ラッパウニ
長い棘を持たないウニでこの個体は、ヒバラガイモドキの貝殻を多数身にまとっている。捕食者に攻撃されたときに役立つのかも知れない。ウニは下面に口があり、その周りは棘がない。モンガラカワハギの仲間は、ウニをひっくり返して口の近くから食いちぎる。ウニの口は5角形の提灯のようで、それを最初に記載した古代ギリシャの哲学者に敬意を表して、アリストテレスの提灯と呼ばれる。


コシダカウニ
ウニ類には、海藻、貝殻、小石などを積極的にかぶる行動(デコレーティング、カバーリング、マスキングとも呼ばれる)をする種が多い。ウニは多数の管足(画面では白い糸のように見える柔らかい器官)を使い、バケツリレーのようにして海藻を身体の上部(正確にいうと肛門側)にもっていく。この行動は、鳥や魚など視覚依存の生物から捕食されないようにするための擬装と一般的に考えられている。

佐藤ミチコ(動物行動の映像データベース:momo040201mg01b)


シラヒゲウニを攻撃するキベリモンガラ
大型のモンガラカワハギであるキベリモンガラが、口から水を吹きだしてウニをひっくり返して、棘のない口の方から殻を食い破ろうとしている。ベラとヒメジがキベリモンガラの行動を見て、いち早くおこぼれにあずかるために接近してきた。ベラやヒメジは単独では、ウニの殻を割ることはできない。