昨日、9月23日(祝)、歴史街道推進協議会が主催する「日本文化体感プログラム」が実施されました。プログラム実施の目的は、日本の大学に留学している若者が日本の歴史文化とその特徴を講義で学んだ上で、本物の歴史文化に触れる体験をするだけではなく、日本の同世代の若者たちと同様の体験をすることで、お互いの文化的価値の違いを知り、相互理解を深めることにあります。
今年度は関西の大学で学ぶ留学生が7名、地元の高校生として本校生徒4名と和泉高校の生徒1名が参加しました。7名の留学生と5名の高校生は9月16日(火)~22日(月)の間に、「日本文化の伝え方」をテーマとした講義をオンデマンドで視聴した上で、当日のプログラムに参加しました。
昨日は午前10時に岸和田だんじり会館の会議室に集合し、プログラムが開始されました。最初のオリエンテーションでは、参加者がそれぞれ自己紹介をした後、当日のスケジュールとワークショップのための準備(各自お薦めの場所の写真を撮影すること)などついて説明がありました。
その後は、2つの班(留学生・高校生混合)に分かれ、専門のガイドさんの案内を聞きながら、現地の見学をスタートしました。五風荘、岸和田城、岸和田だんじり会館など岸和田のまちを散策します。
これらは本校のすぐ近くに位置していますが、生徒たちに聞くと、意外に行ったことがないと答えます。それだけに、このプログラムでは留学生との交流のみならず、これら岸和田市の貴重な文化財を初めて訪れることができるなど、参加するメリットはたくさんあると思います。
五風荘では、3つの茶室がある回遊式の日本庭園を五風荘のスタッフの方から案内してもらうとともに、日本建築の粋をこらした主屋でお抹茶とお菓子をいただきます。
また、岸和田城では、「八陣の庭」の横を通って天守閣に登り、四方の風景を眺めます。特に、天守閣から本校の校舎やグラウンドを見ると、いつもと見え方が異なり、何か新たな発見があるかもしれません。その後、階下にある展示物について丁寧に紹介・説明してもらいます。
その後、二の丸公園でお弁当をいただいた後、岸和田だんじり会館に戻り、ガイドさんの案内のもと、さまざまな展示・資料や岸和田祭りの映像などを見学します。
そして、すべての見学を終えた後、最初に集合した会議室において、ワークショップを行います。「岸和田のまちの魅力は何ですか?」をテーマに、高校生と留学生が一緒に見学したところで学び、感じたことをもとに、「岸和田のまちの魅力」について意見を交換し、発表します。そのことで、お互い感じ方の違い、共通点を認識することで、より深く相互理解をしようとする動機づけを図ります。
具体には、各自がお薦めの場所などを付箋に書いていき、景色、歴史・文化、体験、味覚など同じカテゴリのグループに分けます。そのうえで、その分類のうち3つからそれぞれ班としてのお気に入りの写真1枚ずつを選び、その写真をどうして撮ったのか、何を伝えたいのかなどについて話しをしながら、グループでの意見をまとめていきます。そして、最後に発表、感想をのべて終了します。
私自身も本校生徒が4名参加することもあり、集合時間の午前10時前に岸和田だんじり会館に行き、主催者の方に挨拶をするとともに、今回参加してくれた生徒たちに声をかけました。また、オリエンテーションに参加させてもらい、最初の見学地である五風荘まで一緒に移動しました。
ただ、当日の午後から硬式野球部の秋季大会4回戦の試合が入ったため、その後はプログラムから離れ、硬式野球部の試合会場である大阪商業大学堺高等学校に向かいました。
本日の朝、このプログラムに参加してくれた1名の生徒に会い、昨日の印象を聞いたところ、とても楽しかったと言ってくれたので安心したところです。私自身は2年前には、最初のオリエンテーションからワークショップが終わるまで、このプログラムに参加しましたが、とても興味深い取組だと感じました。
今年度参加した本校の生徒は4名のみでしたが、来年度も歴史街道推進協議会主催でこのプログラムが実施されるのであれば、生徒への周知方法を工夫することにより、参加を希望する生徒を増やしたいと感じました。
最後になりましたが、令和7年度「日本文化体感プログラム」を主催いただいた歴史街道推進協議会の皆様をはじめ、プログラムの運営に関わっていただいた皆様方に感謝申し上げます。また、参加してくれた和泉高校の生徒、本校の4名の生徒の皆さん、お疲れ様でした。参加した生徒の皆さんから、ぜひとも感想を聞きたいと思っていますので、また校長室に来てくれたら嬉しいです。