このページでは子どものすこやかな成長・発達を願って、教育における様々な事例からQ&Aという形でご紹介いたします。
 「友人関係」に関わる相談
【小学校1年生男子の父親からの相談】
 人と接するのが苦手で、学校でも地域でも友達ができないようです。担任の先生に「一人でポツンとしている」と言われ、心配しています。いつも厳しく「外で遊びなさい。自分から友達を作るように努力しなさい。」と叱ってしまいます。
 友達と楽しくおしゃべりをしたり、遊んだりしにくいお子さんが、自分から友達の中に入っていくのはとても思い切りがいることだと思います。お子さんは学校でいろいろな緊張を感じておられるかもしれません。人と接するのが苦手だと、どうしても家の中に閉じこもりがちです。また、一人でいることが落ち着いて楽しいというお子さんもおられます。そうであれば、人と接するのが苦手そうだからと無理やりに遊ばせる必要はありません。
 まだ1年生なので、担任の先生に友達の輪に入る機会を作ってもらうなどの配慮をお願いしてはいかがでしょうか。また、親同士が仲良くなり、学校や近所の同年輩の友達と遊ぶ機会をつくるなど、お子さんが新しい友人関係の中に溶け込んでいきやすい雰囲気をつくってあげるのも一つの方法です。また、学校や地域でのいろいろな行事にもすすんで参加することなど、さまざまな体験をすることで、人間関係が広がっていくのではないでしょうか。
☆ワンポイントアドバイス
 家庭ではお子さんにお手伝いを頼んでみることも大切です。お手伝いをすることで家族の一員として「自分は役に立っている」という気持ちがめばえ、満足感を持つことができるかもしれません。自分でできることは本人に任せ、やり遂げられたときは心から「よくできた」と誉めてあげてください。お子さんは自分で判断し行動することで、少しずつ自信をつけていくことができるのではないでしょうか。
 家庭は子どもが心を休めるところなので、家族の間で安心できることで、お子さんの心は落ち着き、自己肯定感が育まれていきますので、友達の輪の中に入り、一緒に遊ぼうという気持ちが自然に湧いてくるのを見守ってあげてください。
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