高潮と台風の進路

 台風に吹き込む風は反時計回りで,ふつうは進行方向に対して右側で強くなっています

 そのため,南に開いた湾の場合は台風が西側を北上した場合には南風が吹き続け高潮が起こります。さらに暴風によって発生した高い波も沖から押し寄せますので,高潮に高波が加わって海面は一層高くなります。

 実際,過去50年間に潮位偏差が1m以上となった高潮はほとんどが東京湾,伊勢湾,大阪湾,瀬戸内海,有明海の遠浅で南に開いた湾で発生しています。

 台風の気圧や風の強さからどのくらいの潮位偏差となるかを予測することは可能です。推算潮位や満潮の時刻も計算されていますので,計算から求まる潮位偏差予測値と推算潮位を合算して被害が発生する可能性が判断できます。その結果は情報や高潮注意報,警報として発表します。

 海岸に近い所では高潮による浸水に備えて避難場所と避難経路をもう一度確認しておいてください。


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