6.二枚貝類(斧足類)

 体の左右に石灰質の殻を持つ軟体動物.頭部は著しく退化し,腹足類に見られるような触角や眼はない.一般に斧状の足が発達し,それで水底を這ったり,繊維状の足糸を出して他物に付着したりする.化石は古生代初期以降の地層に豊富で,示準化石として重要なものも多い.

(1) ウグイスガイ類

 殻は成貝では不等殻になりやすく,翼形,扇形または不等形.多くは成貝になっても足糸によって地物に付着したり一方の殻片で岩に固着したりして生活する.モノチス,イノセラムスなど示準化石として重要なものが多い.
図-035グリファエア[Gryphaea sp.]?,トリアス紀またはジュラ紀,ペルー産.カキ(牡蛎)類.は標本を右側から,は前から撮影したもの.
図-036モノチス[Monotis ochotica],トリアス紀,岡山県産.
図-037モノチス[Monotis ochotica],トリアス紀,広島県産.
図-038イノセラムス[Inoceramus uwajimensis],白亜紀,愛媛県産.
図-039・-040イノセラムス[Inoceramus sp.],白亜紀,北海道産.

(2) サンカクガイ(三角貝)類

 殻表に背稜が発達することによって前部・後部に分かれ,それぞれ異なった彫刻を示すことが多い.中生代の示準化石とされるものがあり,現在も生存する種もある.
図-041トリゴニア[Trigonia dogger],中生代,ドイツ産.
図-042トリゴニア[Trigonia sp.],中生代,ペルー産.は標本を横から、は上(殻頂側)から撮影したもの.

(3) マルスダレガイ類

 多くの科属を含み,現生種が非常に多い.
図-043ウソシジミ[Felaniella usta], 新第三紀,京都府産.は標本全体を撮影したもの.は1個体を接写したもの.
図-044テトリア[Tetoria yokoyamai],白亜紀,石川県産.シジミ類.は標本全体を撮影したもの.は1個体を接写したもの.
図-045パフィア[Paphia sp.],新第三紀,京都府産.は標本全体を撮影したもの.は1個体を接写したもの.

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