閉校記念式典 同窓生 別れの言葉 44期卒業生 清田扶羽加

 


 ご縁があり、閉校となる年に母校で教育実習をさせていただいた桃山学院教育大学3回生の清田です。本日は、卒業生へのお祝いをさせていただくとともに、同窓生代表としてご挨拶をさせていただきます。

 今日は、3つお話しをさせていただきます。
 まず一つ目は、私自身がイズトリで過ごした44期生としての思い出です。2年生の初めは新型コロナウイルスの影響で、クラスが午前と午後に分かれてやっと登校できる状況で、クラス全員がなかなか揃わずにスタートしました。 その中でもどうやったら私たちが学校生活を楽しめるかを先生方がいっぱい考えてくださいました。コロナ禍でも行事を行えるようにしてくださったり、3年生ではユニバーサルスタジオジャパンに行かせてもらえたりと、楽しく過ごしていたことを思い出します。
 そして今日ここで同窓生の代表としてお話しさせていただくことを同級生に伝えた時に、母校での思い出を聞きました。多くは食堂の食べ物がおいしい!とか廊下長いとか、テスト期間登校時の電車で勉強したこととか、多分みなさんも共感できるようなイズトリ生らしい思い出を語ってくれました。
 遅刻しそうになりながら長い廊下を走ってくる子がいたり、私個人としてはテストが始まる5分前まで職員室で教科担当の先生を待ち構え質問をしたりなど、今思うと何気ない毎日が本当に充実していたなと実感しました。

 次に二つ目は、教育実習で経験したことや学んだことです。
 私は昨年の十一月に教育実習をさせていただきました。最初の授業では本当に緊張して思うようにいかないことが多く、何度も落ち込みました。でも、「たったの4週間で落ち込んでいたら最後まで落ち込む授業をみんなに受けさせてしまうな」と思い、色々な先生方の授業方法や生徒との関わり方を観察し、たくさん考え、振り返り、授業を作りました。その結果、最後にはたくさんの生徒が楽しかった!と伝えてくれて心から嬉しいと感じました。
 また授業以外にも、休憩時間や放課後にバドミントンやバレーボールをしたり、文化祭の準備をしたり、たくさん生徒みんなとコミュニケーションをとって少しずつ生徒みんなと距離を縮めることができました。授業以外での一人一人との関わり方やコミュニケーションスキルの重要性を実感しました。生徒全員を公平に見て判断することや一人の生徒に対してすべての先生方が一丸となり連携している姿や、常に最善を考え生徒を想う先生方を見て、改めて教職の良さを感じ、教員になりたいという気持ちがより強くなりました。
 この教育実習を通して、教員としての在り方はもちろん体育の教員としての授業力、生徒との関わり方など言い表せないほどの学びとなり、私自身の財産となりました。本当にありがとうございました。

 最後三つ目は、初めての教え子となる47期生に向けての言葉です。
 まず教育実習へ行く前は、みんなと3つしか年が変わらなくて、「仲良くしてくれるかな」とか「ちゃんと先生としてできるかな」などとにかく不安でした。でもその反面、楽しみという気持ちもあり、不安と期待が入り混じる気持ちで教育実習に臨みました。しかし実際に教育実習が始まると、初日から生徒みんなの方からたくさん話してくれて、一気に不安が飛んでいきました。毎日楽しくて「今日は何話してくれるのだろう」とか「朝から来ているかな」など、みんなと会えることが楽しみで仕方ありませんでした。
 みんなはこれから進学したり就職したりそれ以外にも様々な進路へ進むと思います。でも忘れないでいて欲しいなと思うのは、この47期生で過ごした3年間です。みんなには後輩がいなくすごく寂しい高校生活だったと思います。その分先生との距離も近く、友達との関係も濃かったのではないでしょうか。それらはこの泉鳥取高等学校へ来たから経験できたことです。
 その仲間や先生との出会いや経験は、きっと今後のみんなの力になります。これまでの日々に自信を持って、自分に正直に、充実した人生を送れるように心から願っています。ありがとうございました。

 令和7年3月4日
 桃山学院教育大学3年生 清田扶羽加(44期卒業生)