シソ科 Lamiaceae

花弁は二唇型、雄しべ4又は2、雌しべ1(子房2室)、茎の断面は方形、葉は対生又は輪生、植物体に香気がある。 ミント、マージョラム、バジル、レモンバーム、ラベンダー、オレガノ、ローズマリーはシソ科植物由来の香料、 シソの花と葉は生食する。唇形花冠をつけるのが特徴で、子房の室がそれぞれ二裂して4室があり、それぞれに種子が1個はいる。 中学校の教科書に、シソ科植物としてホトケノザとヒメオドリコソウが記載されている。しかし、花が小さいので、分解して花の構造を観察するには不向きである。 実体顕微鏡か解剖顕微鏡を使用すると、独特の唇形花冠の構造が分かる。

アキギリ属 Salvia

アキノタムラソウ Salvia japonica

山野の道ばたに多い多年草、茎は断面が方形で高さ20〜80cm、花序およびがく片には細毛がある。花期は7〜11月。




ハッカ属 Mentha

ハッカ Mentha arvensis

やや湿った土地に生える多年草で、地下茎をもつ。茎は断面が方形で高さ20〜50cm、多少軟毛がある。花は葉腋に集合して咲く、花期は8〜10月。




イヌゴマ属 Stachys

イヌゴマ Stachys riederi

湿地に生える多年草、細長い地下茎をもつ。茎は断面が方形で直立し、高さ40〜70cm、稜には逆刺があり、ざらつく。花期は7〜8月。




トウバナ属 Clinopodium

トウバナ Clinopodium gracile

山野の道ばたにふつうな多年草、茎は細く長さ10〜30cm、花期は5〜8月。




カキドオシ属 Glechoma

カキドオシ Glechoma hederacea

道ばたに普通な多年草、茎は方形で直立し高さ5〜25cm。葉腋に1〜3個の花がつく、花期は4〜5月。




オドリコソウ属 Lamium

ホトケノザ Lamium amplexicaule

畑や道ばたに普通な越年草、茎は基部で分枝し高さ10〜30cmになる。花冠は細長い筒部があり、長さ17〜20mmあるが、閉鎖花となって伸びないものが多い。


ヒメオドリコソウ Lamium purpureum

ヨーロッパ原産の2年草、明治中期に渡来し東京周辺に特に多い。茎は方形で高さ10〜25cm、上部の葉は密集してつき赤紫色を帯びる。




キランソウ属 Ajuga

ケブカツルカコソウ Ajuga shikotanensis form. hirsuta

山野の草原に生える多年草、花茎は直立し高さ10〜30cm、花が終わると基部から走出枝を出す。花は5〜10段の輪を作って開く、花期は5〜6月。


キランソウ Ajuga decumbens

道ばたや山ろくに多い多年草。茎は四方に出て地に這い、3〜5月頃その葉腋に花をつける。全体に多細胞性のちぢれ毛がある。