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「総合探究」と「進路学習」 一歩前に進むための時間

 昨日(7月17日)の午後、1、2年生は「総合的な探究の時間」、3年生は「進路学習」に取り組みました。コロナ禍の長い休校で、何もかもがずれ込んでいる状況ですが、それでも着実な一歩を踏み出すために大事な取組です。

 昨夜、テレビを観ていると、史上最年少で将棋のタイトルを獲得した藤井聡太新棋聖が「探究」と書いた色紙をカメラに向けていました。これからも、さらに上をめざして将棋を探究していきたいという意味だと思いますが、このシーンに違和感を感じた方はいませんか? 昔なら、たぶんこんな場面では「精進」とか「努力」とかいう言葉が出てきたと思いますが、藤井新棋聖は「探究」でした。

 「探究」には〈物事の意義や本質などを探って究めようとすること〉という意味があります。とても主体的な言葉です。しかも、将棋の世界でもそれ以外の世界でも同じだと思いますが、究めたいと思うのなら、自分ひとりの力では到底足りません。協働が不可欠です。まさに「探究」は「主体的・協働的で深い学び」と言えます。この言葉、どこかで聴いたことがありませんか。これこそ、これからの教育のキーワードです。

 「総合的な探究の時間」は社会で起こっている様々な事象や課題に興味関心を向け、自分でテーマを設定し、調査、分析などの過程を経て解決に向けた提案をプレゼンテーションするという「探究のサイクル」を回す授業です。昨年度からすべての高校でスタートしていますが、本校では、特に、この時間を大切にしていきたいと思っています。社会に関心を持ち、課題を探究することにより、将来誰かの役に立つ自分をリアルに描けるようになれば、自分で目標を立てることができるようになります。それこそが、キャリア教育であり、希望進路実現への第一歩だと思うからです。

 この日、1年生は「探究のサイクル」を回す練習の最初のステップとして、自分たちの身近にあるSNSの利点と課題について意見を出し合いました。本校生徒らしく、真面目に話し合っている様子が印象的でした。2年生は、10月に予定されている修学旅行の目的地である北海道の課題をテーマごとに考える時間でした。昨年度1年間の積み重ねがありますので、2年生はさすがにテキパキとこなしている印象でした。秋以降は、地元八尾市が抱える課題について、インタビュー等を含む取材を行い、地域課題解決に向けた提案まで仕上げる予定です。

 3年生は、外部講師の先生の講演を聴きました。センター試験と共通テストの違いや模擬試験の成績表の見方、志望校決定の時期や各教科の受験勉強法など、講師の先生の豊富な経験をもとに、非常に具体的なお話しを伺うことができました。八尾高校は、昨年度の入試で、全国の多くの受験生が不安を抱え、安全志向に走る中、「こんな時だからこそ第一志望を譲るな!」と言い続けました。その結果、国公立大学現役合格62人と言う過去最高の実績を残すことができました。今回の講演会は、3年生がしっかりと現状を見つめ、今やるべきことを冷静に考える機会になったと思っています。

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