今年度第1回学校協議会の議事内容を報告します。
1、日時 7月20日(水)14時〜16時
2、場所 校長室
3、出席者
委員(五十音順、敬称略)
1上野葉子 小学部保護者 保護者代表
2大溝憲久 池田子ども家庭センター健全育成課長 児童相談関係者
3木津ひとみ さつき障害者作業所々長 福祉関係者
4小西美恵 箕面市立ささゆり園々長補佐 施設・作業所関係者
5茶谷照美 大阪府知的障害者サポートセンター 心理サポート課長 相談機関関係者
6内藤正敏 前箕面市立病院副院長 医療関係者
7布留川正博 同志社大学教員 学識経験者
8山本研峯 のぞみ園々長 福祉関係者
*大溝憲久様、茶谷照美様は今年度からの委嘱、他は昨年度からの継続
本校職員
1西村金吾 校長
2高田裕文 教頭
3大角正弘 教頭
4中井宣行 事務長
5山口正和 教務主任
6泉 英二 進路指導主事
7山本由紀子 教務部 小学部代表
8村井 学 研究推進部 中学部代表
9松尾共子 児童・生徒部 高等部代表
10辻 和彦 研究推進部人権担当
11谷口美津代 自立活動部
12中村賢次 地域連携委員会
4、次第
(1)開会のことば(司会−高田教頭)
(2)配布資料の確認および資料の文言の変更(大角教頭)
校内議論により送付した資料の「提言」の文言ついては削除します。文章の内容の変更はありません。
(2)学校長挨拶
昨年度いただいたご助言・ご指導への対応に不十分な点がないとは言えませんが、開かれた学校づくりに向けて皆様の貴重な意見が大切になってきますので今年度もよろしくお願いします。
(3)自己紹介および今年度会長選出
・司会者から上野氏の会長就任(昨年度からの引き続き)が提案され、承認される。
・本日小西氏は欠席。
(4)本年度テーマについて
大角教頭から説明
平成16年度大阪府立箕面養護学校協議会のまとめ【5項目−A「地域連携のあり方の検討と具体化」、B「余暇活動支援のあり方の検討と具体化」、C「個別の指導計画作成に関しての課題整理(一貫性・共通項目・評価スパン・専門家参加等)と有効活用方法の検討、D「進路指導の充実」、E「人権問題への対応」】を基にして各分掌等で検討を進めている部分があります。研究推進部人権担当、自立活動部、地域連携委員会、進路部、教務部の昨年度の実績・将来的な方向についての資料を基にして意見を伺い、本校教育の中で反映して行きたい。
(6)協議
●司会 ・・・ 昨年度の進路小委員会は今年度は支援計画小委員会に入れました。(今年度は 地域連携小委員会・支援計画小委員会・人権小委員会) 次回12月19日の学校協議会はそれぞれの小委員会に分かれて行ってください。 それでは、現在注目をあびている地域連携・特別支援あたりから協議に入ってもよいし、自由にお話をしていただいてもよいと思います。昨年地域連携小委員会で、本校の児童生徒が、地域でどのような支援を活用しているかというのをまとめた(資料)ネットワーク表も出ています。これも参考に山本先生からご発言くださいませんか。
●山本委員・・・ 自立支援法が今国会で論議されています。これができると、地域連携が根底からひっくり返され、かなりの混乱が予想されます。地域の事業がこの法の中でどう位置づけられるか、全くわからない。本人・家庭がこんなサービスを買いますという風に変わってくるでしょう。制度の変更による混乱、これが今一番の心配です。自立支援法は障害者を地域で生活させていこうという基本姿勢をもっています。学校・家庭・地域は、何を身につけさせるために、どう連携するのかが問われています。地域で生活できるように幼児期から何を目指し何をなすべきか、どんな力をつけ、どういう場で生活させたいのかを考えなくてはなりません。
●司会 ・・・資料についての質問もあわせて、山本先生のお話をうけてのご意見など伺わせてください。
●内藤委員・・・自立支援法のモデルは介護保険法にあると思います。介護保険法では病院で長期にかかえず一定のリハビリを行って家庭に返し、病院やかかりつけ医と連携しながら、通所リハ、訪問看護を行うことを目的としています。自立支援法の下でも趣旨は同じだと思います。施設を作りそこに支援の必要な障害を持った方を収容するのではなく、家庭での生活を維持し、在宅や通所を根気強く行いながら、出来れば社会に適応させていくということではないでしょうか。決して箱ものに収容することではないと思います。今後、入所施設の増設は望ましいとは思いません。
●茶谷委員・・・障害を持っている本人がどんな生活をしたいのか、本人のニーズに合わせるという発想を現在していると思います。家庭か施設かでなく、グループホームという方向で増えてきています。
●山本委員・・・支援費制度では身体障害の人にグループホームは認められていません。療育手帳が前提となっているからです。今は施設を無くそうという方向が強まっている状況にあります。金剛コロニーや砂川センターから出して地域で生活する方向を推進していていこうとしているのは明白です。利用者をどう教育していくか、学校にいる間にどうすれば良いか、何が足りないか、それを踏まえた地域連携を考えなくてはなりません。
