4月8日（金）からエンパワメントスクール２期生209名の入学式が行われました。
地元の府議会議員のお二人にも臨席いただきました。心強い新入生の宣誓と温かい在校生のメッセージが体育館に伝わりました。神妙な顔つきの中にも大きな期待を感じさせる新入生と喜ばしい保護者を前に校長からラグビーの五郎丸選手のエピソードを交えた式辞（以下表示）が述べられました。
これからの3年間、「今を変える」ことを繰り返して自分の目標に向かって学校生活を積極的に取り組んでください。
保護者の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
さわやかな春の風の中、桜の花が舞う今日、第42回 大阪府立箕面東高等学校 入学式を挙行いたしましたところ、ＰＴＡ会長 三島義春様はじめ、多くのＰＴＡ役員の皆様、並びに多数の保護者の皆様のご列席を賜り、厚く御礼申し上げます。
本校は、昭和49年、91番目の府立高校として開校しました。開校当初は全日制普通科高校でしたが、10年前にクリエイティブスクールとなりました。そして、時代がグローバル化し、子どもたちも多様化し、それに合わせた教育の必要性もあり、昨年度からエンパワメントスクールとなりました。
本日、ここに、新たに第42期生となる209名の皆さんを迎えることができ、教職員一同、皆さんを心から歓迎します。
新入生の皆さんにラグビーの五郎丸歩選手が衝撃を受けたエピソードを紹介します。「ルーティン」という流行語の基になった指を立てたキックスタイルはあまりにも有名です。最近はテレビＣＭにもよく出て活躍しています。彼は九州の性工業で花園出場しています。早稲田大学ラグビー部のキャプテンも務め、その際に大学日本一も経験しています。そんな彼でもジャパンとしてはレギュラーではありませんでした。二十九歳の彼は、Wカップ大会前も合宿には参加していましたが、レギュラーメンバー入りを逃しました。それは大きな挫折でもありました。その際のジョン・カーワン前ＨＣに言われたことが忘れられないそうです。ミーティングの日に、ホワイトボードには「過去、今、未来」と書かれていたそうです。「過去は変えられるか」と問われた五郎丸は「変えられません」と答えました。当然でしょう。続いて「未来は変えられるか」と聞かれ、今度は「変えられます」と答えました。カーワン前ＨＣが激怒したそうです。「違う。お前が変えないといけないのは、今だ。今を変えなければ、未来は変わらない」 カーワン前ＨＣは『現在が変わらない限り、未来を変えることはできない。だから今やっていることに集中して、どうしたら勝てるようになるかということに、今集中することが大事なのだ。それができない限り、絶対に未来は変わらない。』と言ったそうです。その言葉は五郎丸選手の胸にとても強く残ったそうです。それを機に五郎丸選手は厳しい練習を続けたとのことです。特に不得意だったタックル練習にも力を入れました。そして、ジャパンの代表選手としてのレギュラーの座を勝ち取ったのです。
本校では、「モジュール授業」として30分の国語・数学・英語の授業を用意しています。また、思考力やコミュニケーション力をつけるためのエンパワメントタイムも準備されています。これらは皆さんが未来に羽ばたくために学校が企画しているものです。もし、新入生の中に小・中学時代という過去に勉強に躓き、友人関係で失敗をし、部活動を続けられなかったという経験があったならどうでしょうか。過去は取り返せません。未来の成功の可能性はあります。ただし、それは今現在皆さんがどうしているか、どんな気持ちでいるかで決まります。未来を変える可能性は誰にでもあるでしょうが、変えることができるのは現在の皆さんしかいないのです。
どうぞ、皆さん、ひと時ひと時の今を大切に、輝く未来をつかんでください。その応援を本校の教職員一同で支援します。
最後に、保護者の皆様、改めまして 本日はお子様のご入学、おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。教職員一同、皆様の大切なお子様を卒業までお預かりし、一人ひとりの成長を支援させていただきます。
その成長のためには、学校と保護者の皆様との信頼関係、そして連携が必要となります。本校の教育方針にご理解を賜るとともに、ご支援、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。
新入生の皆さんの決意と健闘を祈り、式辞といたします。
平成28年4月8日
大阪府立箕面東高等学校長 國守 正二
