なぎさの教育EDUCATION

PEER 知的障がい自立支援コース『ピア』

知的障がい生徒自立支援コース(ピア)

ピア(peer)には英語で「仲間」という意味があります。同じ枚方なぎさ高校の仲間として互いに成長してほしいという願いをこめて本コースを「ピア」や「ぴあ」と呼んでいます。

本コースは、知的障がいのある生徒が社会的自立を図ることができるよう、高等学校において一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援を行い、「ともに学び、ともに育つ」教育を推進する環境を整備していくという観点から、平成18年度に府立高校9校に設置されました。 本校は旧2学区の中でこのコースの設置校に選ばれました。

障がいのある生徒だけでなく、障がいのない生徒も含めて、全ての生徒一人ひとりに寄り添う教育活動を推進することをめざしています。

応募資格

・大阪府内の中学校等を卒業見込みの者。
・療育手帳を所持している者または児童相談所等の公的機関により知的障がいを有すると判定を受けた者。
・自主的な通学が可能である者。

選抜方法

筆記試験はありません
調査書・推薦書及び面接(保護者同伴)を選抜の資料とします。また、自己申告書を面接の参考資料とします。

募集人数

募集人数:4名(令和2年度)

自立支援コースの授業について

コース生の時間割(1年生の例)

1 美術 体育 現代文 家庭 現代文
2 美術 現代文 英語表現 体育 1年自立力
3 化学基礎 産業社会と人間 数学I コミュ英語 2・3学年「自立力育成」
4 家庭 コミュ英語 保健 現代社会
5 1・2学年「自立力育成」 化学基礎 1・3学年「自立力育成」 産業社会と人間 英語表現
6 数学I LHR 体育
7 1年自立力 / 1年自立力 / /
※色付きはコース生のみで受ける授業
野菜の収穫
ミサンガ製作

自立支援コースの生徒は、コース生徒の選択科目「自立力育成」の時間と、1年生では数学Ⅰ・化学基礎の授業以外は、ホームルームの他の生徒や、同じ選択科目を選択した生徒といっしょに授業を受けます。文化祭や体育祭などの行事のときも、クラスの一員として活躍します。

自立支援コース生徒用の選択科目「自立力育成」では、校内にある農園での野菜の栽培実習や、文化祭や校外で実施される「ふれあいフェスティバル」で販売するための商品を作ったり、普段の授業の補習、テスト前にはテスト勉強をしています。

また、農園で作った野菜を使って調理実習や、将来の就労に備えて職場見学や職場体験実習も積極的に実施しています。

コース生の1日・行事・部活動について

〜8:30 ピア学習室に登校
(連絡帳提出・授業準備)
→クラス教室へ移動
8:35〜12:25 午前授業・1限~4限
12:25〜13:10 昼休み
13:10〜16:00 午後の授業・5限〜6限
(曜日と選択によって7限アリ)
SHR 各クラスにてホームルーム
SHR後 ピア学習室にて連絡帳記入
放課後 クラブ活動など

自立支援コースの生徒もクラスの一員として、すべての行事に参加します。

また、陸上部、硬式テニス部、ESS部、演劇部、イラスト部、パソコン部、吹奏楽部など、数多くある部活動に共に参加し、公式戦や演奏会で活躍しています。

考査・成績について

定期考査は原則、教室で同じテストを受けます。

ただし、考査素点は参考点として、点数での成績・評価はしません。成績は、各教科で学習目標を設定し、その達成度によって個人内評価を行います。※考査期間中は生徒に応じた取組になることもあります。

学習評価について

生徒の障がいの状況に応じて、各教科・科目の学習目標を設定し、学習目標の達成のようすを授業の様子をふまえて、通知票は文章表記としています。

学年末の評価では文章表記と個人内評価での5段階評価をしています。

卒業後の進路

府庁・守衛業務

ほとんどの生徒が卒業後は就労をめざして、がんばっています。過去5年の卒業生の就労先としては、以下のようになっています。

福祉就労

・就労移行支援事業所⇒レストラン清掃/調理補助
・就労継続A型事業所⇒ベーカリー製造/レジ補助
・就労継続B型事業所⇒製品袋詰め作業
・生活介護事業所⇒身体機能訓練/PCデータ入力  

企業就労(特例子会社含む)

・菓子製造⇒製品へのシール貼り/梱包作業
・家電販売⇒品出し/梱包/配送作業
・図書館⇒返却本配架作業/イベント補助/新聞整理
・清掃⇒駅構内(トイレ含む)/病院
・事務⇒PC名刺作成,データ入力/用紙補充/シュレッダー
・スーパー⇒グロッサリー品出し/青果パック詰め/品出し