11月9日(日)、京都大学吉田キャンパスにおいて、GLHS10校が協働して実施する「京都大学キャンパスガイド」が開催され、10校全体で350名を超える生徒が参加しました。
実施の目的は、生徒たちが京都大学の雰囲気や様子を体感するとともに、京都大学の教授による講演、そして大学院生からの自身の研究内容や学生生活などの話しを聞くことで、より一層理解を深め、知的刺激を受けることにより京都大学への進学を強く動機づける機会とすることにあります。
ちなみに、GLHS10校協働の取組は他に、「海外研修(サンフランシスコ研修)」、「国内研修(福島研修)」、「GLHS合同発表会」、「大阪大学ツアー」などがあり、GLHS10校の生徒たちがともに活動し、交流しています。
今年度の「京都大学キャンパスガイド」には、本校から17名の生徒が参加しました。何事にも主体的に参加しようと意欲を持ってくれることは嬉しい限りです。参加した生徒の皆さんは初めての京都大学だったと思いますが、どのような印象をもったでしょうか。
一人ひとり、様々な気づきや学びがあったと思います。ぜひとも、今回の経験を活かし、高い志をもちながら、希望進路の実現に向け、取り組んでもらいたいと願っています。
では当日の内容についてお伝えします。参加したすべての生徒が百周年時計台記念館内の大ホールに集まり、12:50から「京都大学キャンパスガイド」が始まりました。最初に、担当校である府立北野高等学校の浅田校長から挨拶がありました。
その後、Ⅰ部として、京都大学経営管理大学院の山内 裕教授による「サービスの学問」と題する講演がありました。演題のとおり、サービスに関する研究をされており、実際に江戸前鮨、京都の料理屋、ファストフードやイタリアンなどのサービスの現場を観察し、分析されていました。様々な研究があることを実感しました。山内教授にはお忙しい中、生徒たちのためにご講演いただき、ありがとうございました。
Ⅰ部の全体講演のあとⅡ部として、生徒たちは希望により6つの分科会に分かれ、14:30から「法学研究科」「理学研究科」「医学研究科」「工学研究科」「農学研究科」「人間環境学研究科」の大学院生による講義を受けました。
私は「医学研究科」の分科会、京都大学大学院医学研究科人間健康科学専攻の研究補助員の方による講義、タイトルは「地域医療に見落とされていた落とし穴とは?~訪問看護ステーションにおける取り組み~」に参加させてもらいました。
講義の前半はご自身の学歴と職歴を例にしながら、大学(学部)と大学院(修士課程、博士課程)についての話しがありました。高校を卒業し経済学部に合格したものの、不本意であったことから受験し直して、医学部保健学科理学療法学専攻に入学。その後、一般企業に就職し、銀行員やMBA(経営学の大学院修士課程を修了により授与される学位)の取得、マーケティング業務を経験した後、再び医療の道に戻り、現在、大学院医学研究科(博士課程)で研究を行っているとのことでした。
受験し直してでも、自分のやりたいことを実現しようとする意志の強さ、また、職に就いた後にも、大学院(修士課程と博士課程で異なる大学院)で自分のやりたい研究をしようという意欲の高さには驚かされました。特に、数学科の高校教員になろうと考えながらも、4年間、工学部電気工学科で学んでいた私にとっては驚愕でした。
一つの事に専念し継続することも大切でしょうが、「人生100年時代」と言われる中、一度きりの人生において、様々な学び・経験ができることにも魅力を感じました。生徒たちも、様々な生き方があることに気づいたと思います。また、学部と修士課程、博士課程とをそれぞれ切り分けられることを知っただろうと思います。
後半ではご自身が研究したいと考え、京都大学大学院(博士課程)に合格した研究「訪問看護師を対象とした身体的リハビリテーションプログラム向上ツール-その開発と効果検証-」についての話しがありました。
訪問看護においてリハビリのニーズは高いですが、リハビリセラピストは少なく、多くの訪問看護師がリハビリテーションプログラムを提供している状況だそうです。そこで、専門技術のない訪問看護師の技術向上をめざし、身体的リハビリテーションプログラム向上ツールの開発と効果検証を行う研究に取り組んでいるという話しでした。
最初に「訪問看護ステーション」についての話しもありましたが、私にとってはあまり知らない世界で、とても興味深く話しを聞かせていただきました。医学研究科をはじめ、各分科会において、ご講義いただいた大学院生の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
さて、今回、参加してくれた生徒の皆さん、はるばる京都までお疲れさまでした。長い時間をかけて行った甲斐はありましたか?当日は残念ながらの雨であり、周辺を見て回る人はいなかっただろうと思いますが、京都大学のシンボルである百周年時計台記念館とその前にそびえるクスノキ以外にも、広大なキャンパスには歴史的建物など見るべきものが点在しています。京都大学総合博物館も楽しめます。ぜひともまた、京都大学を訪ねてみてください。そして、1人でも多く、京都大学に入学できることを願っています。