大阪府立春日丘高等学校  
 
 
             

 

参加した生徒からのメッセージ


3年 脇
 震災の1年後と3年後は、変わったところも沢山ありましたが、変わっていないところも多かったように感じます。 視覚的に分かった1番大きな違いは、がれきの山が片付けられ、どこを見ても土地のかさ上げのための盛り土の作業がされていたことでした。中でも最終日に訪れた陸前高田市で、山から土砂を運ぶ2kmのベルトコンベアが設置されていたのが印象に残っています。かなりの大きさに驚いたと同時に、盛り土をして、新しい建物を建てるためにはまたこの巨大な装置を壊さないといけないと気付き、まだまだ先は遠く長いのだと思いました。
 変わらないのは東北の方たちの心です。優しさはもちろん、「忘れないで欲しい」ということを1番強く思う気持ちも変わっていませんでした。今回の東北訪問・ボランティアを意味あるものにするためには、これからの行動が最も重要です。なによりも怖い、この震災を「忘れる」ということを絶対に起こさないために、私たちは現地で見て聞いて感じたことを伝え続けなければなりません。責任を持って実行していきます。 2泊5日、関わってくれた全ての人に感謝します。本当にありがとうございました!!

2年 岡松
 東北での活動で印象に残っている言葉があります。「震災のことを忘れないでほしい」この言葉は東北の方が必ず言った言葉です。忘れられる、というのは1番悲しいことです。その震災の恐ろしさを知り、そこから何かを学び次に活かしていくことが私たちの義務です。最近はテレビなどで東北の様子を見る機会も減ってしまいました。大阪に帰ったら私が学んできたことをきちんと伝え、みんなに「一緒に頑張ろう」という気持ちを持ち続けてもらいたいです。 東北の人たちは本当に温かくてゆったりと時間が流れました。ホストファミリーのお父さんとお母さんはいろんなことをお話ししてくださり、まるで本当の親子みたいに接してくださいました。また来てね、と送り出してくれたのが本当に嬉しかった です。
 東北で過ごした3日間は自分の考え方や視野を大きく広げてくれる、自分を見つめ直させてくれる、自分をまた一つ成長させてくれる、本当に充実したものでした。 皆さんもぜひ遊びに行く気持ちで東北を訪れてみてくださいね。

3年 田
 計三日間の東北地方の滞在で、たくさんのことを僕は学びました。 メディアの報道を見聞きしていたら、“被災地の復興は進んでいる”と言われているのですが、実際に被災地を訪れてみると、 まだまだ復興とは言えない状況でした。 陸前高田では、辺り一面が野原と化し、かつて街があったことすら考えられない光景を晒し続けています。 人々の生活感を全く感じることの出来ない中で、土を運ぶためのトラックだけがバンバン走っていく様子にある種の不気味さを感じました。 大阪にいる僕たちがこのようなことをメディアからの情報で知り得たでしょうか。 堤防を嵩上げすることに反対しておられる人々がいらっしゃることを知ることができたでしょうか。 やっぱり、実際に被災地に足を踏み入れないと、現状を知ることは出来ないんだなと強く感じました。
 今回の訪問を経験して、僕は“百聞は一見に如かず”という言葉の意味を理解できるようになりました。 そして、現地を見た者として自分は、被災地を訪れて感じたことを教えていく使命があると思います。 被災地の方たちは、震災の記憶が風化してしまい、関心が薄れてしまうことを危惧しておられます。 僕は被災地が完全に復興した状態になるまで、末長く支援活動を続けていきたいと思います。

1年 山本
 震災から3年が経って、大阪にいると東日本大震災についての報道もかなり少なくなっていると思います。 しかし、今回現地を訪問してみて、確かにがれきは無くなっていたけれど、 まだ辺り一面はさら地で巨大なベルトコンベアが土を運んでいたり、 復興とはほど遠い状況だと感じました。実際に話を聞いてみると、 陸前高田市では津波で家を失った人のための災害住宅でさえまだ一棟も完成しておらず、 さらにそこに入れる人はごく一部ということでした。 人々が安心して暮らせるようになるにはまだまだ問題が山積みだということを実感しました。 そんな中で、『美希の家』の遠藤さんやカキの養殖の小松さん、『復興マルシェ』の店の人達など、 辛い経験を乗り越えて、生活されている方々に出会い僕も少しでも力になりたいと思いました。 そのために僕が見てきたことをできるだけたくさんの人に伝えたいです。

1年 野村
 前から東北の為に何かしたいなと思っていましたが中々機会がありませんでした。 そこに東北でボランティア活動ができると聞き「行くしかない」と思い東北プロジェクトに参加しました。 やはり行かないとわからない事がたくさんありました。
 この5日間様々な経験などにより自分自身とても成長できたと思います。 また、町の方や宿泊先の方、気仙沼高校の生徒さんなどと交流もできてとてもよかったです。 そして楽しい思い出ができたと同時にたくさんの衝撃も受けました。 これから私は自分が肌で感じた事を皆に伝えていこうと思います。 そして1人でも多くの人に東北について関心をもって頂けたら嬉しいです。またこれからも東北へ支援し続けたいです。

1年 中尾
 僕がこのボランティアを通じて、感じたことはまだまだ復興には時間もお金も世界の人々の関心も必要だということと、 東北の人々は人とのつながりをとても大切にしている、ということです。初めて被災地に実際に立ったとき、 テレビでは伝わってこない空虚な感じがとても印象深いです。この活動で回った場所にはどこも流されてしまった家の基礎があり、 津波の恐怖が伝わってきました。津波の最高水位は建物の2階や3階というのが普通の様にあって、今自分が立っているところにまで、 津波が来ていると思うとぞっとすることが多々ありました。
 もう一つの人とのつながりを大切にしているということは、 どこの誰にきいてもこのワードが出てくるほど、 東北の人々がボランティアの方や近所の人との関係を大切にしていることが伝わってきました。 「忘れないで欲しい」というのはこの関係を保って欲しいということだと思います。 だから僕はこれからもこの関係を持った一人として、支援を続けていきたいです。