●木津委員・・・箕面養護の生徒を見ていると、それぞれの障害が違います。制度は変えてもよいと思いますが、いろんな人がいるので柔軟に対応できる制度作りをしていくことが必要です。個々にどんな日常生活がふさわしいか、卒業したらどんな生活をしてほしいか、どんな力をつけてあげればいいのかを考えなくてはなりません。また入所施設が必要な人もいます。
●谷口教諭・・・自立活動部としても将来の教育支援計画につながるような活動を検討すべく研修しています。教育支援計画を支えるものとして、小中高の流れを一本化しようという動き、自立に向けた目標の学部連携の動きが始まっています。
●司会 ・・・社会に出た時に子どもがどんなスキルを身につけておくべきかという話がでましたが、具体的にはどうでしょうか。福祉施設の立場から。
●木津委員・・・障害の状況によって大きな違いがあります。家族以外の人がかかわっても意思表示できる力を身につけてほしい。例えばまばたきしたらyesというコミュニケーションの力、発信する力ですね。集団の中でサポートを得ながら個人の力をつけていくことが大切。今は就労支援に重きが置かれています。重度で働けない人と働ける人の間を埋める制度も必要かと思います。
●茶谷委員・・・在宅でどこともつながりのない人の状況が一番の悩みです。重い障害の場合家庭でめんどうを見ようということになりがちです。今の支援費は複雑ではありませんが、新しい法になるとサービスの受け方がわからない、サービスと結びつかない場合もあるのでは。サービスの種類が多くなればなるほど、どのサービスを受けたら良いのか困る人もいるわけです。小さい時から知って、利用していくと地域で生活しやすいのでは。
●司会 ・・・資料の「支援のネットワーク表」は第一歩、これをどう発展させられるか。地域の学校と養護学校のつながりという面ではどうでしょうか。
●大溝委員・・・地域の学校にいる障害児はこのままでいいのでしょうか。地域の学校に行って入る人がどう情報が得るのか。地域でやっていこうと選択した後でも、子どもの様子を見ながら、日常的に選択肢として養護学校をみるチャンスが必要です。また地域の学校の先生は養護学校からの情報(対応の仕方や指導計画の立て方など)が必要だと思います。一方で地域によっては養護学校の生徒で、放課後教室等に入れる人とそうでない人がいます。地域の子供・親と接触できるチャンスだと思うのですが・・・。放課後と長期休暇の生活の場としていかに一緒にやっていけるか、これも発信しないと始まりませんね。
●司会 ・・・昨年も山本委員より、市によって差が大きいという話がありました。保護者の立場として学校と地域のつながりについてはどうですか。
●布留川委員・・地域というより人と人との連携をどうして行くかだと思います。例えばうちの子を就労して自立させたいと思うが、彼がどういう状況にいるのかという客観的評価がわからない。小さい頃から個別プログラムでステップアップさせてきたつもりだが、親の評価は客観的ではない。客観的評価のシステムが必要ですね。 自立支援法については、もう一度やり直し、総論をきちんと討議し各論にすすめてもらいたいです。
●山本委員・・・ 自立支援法から始めたためかまとめが難しくなってきました。自立を考えた場合、例えば意思表示をどうさせるか、親にだけわかる意思表示を他の人にも伝えるのは誰か、広めていく手段を作らねばならないのに、これが小さい時から欠けている。具体的な社会生活をどれだけ体験させているでしょうか。特に身体障害者は病院・家庭・学校あたりで、社会と触れ合わずにきていることが多いのでこの傾向があります。軽度の人について言えば、例えば社会生活をするのに必要なお金の使い方の学習をどれだけしているでしょうか。具体的な社会生活をどれだけ体験させているでしょうか。具体的なものを見つけ身につけさせる、この積み重ねが交流につながるわけです。にっこり笑ったら yesで、口をつむったらnoのこと、伝えるのは先生というふうに。これから自立支援法などに対応できる何かが生まれるのではないでしょうか。難しいと思いますがもっと追求されるべきです。
●司会 ・・・学校でも買い物学習などの授業内容、コミュニケーションの工夫など努力していると思うのですが、親からのご意見はどうでしょう。
●上野委員・・・学校にいる間は手厚く保護されているけれど、高等部を卒業したらポンと出されて、また親が見ることになるのか、だれが協力してくれるのかと不安になります。コミュニケーションの力、yes, no をはっきりなどは本当に大切です。また医療的ケアの子は置き去りになっています。施設があってもシャットアウトされる。片道2時間の施設に通う子もいます。大溝委員のおっしゃるように地域の学校に通う子の親は、確かに情報を知りません。情報を求めようとする気持ちが少なく受身のように思われます。学校を出てからがさぞ大変だろうと思います。自立支援法について、保護者と先生が一緒に勉強できればいいとおもいます。学習会などしてもらいたいです。
