5月29日(木)15:20からの約1時間30分、会議室において今年度初回となる「サイエンスカフェ」を開催しました。「サイエンスカフェ」は科学系部活動(生物部、物理部、化学部、天体部、IT部、数学探究部)を中心に、各部活動の活動内容や研究成果を共有し、お互いに学び合う場として、また、部活動の垣根を越えて皆で楽しく交流することを目的に実施しています。時には、教員や外部講師による講義を行うことで、高校の学習範囲に留まることなく、また教科・科目を横断的に興味・関心を広げています。今年度は1学期に1回、2学期に2回、3学期に1回、合計4回の開催を予定しています。
私が15:20の少し前ぐらいに会議室に行くと、すでに60名ぐらいでしょうか、ほぼ満席になるぐらいの生徒・教員が集まっていました。開催にあたり、進行役の生徒からは、「サイエンスカフェ」はカフェとあるとおり、肩の力を抜いて参加してほしいと伝えられました。
この日は各部活動の活動内容などの発表の前に、第1部として、本校の数学科教諭から、「混沌の中の秩序」というタイトルの講義がありました。その導入として、正方形の折り紙を三角形に折ったときの対角線は有限なのに、数学ではその長さは正方形の辺のルート2倍であり、1.4142・・・と無限に続き、どんどん大きくなっていくことに疑問を持ったという話しがありました。大学の学部時代の研究テーマが「カオス理論」であったそうです。数学の授業において漸化式を解いているが、実際には解けない漸化式で溢れているなど、数学におけるカオスの定義などについて話しがありました。言葉としては、「カオスの中に秩序が隣り合わせにある」、「人生はカオス」などが印象に残っています。最後のスライドでは「世界はカオスでできている」という言葉で講義が終わりました。
講義の後は第2部として、「サイエンスカフェ」というとおり、お菓子が配られる中、数学探究部、天体部、物理部、IT部、化学部、生物部の順に、各部からの活動報告などが行われました。私はこの時点で、先にブログに書いた「English Café」に移動しました。戻ってきた時にはIT部の報告が終わり、化学部の報告が始まるところでした。
化学部からは新入部員獲得に向けて、文化祭での取組などについての話しがありました。そして最後となる生物部からは新入部員5人が入ったこと、「新しい仲間」として飼育しているアフリカツメガエルとアカハライモリについて、4月29日に加太へ磯観察に行ったことなどについて報告がありました。そして、今後、蚕の育成、山に登っての生き物調査を予定していること、また、文化祭での取組についての報告もありました。
各部からの報告に対して積極的に質問が出されるとともに、そのやり取りにおいても笑い声が絶えず、皆が互いに会話を楽しんでいる様子が見られました。「サイエンスカフェ」実施の目的のとおり、部活動の垣根を越えて、皆が理数好きの仲間なんだと感じられました。
第3部では終了予定時刻の16:50まで、他の部活動の生徒たちとの交流の時間が与えられました。生徒たちは自由に席を移動しながら、それぞれの場所で会話が始まりました。自分で作成した名刺を配りながら話しをしてまわる生徒もいました。自分の部に勧誘する言葉をかける生徒も多くいました。
長時間ではありましたが、参加した生徒たちにとって有意義な時間であったと思います。皆さん、お疲れ様でした。次回予定の8月28日には各部活動における取組の成果についての発表を楽しみにしています。