コンソーシアム高知平成21年度研究会（10月24-25日）

　全国ＳＳＨコンソーシアムによる、「高高度発光現象の同時観測」に関する研究会（コンソーシアム高知）が本校を会場にして開催されました。
　この研究会は全国のSSH指定校が協力して“スプライト”という発光現象を研究する会です。スプライトというのは雷が発生する時に雷雲の上に起こる発光現象ですが、研究され始めてからまだ10数年であるため、未知の部分の多い現象です。

　私たちは物を見る時、右目と左目を使うことで遠近感が分かります。同じようにスプライトを観測する時、方向だけでなく距離を知るためには２点以上から同時に観測しなければなりません。そこで、東海や九州などで観測地点を決め、複数の高校で同時に観測しようというのがSSHコンソーシアムの最大の特徴です。複数の都市から観測を試みているのは日本だけであり、観測結果は世界中の研究者から注目されています。昨年度はシンガポールで開かれた国際学会で発表も行い、世界規模の研究会です。

　今回の研究会では全国から23校、74人が集まり１年間の研究成果を発表し合いました。三国丘天文部はまだ観測機器を持っていないため研究発表は行いませんでしたが、他校の発表を聞き、お互いの疑問点を出し合い、今後の研究計画を確認し合うという、とても充実した２日間でした。来年度には機器が届き観測を始める予定ですので、三国丘から世界最先端の観測結果が出ることも夢ではありません。