大阪府立城山高校・放送部のページ ・過去の作品
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コンテストに応募した時に提出した「制作意図」から抜粋します。
私たちの学校には、食堂がありません。だから、お昼はお弁当かコンビニに買いに行くしかありません(中略)私たちがどれだけ食堂が必要か、食堂を営業させるのにどれだけ難しい状態か。あと、食堂はある所は多いけれどない所もあるんだなと、みなさんに伝えたくて作りました、 |
今年の部員はなんと1名。でも果敢に番組作りに挑戦しました。人数的に考えてラジオの予定でしたが、テーマが食堂ということでテレビドキュメンタリーに切り替えました。
とはいえ、一人ではTVインタビューはできません(インタビュアーとカメラマンが必要)。そこで、部員のクラスメイトにカメラを手伝ってもらいました。あとで紹介する「実験」シーンも同様です。ご協力感謝感謝です。
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本校の食堂はずっと閉鎖中。文化祭の時に使われるだけです。生徒にアンケート・インタビューしてみると、やはり「営業してほしい」という意見が圧倒的でした。
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休業中の食堂 |
食堂が必要という声はほぼ70% |
食堂がほしい理由としては、学校が(名前の通り)小山の上にあるので、昼食を買いにいくのが大変である、というのが主でした。近くに店の多い都会の学校ならば、さほど苦労もないでしょうが..。
第1位は「コンビニが遠い」でした。 画面左端のすぐ左にコンビニありそこで実験。校門から出て坂を下りて近くのコンビニまで行き、昼食を買って上って戻るまで何分かかるか。結果は8分4秒。しかもバテバテです。急いで食べないと昼休みが終わってしまう..。
安物のストップウォッチです(^^; 校歌にも歌われている「城山の坂道」あとで考えたら、計るなら教室からの往復にした方が「遠さ」が強調できたかな、と。また、映像の中で「コンビニまでの時間を計ってみました」と言っていて、それだと片道のことになる(のに映像は往復)というご指摘も受けました(^^;(^^;
実験シーンは、当初は「早回し」でコミカルに表現するつもりでした。しかし、編集ソフトの能力とマシンの性能の問題で、早送りにすると大幅にコマ落ちしてしまうため、やむなく静止画の連続で表現しました。この点、全国大会でも指摘されていましたが、無理なものは無理なんです(涙)。ここで、校長先生にインタビュー。なぜ食堂が営業しないのか、何か対策はないか、を問いかけます。営業しない(できない)のは、生徒数が少なすぎる(全学年で161名)ために、経営が成り立たないから。現状を改善する方法は見つかりません。
コンビニに学校まで「出張」してもらうというプランも考えたのですが、コンビニの店長さんへのインタビューがなかなか取れず、時間切れで立ち消えになってしまいました。
そこで、「私たちにできる対策」として、「朝のうちに買っておく」「お弁当を持ってくる」の二つを提案しますが、生徒へのインタビューではどちらも否定的。というのは、本校生徒は遠距離通学生が圧倒的に多く、90%以上がバス通学で、1〜2時間かけて通学しています。朝お弁当を作ってもらうのも、早めに登校するのも、簡単ではないのです。
朝もやの中、バスが到着。 考えた対策が崩れてしまいました小さな学校であるために営業できない食堂。でも、小さな学校の良いところもあるはず。食堂問題の解決策は見つかりませんでしたが、食堂を開いてほしいという「みんなの想い」がかなうことを祈ってやみません。
教室での食事風景です。 あとは「お願いするしかない」?番組をどう終わらせるか、色々考えたのですが、こういう形しか思いつきませんでした。立ち向かったテーマが手強すぎたのかもしれません。全国大会では、まじめさ・真剣さが伝わらないという講評を受けました。残念です。