昨日、5月11日(日)10時から善兵衛ランドにおいて開催された「子ども博士育成講座(天文学)」に参加してきました。講座名のとおり、小学5年生から中学2年生の8名(定員)を対象とした「天文学に興味のある将来の博士」に向けた講座です。貝塚市教育委員会社会教育課が主催で、今年度は5/11,5/17,5/31,6/8、6/15の5回開催予定であり、昨日はその初日でした。講師は和歌山大学の2名の教授が分担して担当されます。
なお、貝塚市教育委員会においては、専門的な知識や学問に触れ子どもたちの知的好奇心や探求心を喚起し、将来専門分野で活躍できる人材を育成するため、天文学の分野のみならず、「子ども博士育成講座(生態学)」も開催しています。この講座では、大阪公立大学、和歌山大学、京都大学の教授・准教授などが講師をされます。
私が昨日、この講座に参加したのは、昨年度、貝塚市教育委員会社会教育課の課長さんが、天体ドームを有し天体部の活動が活発な本校に来られ、交流活動などの連携した取組についてお話しをいただいたことによります。本校にとっても、天体部の生徒と天体に興味・関心を持つ小中学生との交流活動のほか、小中学生たちに文理課題研究発表会において、自らの研究内容などについて発表してもらいたいという考えもありました。
また昨日、講師であった和歌山大学教育学部の富田教授とは知り合いで、私が大阪府教育庁の指導主事であったとき、大阪府教育庁と和歌山大学との包括連携協定の締結にあたり、お互いにそれぞれの窓口を担当していました。それ以来でもあり、ぜひとも、直接お会いして挨拶したかったことも訪れた理由の一つです。さらに、昨年度貝塚市の課長さんが来校された時に、富田教授が本校天体部顧問教員の恩師であったことを知り、「世間は狭い」ことを実感したところでした。
さて、善兵衛ランドはご存じでしょうか。最寄り駅は水間線の終点、水間観音駅のひとつ手前の三ケ山口駅で、貝塚市の生涯学習のシンボル施設として、また、昼夜共に活用できる天文台として広く公開されています。水間線に乗った記憶はありますが、それがいつかは分かりませんが、間違いなく何十年ぶりのことでした。
昨日の講座のタイトルは「天気図パラパラ漫画と日本の天気」でした。8名のうち1名欠席で、7名(募集要項どおり小学校5年生から中学校2年生まで)が参加していました。
最初に気象衛星ひまわりの話しがあり、衛星をのせたロケット打ち上げの動画を見ながら、説明が加えられました。ロケットはすべて手づくりであること、気象衛星ひまわりは地球の自転と同じ周期で周回する静止衛星であるなどの話しもありました。静止衛星であるということは地球からかなり離れたところを周回しているという難しい話しもありましたが、皆が興味深そうに話しを聞いていました。
その後、天気の話しに入りました。「天気図パラパラ漫画」とあるとおり、4月11日から8日間、6時間ごとの気象衛星ひまわりによる画像、アメダスによる衛生画像、そして天気図がそれぞれカードに印刷され、一人ひとりに渡されていました。プロジェクターによってそれらの画像のスライドショーをスクリーンに映し出しながらも、実際に自分でパラパラとめくりながら雲や雨の動きを確認してみようと指示されました。
その中で分かったこととして、5年生から「西から東に動いている」という答えや「偏西風」という言葉が出てきた時には驚きました。さらに「偏西風」については、自分で本を読んで知ったというので、さらに感心しました。さすがに、天文学の講座を希望するだけのことはあるなと感じました。
話しを進める中で、東西南北について、それぞれの画像において日本が右寄りに位置している理由、九州から関東まで雲の動きはおよそ1日かかること、春や秋では天気は1週間おきに移り変わること、低気圧が発生する理由、天気記号など、様々なことが伝えられました。
とても難しい内容だと感じましたが、皆がしっかりと聞いているのに感心したところです。講義は途中10分間の休憩がありましたが、ちょうど12時まで行われました。参加した小中学生の皆さん、長時間、お疲れ様でした。
改めて、天体部の顧問とも相談のうえ、交流できる機会を設けることができればなと感じました。また、最終日に参加できればなと考えています。