「自立活動部より」
はじめに
●本校の自立活動は、小・中・高の各学部の教育課程に基づき、指導計画に沿って指導を展開しています。
●全教職員の協力の下に、学校生活全般にわたって、自立活動が効果的に展開できるように支援を行っています。
自立活動の重点
下記のことに重点をおき指導にあたっています。
1.達成目標
●小学部では、姿勢保持やからだ・健康に関する全般的な支援を重視し日常生活の基礎を築く。
●中学部では、生活能力の向上を図り、二次的障がいの予防に努める。
●高等部では、卒業後の生活に備えて自己管理ができるように支援し、日常生活能力の向上と自立をめざす。
自立活動の目標と内容(6区分27項目)
健康の保持 |
(1)生活のリズムや生活習慣の形成に関すること
(2)病気の状態の理解と生活管理に関すること
(3)身体各部の状態の理解と養護に関すること
(4)障がいの特性の理解と生活環境の調整に関すること
(5)健康状態の維持・改善に関すること
心理的な安全 |
(1)情緒の安定に関すること
(2)状況の理解と変化への対応に関すること
(3)障がいによる学習上又は生活上の困難を改善・克服する意欲に関すること
人間関係の形成 |
(1)他者とのかかわりの基礎に関すること
(2)他者の意図や感情の理解に関すること
(3)自己の理解と行動の調整に関すること
(4)集団への参加の基礎に関すること
環境の把握 |
(1)保有する感覚の活用に関すること
(2)感覚や認知の特性についての理解と対応に関すること
(3)感覚の補助及び代行手段の活用に関すること
(4)感覚を総合的に活用した周囲の状況についての把握と状況に応じた
行動に関すること
(5)認知や行動の手掛かりとなる概念の形成に関すること
身体の動き |
(1)姿勢と運動・動作の基本的技能に関すること
(2)姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用に関すること
(3)日常生活に必要な基本的動作に関すること
(4)身体の移動能力に関すること
(5)作業に必要な動作と円滑な遂行に関すること
コミュニケーション |
(1)コミュニケーションの基礎的能力に関すること
(2)言語の受容と表出に関すること
(3)言語の形成と活用に関すること
(4)コミュニケーション手段の選択と活用に関すること
(5)状況に応じたコミュニケーションに関すること
各学部の指導体制などを紹介します。
≪ 小学部 ≫
●指導体制
・「自立活動の時間の指導」として、週4〜5時間を設定しています。基本、学年担任全員で指導にあたっています。
●指導方法
・自立活動の時間は、個別の指導計画を作成し、それをもとに指導を行っています。
・学校生活全般にわたっても自立活動の指導を行っています。
≪ 中学部 ≫
●指導体制
学習グループがABCと3グループあり、「自立活動の時間の指導」はグループ単位でAは毎日、
Bは週5時間、Cは週3時間取り組んでいます。
そして指導内容が、学年やクラスでの活動の中にも広がるように連携を深めるようにしています。
●指導方法
クラス及びグループの教員が、生徒の「自立活動の時間における個別の指導計画」を作成し、担当教員と連携しながら指導を行い評価をします。指導内容は個々のからだに合わせた内容に取り組んでいます。
≪ 高等部 ≫
●指導体制
・高等部は、普通課程(A・C)と生活課程(B)があり、2課程3グループ編成となっています。
・AグループとCグループについては、「自立活動の時間における個別の指導計画」を作成し、身体の動き
主に、コミュニケーション”など、個々の生徒の実態に応じて「自立活動の時間の指導」を展開しています。
・Bグループについては、学級や学習場面全体を通して行う「自立活動の指導」と、一部抽出で指導を展開しています。
●指導内容 【 】内は、自立活動の6区分に相当
・姿勢や動作に関する指導【身体の動き】
・言語(発声発語)やコミュニケーション手段の獲得・活用に関する指導【コミュニケーション・心理的な安定】
・手指の操作や巧緻性に関する指導【環境の把握・身体の動き】
・自分のからだの状態(疲れや痛みなど)の把握と、自主的なケア方法に関する指導【健康の保持・身体の動き】