ストロマトライト Stromatolite
- ストロマトライト
- クリプトゾーン(Cryptozoon)やコレニア(Collenia)などを代表とする、生物の作用でできたと考えられる層状構造の総称で、一般に土柱状、筍状、盤状、盃状、半球状、太い柱状などの集まりとして礁を形成している。
- 層状構造は主として砕屑物片の配列によるもので、例えば石灰藻や層孔虫類に見られるような生物的構造を全く欠いている。そのために比較的最近まで、むしろ無生物起源の擬化石の1群であるとの見解も強かった。しかし、バミューダーや西オーストラリア海岸でよく観察された”藻類ビスケット”との比較から、これらの層状構造も同様に、分裂藻類によって形成されたものと考えられるようになった。
- 先カンブリア時代から現世に至るまで時代的にも広い分布を持つ。特に盾状地の先カンブリア時代には発達が著しい。日本でも栃木県葛生のペルム紀石灰岩中によく発達しており、岐阜県下からも報告がある。