●山本委員・・・学校に自立支援法の情報等はどれだけ入っていますか。
●谷口教諭・・・装具を作る等自己負担が入ってくる。現在のところ物・医療費は無料という中で一割負担のインパクトはまだないのが現状です。この法についてわからないことが多く、動けていません。老人で体の不自由な人と同じ扱いになるのか。情報がほしいというところです。今は12年間の車椅子・装具回しの計画くらいしかできないといったところです。啓発をしなくてはとは思うのですが。
●山本委員・・・自立支援法については先生方もよく知っていただかなくてはと思います。一つは本人負担が入りガイドヘルパー、ショートステイなど受けるサービスは全て有料であることです。つまり「サービスを受けたら」と言いにくい状況であるということです。もう一つは、施設の性格が雇用型・非雇用型施設や生活介護型施設に変わるということです。雇用・非雇用型施設は就労の見込みのある人・経験のある人のみしか入れないのです。生活介護施設は医療関係者がいて、個々のプログラミングをすることになっていますが、そんなところは今のところありませんね。今ある施設が何型の施設になっていくかをよく見ておく必要があります。 不安を煽るようですが今の法の下での一割負担を概略計算してみますと、グループホームの場合で一ヶ月一人7万円くらい、これに日中作業所に通うとすればその活動費をふくめて計10万円になります。これをいかに抑えるか施設が頭を悩ませるところです。サービスを自分で選べると言いながら、一方でかなりの金がかかるということです。保護者の経済状況をみながらサービスを受けることを勧めるという、動きにくい状況になります。
●木津委員・・・保護者から知らなかったということが無いように、情報は学校から発信してほしいですね。
●谷口教諭・・・そうですね。しかし情報が変わるところが悩みです。
●茶谷委員・・・インターネットでの検索が有効では。
●山本委員・・・厚労省のネットは法的なことが多いです。厚労省の情報よりも、育成会、身体障害者福祉会、親の会などのホームページを検索する方が流れがつかめて有効でしょう。
●泉教諭 ・・・山本委員のご意見のように、保護者の負担を考えた利用控えが一番心配されます。自立を支援するといいながら本来生活に必要なサービスへの負担がふえるわけです。先日施設見学会で聞いたところでは、15万の一割で約1・5万、送迎に0・8万、給食と合わせて約3万円かかるそうです。小規模授産施設などがどう見直されるのか、関わる負担はどうかなど多岐にわたり、学校からの情報提供にも限界があります。市役所からの情報も是非必要です。支援費制度が地域での生活、ノーマライゼーションについて掘り起こした点も多くあるので、親の負担・本人の意欲を考え支援費制度の逆行にならないようにと思います。
●司会 ・・・自立支援法に始まり自立支援法に終わった協議でしたが、いろいろ広い話ができました。本日は人権問題について、例えば地域連携の中で障害者の権利がいかに守られるか問う間がなくて残念に思いますが、つぎの小委員会で行いましょう。
●大角教頭・・・学校協議会の第二回目ですが、12月19日に3小委員会を行います。各小委員のご希望を優先し、学校の希望も合わせて3委員会に分かれて頂きたいと思います。
地域連携小委員会――上野委員、山本委員
支援計画小委員会――茶谷委員、木津委員、布留川委員
人権小委員会 ――内藤委員、大溝委員
以上よろしくお願いします。
●上野委員・・・学校の先生自身の人権についての討議もしてはどうでしょう。保護者が先生に言われたことで傷ついた話はよく耳に入いることはありますが、逆の場合もあるでしょう。こういうことはなかなか話題にされにくいのではありませんか。
●内藤委員・・・ 先生の人権も大切です。先生の人権を守ることが一番良い結果を導くことを徹底させるべきです。ここから発信されることも多いはずです。
●山本委員・・・私は地域連携小委員会ですが、人権の問題について最近神戸の病院で起こったことに大変興味をもちました。緊急に病院にかかったときに生徒の情報を教師に教えないという件です。ある点ではおかしいのではと思い、またある点でうなづく。私の施設ではその後、こういうときこんな情報を出しても良いかという確認状を保護者からとりました。
●内藤委員・・・緊急に病院にかかったときに、情報を学校の先生に伝えることを拒否するのはプライバシーの問題です。生徒さん自身に判断能力があれば本人に、なければ保護者に情報を開示し提供するのが病院の義務です。先生方に情報を提供するのは本人または保護者の同意があってはじめて出来るものです。したがって、まず本人または保護者の同意確認を取ることが法的にも最大の問題になります。
●大角教頭・・・その問題に直面している所もあるようですね。また、具体的なお話は各小委員会でお願いします。
本日はありがとうございました。