。
「目標を定めて計画的に実行しよう」では、自分がめざす将来像を描けたら、次は目標とする大学と学部・学科を決定することになります。そこで、昨年度の東京方面大学ツアーで出会った千葉大学に通う卒業生の「千葉大学を選んだのは、『デザイン工学』を学びたく、調べたところ、千葉大学か九州大学がよかったから」という話しを紹介しました。自分の身近なところで考えるのではなく、このように選択肢を広げ、様々な視点で情報を集め、目標とする大学を決定することの重要性について話しをしました。
そして「限られた時間を有効に活用しよう」では、「進路資料」に記載している昨年度卒業した先輩たちの合格体験記・後輩へのアドバイスについて話しをしました。多くの生徒が部活動や学校行事、課題研究などにも全力で取り組みながら、希望する大学の合格を勝ち取っており、特に、限られた時間を有効に活用した点を参考にしてもらいたいと伝えました。生徒たちにはやるべきことが多くある中、無駄だと考えられる時間を減らし、学習に取り組む時間をいかに確保するのか、自分で工夫し計画を立ててもらいたいです。「第一志望の進路実現」には不可欠なことです。
そして最後に、保護者の皆さま方に、これら3つのことを踏まえ、ご家庭でもご指導・ご支援いただきたいと、お願いして、話しを終わりました。