昨日11月15日(土)13:30から、大阪大学の豊中キャンパスと吹田キャンパスにおいて、「大阪大学ツアー2025」 が開催されました。11月9日(日)に開催された「京都大学キャンパスガイド」と同様、GLHS10校が協働して実施する取組の一つです。2つのキャンパスをあわせると、10校全体では880名を超える生徒が、本校からは67名の生徒が参加しました。私は吹田キャンパスのほうに参加させてもらいました。
「大阪大学ツアー2025」 の開催にあたり、13:30から30分間、田中敏宏理事・副学長による大学概要説明が行われました。この大学概要説明については、吹田キャンパスコンベンションセンターMOホールでの様子が、豊中キャンパスにある大阪大学会館講堂とシグマホールにリアルタイム配信され、3つの会場で同時に行われました。
大学概要説明において、多様性・国際性豊かな大阪大学は日本屈指の研究型総合大学で、学部学生数は15,111名と国立大学最多であり、また、女子学生と海外からの留学生が多く、女子学生は全体の3割を超え、留学生は今年5月現在で2,719名であると紹介されました。
大阪大学では、「高度な専門性と深い学識」、「教養」、「国際性」、さらにそれを統合する「デザイン力」を備えた人材の育成をめざしており、本校を含め、グローバルリーダーの育成をめざすGLHSの教育方針と重なる点がたくさんあります。
そうした教育目標のもと、1年次の初めに、学部を超えた学生たちが異なったものの見方や課題解決の道筋を意識する場として実施される「学問の扉(マチカネゼミ)」はとても興味深いです。
また、国際性豊かという点では、「大阪大学グローバルビレッジ」に魅力を感じます。世界中から集まる留学生と日本人学生が親交を深めながらも、プライベートにも配慮された空間の中で学生生活を送ることができる「混住型ワンルームタイプの学寮」です。
そして、演劇学や音楽学などもある「文学部」、日本で初めて設立された「人間科学部」、国立総合大学唯一となる25の専攻言語を設置する「外国学部」、免疫学(坂口志文先生がノーベル生理学・医学賞を受賞)は長い歴史と伝統を持つ「医学部」、国立大学では2つのみの歯学部附属病院のある「歯学部」、大型共同研究全国1位(大学キャンパスに企業を誘致「Industry on Campus」)の「工学部」、国立大唯一の学部である「基礎工学部」など、それぞれ特長のある11学部があることも魅力です。
また、今回の説明の中で、「感染症総合教育研究」や「ヒューマン・メタバース疾患研究」など、最先端の研究についても紹介いただき、とても興味を持ちました。「純国産」超伝導量子コンピュータシステムの開発に成功したという話しもありました。さすが、日本屈指の研究型総合大学であると実感しました。
私は「大阪大学ツアー」には毎年参加し、田中理事・副学長からの説明を聞いていますが、今年度はより具体的な話しをしていただき、大阪大学の凄さとその魅力をさらに実感できました。おそらく、今回、大阪大学ツアーに参加した生徒たちも、大阪大学の教育内容の素晴らしさなど、その魅力を十分に理解したことだと思います。ぜひとも、大阪大学に入学することを再優先とし、今後の高校生活を送ってもらえればと願っています。何度も繰り返していますが、一人ひとりの学生の成長を支援してくれる、本当に魅力ある大学だと思います。
大学概要説明の後、今年度は豊中キャンパスにおいて、経済学部、法学部、基礎工学部、理学部の4学部、吹田キャンパスにおいて工学部、薬学部の2学部の模擬講義が行われました。
経済学部は「企業の経営とマーケティングの考え方」、法学部は「刑法の難問に挑む―クロロホルム事件」、基礎工学部は「分子の集まり方を科学する」、理学部は「遺伝のしくみ、細胞の記憶のようなしくみ、-蛙の子は蛙と三毛猫-」と「やわらかい地球・惑星」、工学部は「設計という視点から考える社会と技術の微妙な関係」、薬学部は「生物活性化合物の設計・合成・機能評価」というタイトルの講義が行われました。
私は、工学研究科機械工学専攻の藤田喜久雄教授による模擬講義に参加しました。タイトルは上記のとおり、「設計という視点から考える社会と技術の微妙な関係」でした。様々な製品やサービスが出されるにあたっては、社会の変化を受けて何を創り出すべきかを描く設計が起点となります。そのことを自動車の歴史を例にしながら紹介いただきました。生徒たちにはあまり馴染みはないかもしれませんが、私にとっては懐かしさも感じながら、楽しく聞かせてもらいました。
本題に入る前に、社会における課題を解くことは、社会における状況から課題を見いだし、問題を設定し、問題解決につながると考える多くの案の中から意思決定し、解を一つに定め、社会に実装していくという話しがありました。決して生徒たちが解く問題のように、正解は一つだけではないということです。
また、新たな製品やサービスを創り出すための、本来あるべき姿として、理工学(Technical〔実行可能〕)と社会科学(Business〔実現可能〕)と人文学(People〔願わしい〕)を統合するしくみやプロセスが重要であるという話しがありました。
そうしたことを踏まえ、大阪大学では、広く社会のイノベーション創出で活躍できる博士人材の育成を目標として、「学際融合・社会連携を指向した双翼型大学院教育システム(Double-Wing Academic Architecture 通称 DWAA) 」を全学的に展開・推進しているとのことでした。このDWAAは、専門分野を深め、専門家を育成する教育のみならず、いくつかの異なる学問・研究分野からなる複合領域を学修する教育と、社会課題に対する解決に向けての実践的な取組を通じて学修する教育の2つの方向に広げる点に特徴があるとのことでした。研究を社会課題の解決につなげる点においては、不可欠なことだと感じました。
こうした話しを踏まえ、藤田教授から生徒たちに、「数学が好きだから理系にすすむとかではなく、社会の中でどういう貢献をしたいかということで学部や学科を選択してほしい」と言われたことがとても印象に残っています。藤田教授にはお忙しいところ、生徒たちのためにご講義いただき、どうもありがとうございました。
工学部の模擬講義終了後、吹田キャンパスコンベンションセンターMOホールにおいては、薬学部の模擬講義が行われました。また、その時間帯に、工学部の希望生徒を対象とした、大学院工学研究科の学生による「教科書の問題は再現できるのか⁉~光の回折・干渉編~」と題する実験教室が行われました。私はそちらの方に移動しました。
光の回折、干渉を例にとって、教科書に載っているような簡単な問題を解き、同じ実験を行い計算によって求められる結果がどの程度一致するのかを確かめようという趣旨で、実際に実験を行いました。
4~5人の高校生グループに大学院生が加わり、CD/DVD/BD回折格子の格子定数を実験結果から計算により求めようというものです。CD/DVD/BDを回折格子として利用し、レーザー光を照射して回折現象を観察する実験です。回折光の角度とレーザーの波長から、明線の条件式「d sinθ=λm」を用いて格子定数dを計算します。私は生徒たちが熱心に取り組んでいる横で、実際にやっていることをどこまで理解しているのだろうかと思いながら見ていました。
最後になりましたが、田中敏宏理事・副学長をはじめ、「大阪大学ツアー」を実施いただいた大阪大学関係者の皆様に感謝申し上げます。
参加してくれた生徒の皆さん、お疲れさまでした。大阪大学に対して強い憧れを持つことはできたでしょうか。皆さんにとって有意義な時間を過ごすことができたのであれば嬉しいです。なお、今回紹介のあった大阪大学のWebページを確認してください。説明のあったこと以外にも、様々な気づきがあると思います。