(1) ガラス器具は実験を行ったあとすぐに洗うことが大切である。よごれた
まま長い間放置すると、よごれがとれにくくなる。器具洗いは台所の食器洗
いと同じである。よごれ落しには、お湯、洗剤、みがき粉を使い、ブラシや
スポンジなどでよくこする。
(2) 金属のさびがついて落ちないものは、塩酸を少量かけてみる。鉄さびなどは塩酸でも落ち
にくいので、還元剤を用いるとよい。
(3) ロウがついた場合には60〜70℃の湯を入れると、ロウが融けて水面に浮かぶのでそのまま
捨てる。2〜3回繰り返した後、石油ベンジンを浸み込ませた脱脂綿で、残っているロウを拭
き取る。
(4) プラスチックや木材などがこげついた試験管は、ガスバーナーで加熱しながら、空気を吹
き込み燃やしきる。
(5) 石灰水などを長く保存したガラスびんは、白くなってしまう場合があるこれは炭酸カルシ
ウムの膜ができているので、塩酸などで洗浄するとよい。
(6) 取れにくい汚れは、無理をしないでアルカリ溶液に数日つけておいてから洗うと、大抵の
場合はきれいになる。ワセリンやグリースがついている器具は、前もって紙や綿でよくぬぐ
いとってから、洗うようにする。
(7) すり合わせのコック付き器具(ビュレットなど)にアルカリ溶液を入れたまま放置してお
くと、くっついてとれなくなる。アルカリを入れた器具は、できるだけ早く洗うように心が
ける。